終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2003年04月03日(木)

Day by Night.
(日毎夜毎に)

1:
過ぎ去ることと変え得ぬこと。
もはや夢見る余地はなく、もはや繰り返し得ぬこと。
戻り得ぬこと。

私は生きるに際しておよそ悲壮ということを知らないが、
ただ過去というもののあまりの取り返しのつかなさは恐ろしい。
死はその最たるものだ、誰もそこから戻らない。

ただ苦くも苦く、現在だけを踏み。
その一瞬一瞬を、後悔を要さないものとして過ぎ去らせることが、
それだけができることだ。
それだけしか、できないのだ。


2:
私が家を出るにあたって、母はいつも泣く。
そして父とともに――飛行場から、駅から――家に帰っていく。
そのとき、昔は仲がよろしいとはとてもいえなかった両親が、
――私という娘を失い、弟もまた巣立ち――周囲の全てを過ぎ去らせても、
ただ互いだけを伴侶として失うことなくともに行くと決めた最初の姿が見える。

夫婦とは、つまりそういうことなのだ。
いさかいは人の常、だが彼らはともに行く。
ほかの全てを過ぎ去らせても、どちらかが倒れるまではともに。
そしてどちらかの倒れたときは――
――いまひとりはそこに永久に自分の一部を立ち止まらせることとなる。

彼(彼女)はほんとうに、そこより先には行かない。


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