- 2003年03月20日(木) 昨夜見た夢の物語。 それは奇妙な体験だった。 私はかつて王として君臨した城のその崩れた城壁を登り、 壮麗な祭儀に立ち会った神所の廃墟を過った。 太陽はどこまでも高く、あたりは眩しかった。 私の王国も私の王国を滅ぼしたものたちも遠く去り、 それでもなお太陽は上り夜は落ちているのだった。 かつて私が掘ることを命じた井戸の横を通った。 水脈につきあたったとき、水は天に溢れ、砂漠の宝石たる私の都の上に、 それは美しい虹をかけたものだった。 今は砂に埋もれている。水もかれたのだろう。 私はかつて華やかな緋色の衣服の美女たちの通ったその道を通り、 蠍といくらかの枯草にしか出会わなかった。 私はかつて王として君臨した都とその城を去り、 そして二度と戻らなかった。 イメージとしてはかつて訪れたパルミラ(シリア、古代ローマの都)っぽかった。 それともクラク・デ・シュヴァリエ(シリア、十字軍時代の城)なのか。 クラク〜にしてはあんまり乾いていすぎた。 そうだ、天を歩くものの長い足のように、幾つもの竜巻が立っていたから、 あれはモロッコの広い荒野の真昼だったのかもしれない。 ともかく夢の中で私はどうやら『昔』その地の王だったらしく、 かつての繁栄をつぶさにおぼえていた。 それでいて目の前には誰もいない、何もないのだ。 私は孤独で、しかも平和だった。 -
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