終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2002年08月14日(水)

ある酔っ払いについて

1:
例によって、夜中の一時ごろまで、仕事で某所に居座っている。
と、ふいに騒がしい。
聞くと、なんでもない、酔っ払いだという。

ややあって運ばれてきた酔っ払いは、
顔も体も、痣だらけの女だった。
年は五十二だという。
そうは、見えない。
六十過ぎくらいに、見えた。

ひどく酔っていた。
まっすぐ歩けないほど。


2:
旦那さんは、妻に酒を売らないでくれと、
回りの酒屋に頭を下げて回っている、と、いう。
それでも自販機で酒を買うから、そのつど殴るのだと。

病院に入れられれば逃げ出し、
救急車は拒否するんだと。
どうしようもないんだと。

そのうち女は起き出して、手洗いを使いたいと言い出した。
困ったことに某所はその夜女のヒトがいなかったので、
しかたなく私が手助けする。

近づくと、饐えたような甘酸っぱい匂いがした。
体を支えてやると、綿のような奇妙な柔らかさ。
ぼんやりと連想したのは、腐ってブカブカになった果物。


3:
人間が落ちる奈落は、深い。
紙一重、か。

ホントだよ。


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