- 2002年06月17日(月) 奇妙な風景だ。奇妙な、奇妙な。 出口を探しに来てたどりついた。 ダリの絵の中に紛れこんだような。 シュヴァンクマイエルのロジックの中に入りこんだような。 ――真っ直ぐに歩いてきたはずなのに。 それなりに楽しく歩いてはいるが。 やはり時折、戸惑う。 わけても、ルノワールの優しい筆致の世界に住む人を見つけたときには。 誰にも祝福される幸いは――あまりに暖かで。 私はむろん、そのような世界には住めない生き物なのだが。 それはむろん、関係ない。 1: 膝を抱いて蹲り、そのままでいたいと思うことがある。 誰かが声をかけてくれるまで。 誰かの手がふいに伸びて、私を抱きしめてくれはしないかと、 そう願うことがある。 だが誰も私に声などかけてはくれなかったので。 私はそんなことはせずに、ただ歩き出すのである。 与えられるものなど信じはせずに。 だってそんなものはありはしなかった。 2: 与えられるだろうということを信じないまま、ここまで来た。 ここまで――これは世界の外へ続く道だろうか? 世界は楕円形の平面だ。その端は外側の蒼で鋭く区切られている。 私の影は短く落ちる。ここはいつでも真昼だ。 与えられるだろうということを信じないまま、ここまで来た。 だから私の視界にはあまりにも鮮やかに区切られた端がある。 外側を信じなかった、正しく落ちることを学ばなかった。 信じることは、できるだろうか? 3: 信じないだろう。 けして信じないだろう。 砂漠に似て海に似た、この風景の中に私はいる。 何かが、連続していない。 断絶がある。 -
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