終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2002年02月11日(月)

最近使ってるキャラの言葉のメモ

1:
人間は変容しうる。だが人間を正に十全に「開く」ためには――その人間が「開かれうる」というだけでは駄目なんだ。内在し既にありそもそもの初めから存在したものであっても。それを「開く」ためには、それを「開き」きるためには、――扉がいるのだ。出口がいるのだ。人間がその全てを「開く」――ためには。僕は変容を予感する――。

――人間とはなにものだ? 変容を僕は予感する――。蕾より生じ、その花弁を刃のごとく反らし行く――百合の花がそれを教える。砕けて無数の飛沫と化す波が僕にそれを教える。神との間において人間がその翼の全てを広げてゆくのが、目に見えるようだよ――

人間は孤独だ。孤独から始めねばならないのだ。それは人間の故郷だ! それは人間の種子だ! ――自ら伸び育ち根と茎と葉をその上に生じるための土壌なのだ! ――人間は孤独だよ。最も豊かに花開いたその瞬間にこそ、人間は孤独なのだよ。神は他者だ。絶対の他者だ。そこへ至る道は最初からありはしない! 孤独から始めて人間はそこに至る道を自らの血もて縒り上げるのだ!

人間は「他者」との「つながり」の中でこそ、自らの何たるかを知るのではありませんか? ……では、ねえ。自らの内なる一切を「開き」える「つながり」を持つことの相手である――おそらくは唯一の存在の――「神」は、絶対他者でなければ――ならないのでは、ありませんか? そして自らの何であるかを知ることは・・…常に自らの「孤独」を確かめることなのです。


2:
僕の楽園は。――すべて楽園は……――ほんとうのものです。ねえ、僕はときどき思うんです。この世界というものは――ほんとうの世界の写し、複製、予感、隠喩――粗末な偽物にすぎないのではないかと。そこでは――楽園では。きっと、なにもかもが――ほんとうなのです。正義も真実も、善も、人間も――そこでは完全なのです。ほんとうなのです。そうは――思いませんか――?

僕らは行けないでしょう。僕らは――行けないでしょう。でも、そこにはほんとうの人間がいるはずです。堕ちざるアダム、堕ちざるイブ。炎の剣を持つ天使が衣の裾引いて歩む――僕らは行けないでしょう。ですがそこにたどりつくことはできるはずです。

僕らは幾重にも変身と変容を重ね、その地にたどりつくことはできるでしょう。その地にたどりついたとき、僕らは確かにその地のもの――原罪以前のアダムとしてその地に立つでしょう。完全なる人間として――立つでしょう。それがおそらく、人間に課せられた「試み」なのです。僕はそう思うのです。楽園にたどりつくことは――できるはずです。

楽園はこの地に重なってある。必要なのは移動ではなく変容、平行な存在の変化――。


3:
――生は絶えざる死。僕は刻々と死んで行く。などという答えをすればお気に召すかな? 死を死ぬのが――生。

僕はあらゆる同情を拒否するよ。僕はあらゆる温度を拒否するよ。なぜなら僕はそれらを必要としないから。――僕のナイフは僕のものだけであればいい。僕は僕の生も死も、誰とも分かち合いはしない。――僕の愛するきみとさえも。

――自分をこの世界に産み落とすことは、実に難儀だね。確かに。自分に内在する本質を産み落とすことは――音楽、美術、思想――全て断片だが――映っている。映っていない。――僕はある方法ではここにいるが、別の方法では、ここにいないから。僕は幾つかの実相を持ち、それら全てはきみには見えない。そして――でも、愛はそれら全てとは無関係だけれど。

きみはいつか、僕を見るかもしれない。だがそのときは――きみは既に僕だろう。無限に変容を重ねて僕たちは重なり重なるのだろう。ねえ――いつかきみはディオニュソスとなりディオニュソスを見出し、テセウスとなりテセウスを見出すでしょう。アリアドネとしてアリアドネを見出したように。そして――いつか迷宮そのものとなって迷宮を見出すでしょう。僕はそれをあなたのために望みはしないけれど。

僕はきみを覚えていたい。きみをつれてゆきたい。だが僕に連れて行けるのはいつでも僕の記憶、僕にとってのきみに過ぎない。きみは問いだったと言う――だがきみは同時に答えそのものでもあった。答えに至る道でもあった。僕はきみに悲しみと優しさと強さと堕落への意思めいたものを見出した。僕は僕の記憶と僕の悲しみだけを連れていく。――君もまた、君の記憶と悲しみと寂しさを抱いて――行く。



……よお喋るのぅ……。


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