- 2002年01月04日(金) 関係の諸段階3 1: 人間はそのなりたちにより、幾つかの方向へと向かう力を自らのうちに持つ。 なりたちとは、個人の生育のことではない。 人類の進化史上における必然である。 愛と憎しみ。 欲望と利己性。 羨望と嫉妬。 先取制と保守性。 もし人間がその本性として、愛を持っていなければ。 他者とともにありたいという情動を持たなければ。 人間は子孫を残すことができなかっただろう。 もし人間がその本性として憎しみを持っていなければ。 他者を排斥する情動を持たなければ。 人間は広く散らばることはなく、幾つかの厳しい時代に滅んでいただろう。 2: 関係は、すなわちこれらの情動、これらの力を流す回路である。 幾つかの太い回路。交わる細い回路。 流れるのは無限に豊かな、そして尽きせぬこの情動。 内側にためこみすぎてはならない。 正しく流れる回路がなければ、溢れてしまう。 壊れてしまう。 壊さぬためには、できる限り多くの回路がいる。 でなければ万能の回路が。 3: 書く、という回路について述べよう。 「書く」 何に対して自らを規定するのか? どのような情動を流すのか? 自らに対して。紙に対して。 あらゆる――情動を。 これは万能回路なのだ。 自らに対して自らを規定する。 自らのうちにある一つの鏡に自らを照らし出す。 そして一切の仮借は許されない。 書くことによって自らの心臓を刻む。 だが、カタルシスも――許される。 書くことは危険な回路だ。 ここで全てを吐き出し流し出すことができるが―― 先へ行くことを怠れば、ここで終わる。 -
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