あふりかくじらノート
あふりかくじら

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■ バレエ少女の夢くじら。

近頃、ある仕事を手伝っていて
毎日のように深川の八幡様を通り抜ける。

八幡様のすぐ脇に、古いつくりのペンションのような
建物がある。
外装に白いペンキの塗られたちいさな家で、
小さくて可愛らしい看板がかかっている。
個人のバレエスクールなのだ。
そのことに気づいて、ものすごく嬉しくなった。
昔を懐かしく思い出した。

夕方に通ると、あかりの漏れる窓から
アン、ドゥ、トロワ。
ピアノの音色がリズムよく。

バレエ少女が出てきて、にぎやかにおしゃべりしている。
おだんご髪を結って、バッグを持って。
昔、あんな日もあったなぁ、なんて
涙が出そうで、懐かしくて仕方がない。

わたしがバレエ少女だったころ。
バレエが好きで楽しくて辛くて、でも楽しかった。
バレエのない人生など考えられなくて、練習した。
トゥシューズを許された日のことは忘れられない。
幼稚園から中学生になるまで、
バレエはわたしの生活の一部だった。

でも、バレリーナになれたのは、わたしではなくて
わたしの従姉妹だった。

わたしがバレエ少女だったころ。

楽しそうに騒いでいるあの子達のように、
携帯を手にしてはいなかったけどね。

2004年09月03日(金)
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