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■ 音楽の即効性に無防備。
何故か図書館では静かなBGMが 流れているというのは、ときに良くない。
たまらなく静かな午後に魅惑の無料空間を満喫し、 渇望している精神状態を癒すために、 活字中毒気味のわたしは子どもみたいに無防備で 宙を浮遊している。
そんなときに、あんな懐かしい曲が頭の上から 急降下してきて自分の過去を直撃してしまうと、 いっぺんに動揺して硬直してしまう。
音楽はずるい。 二度と会えないひととか、終わってしまった恋とか 昔住んでいたアパートの気だるい空気なんかを 無作為に攻撃してよみがえらせてしまうなんて。 わたしの断りもなく、脳に入ってきて。
それでもその痛みはけっこう甘美で、 わたしはそれを小説にしてしまおうと 開き直ることもある。
2004年01月16日(金)
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