オミズの花道
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『 最近の鯨ちゃんと私 』
2004年01月17日(土)




鯨ちゃんがうっとおしい。
謝りたいだの何だのとしつこい。


私はオミズの業界で、もしくは彼の業界において、何も失うものがない。
だから正直に彼を怒ったり出来るのだけれど、それが一体何なのかと思う。

謝る事も無いし謝られる事も無い。
現時点でお客様で無い以上、彼がどう生きようと私の知った事ではない。

多分私は利害が絡んでも同じようにするだろうとは思う。
・・・・いや実際、ミナミの店では二度と来るなと引導を渡した事もあった。
だからこそ彼は私如きに、こんな歪んだ執着を見せるのだと思う。


彼の周りは仕事を回して貰いたい男性、
店に来て欲しい女で埋め尽くされているからだ。


その世界に居ればいいじゃない、
それが貴方が欲しかったもので、
築いてきた物なんだから誇りに思って大事にしなさいよ。



最後に顔を合わせた時、そんな風に彼に告げた。
言われた鯨ちゃんがどんな気持ちだったか、そんな当たり前の事を考える余地も無いくらい、私は心底怒っていた。


だって私には本当に関係ない。
彼がキレたとて、何も怖くない。

彼が本気になれば私を手に入れる事は容易に出来るだろう。
持つ力の全てを以って事を起こせば、私などはひとたまりもない。

そうしたいならそうすればいいし、いっそ本音が引き出せて楽しい。
だがそう思ってしまう私こそを、彼は一番怖がっているのだと思う。

危機感は無い。
それだけまだ、選択肢が私にある何よりの証拠なのだ。


私を追い込めるなら、好きなようにやればいい。
ホステス同士で足を引っ張ってくる人も居るが、やはりたかが知れた事しか出来ない。

愚痴や不満ばかりで、何だかんだ言ったって自分から何も行動出来ない人間なんて、人を追い込む実力も無いのは常の話だし、せいぜい出来たって他人の批判をして周りに感心されたいだけなんだろう。そういう発想の奴は所詮、自分を見つけられないまま、ただ時を重ねて、無駄に歳をとって行くだけだ。


彼が孤独なのは解るが、その孤独を埋めたいのなら尚更、他人に逃げ場を求めてはいけない。人は常に一人で立てる人間しか、他人と共に歩んではならぬのだから。

逃げ場が何であるかは人によるとは思うが、酒に溺れても悩み事など無くならないのと同じように、辛くとも自分を振り返り、律し、戒め、そして進んで行くしかないのだ。

その不器用さこそ、
人の道なのである。







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