ケイケイの映画日記
目次過去未来


2014年11月07日(金) 「イコライザー」




デンゼル様主演の限りなくB級っぽいアクション。しかしね、B級アクションの上出来なのは、その辺の下手な人間ドラマよりずっと面白い。気の利いたセリフや上玉の悪役などを配し、それがまたデンゼルのカリスマ性を引き立て、とっても楽しめる作品に仕上がっています。監督はアントワン・フークワ。

ホームセンターに勤める初老のマッコール。仕事ができユーモアもある彼は、背景に謎めいたものを感じさせながら、同僚たちから信頼されています。不眠のマッコールは夜中に開いている行きつけのダイナーがあり、娼婦のテリー(クロエ・グレース・モレッツ)と知り合い心を通わせます。ある日元締めのロシアンマフィアの手下に逆らったとして、テリーが暴行を受けた事を知ったマッコールは、持ち前の正義感から手下たちを一網打尽。しかし、その鮮やかな手口に危険なものを感じるマフィアの元締めは、犯人探しに残虐非道なテディ(マートン・ソーカス)を送り込みます。

要するにだね、デンゼル様は必殺仕事人なわけ。でも誰からもお金貰わないの。あるのはザ・正義だけ。それだけでここまでやるか?いや、出来るのか?と言う問題にぶち当たるんですが、それを全て納得させてしまうのが、「主演デンゼル・ワシントン」。イマドキ還暦を前にして、愚直なまでに正義を追及するタフガイを演じて、この華やかさに納得させてしまうのは、彼しかいません(50過ぎてから突然アクションに目覚めたリーアム・ニーソンは除く)。ビックネームでも、そろそろ主演じゃお客さんを呼べない年齢ですが、何が偉いって、お客さんいっぱいだったの。

内容も小見出しでマッコールの背景を浮き彫りにさせながら、要所要所にマッコールを引き立てるアクションを挿入。体は穢れても清純な心を感じさせる娼婦のクロエ、心優しいスパニッシュの同僚の太っちょ君など、チャーミングな脇の存在感も忘れません。デンゼルの年齢が年齢なので、走る場面は少なく、格闘シーンもほどほど。かくれんぼ的な演出と銃撃戦で賄い、緊迫感と華やかさも不足なくありました。特に後半のホームセンターを舞台にしたアクション場面は、これが武器になるのかと、目新しいとまでは行かないまでも、充分楽しませて貰えます。

あっ、危ない!敵が近づく!と思ったら大丈夫だったり、身体能力だけではなく、かなり頭のいいマッコール。この手の作品ではお馴染みの元〇〇〇です。その設定が生かせているんだかどうか、あんまりわかんないんですが、取りあえずそこから紐解けるようにはなっています。

デンゼルだけカッコ良ければ、それでOKだったんですが、敵役のソーカスがとっても良かった!全身刺青が入った異常者的な男で、暴力性と残虐性が凄まじい。なのにそれが超クールで知性まで感じさせちゃうのは、ソーカスのお手柄だと思います。この手の作品の格を上げるのは、やっぱり悪役ですから。クロエたんは、もっと出番が多いと思っていたので残念。でも汚れ役をやっても愛らしさはピカイチで、眠っていたマッコールの正義感を呼び覚ますのも納得です。

しかしイチ三下やくざをぶちのめしたのが、あれよあれよと言う間に、壮大な敵まで辿り着くのはびっくりですが、最後まで無敵の強さを誇る我が君に、何の文句がございましょうか。あんな事しでかして、またしれ〜と行きつけのダイナーに行くのに苦笑いですが、最後まで大物や名優としてではなく、花形役者デンゼル・ワシントンで締めくくった作品。ちなみにシリーズ化する布石を打ってありました。次があるなら、またフークワに監督してほしいなぁ。


ケイケイ |MAILHomePage