ケイケイの映画日記
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2012年11月15日(木) 「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」




夢のようにファンタジックな92分。ご存知シルク・ドゥ・ソレイユの舞台を、ストーリー仕立てにして描いています。ドキュメントの方が良かったと言う感想も目にしますが、こんな夢心地の世界、私は舞台裏なんか知りたくないわ。監督はアンドリュー・アダムソン。製作総指揮はジェームズ・キャメロンです。

サーカスの公演を見に来た少女ミア(エリカ・リンツ)。ブランコ乗りの青年(イゴール・ザリコフ)とお互い心惹かれるものがありましたが、青年が演技の最中落下。巨大な砂の海に飲み込まれてしまいます。後を追ったミアは、不思議は世界に迷い込みます。

内村航平が100人いるみたい!超人的な技が独特の世界観の中、繰り広げられます。7つのパートに分かれており、それぞれポップだったり禍々しかったり躍動的だったり、テーマがそれぞれあるみたいですが、一貫していたのは、幻想的でエレガントな世界でした。人間の身体の表現力には、驚くばかりです。

パフォーマンスは空中ブランコや壮大なジャグラー、中国雑技団的なアクロバットなど、大掛かりなサーカスでは観られる演目でしょうが、とにかく美術が凝っていて目に麗しいです。扮装もシンプルなのから悪趣味までとりどりです。板を垂直に立てた上でのワイアーアクションは、様々アングルから観られて、真正面からのアングルに戻ると、本当にハッとします。ここは映画ならではです。ラスボスみたいな人は怪人フー・マンチュー風だったので、やっぱり香港映画を意識したのかしら?トランポリンを使ったアメコミ風のパフォーマンスは、この人たち、スーツがなくてもスパイダーマンに成れるわと、ニコニコしちゃいました。それぞれにクラシック風、プレスリー、ビートルズなどの曲が流れ、台詞がほとんどない映像を、上手くバックアップしています。

エリカはベリーショートがとてもお似合いで、ボーイッシュではなくガーリーで清楚な雰囲気を醸しだし素敵でした。想像ですが、年齢をごまかすためかな?素朴で好青年風のイゴールとお似合いでした。ラストは二人がキスしてくれるところが映画的。

ただ生だと飽きないのでしょうが、長く感じるパフォーマンスもあり、私は1〜2分切っても良いと思うのもありましたが、これは個人で違うでしょう。私のようにシルクは観たいと思っているけど、未だ果たせずの人には、華麗な入門編になると思います。次回日本に来た時は、絶対観るぞ!


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