日々記
もくじかこみらい


2002年11月25日(月) いただきます。*小話*

 本当に持ち帰れるなんて。
 昨日見た夢の続きみたいだった。
 この繋がってる手を軽くひっぱって引き寄せて、自分の思うままにすることも。
 今なら簡単にできそうだった。
 でもそれを実現させてしてしまったら、たぶんこの夢は終わってしまうんだろう。

「どこ・・・行くの?」
「うーん。愛しの我が家とか」
 露骨にびくりと肩を震わせて。急に重たくなる、足取りが。
 分かりやすい。
「ていうのは贅沢だから、この先の児童公園」
 近所の心ある人がまめな手入れを怠らないから、季節の色をした花がいつも咲いている。
 今の時期ならたぶん紅葉がきれい。
 象さんの滑り台が可愛くて、ブランコも漕ぐたびにぎぃぎぃと鳴るのが趣きがあっていい。
 あと人の少ない穴場なのもいい。
 公園に一歩足を踏み入れた瞬間に、緊張していた顔がほころんだ。
 たぶん好きだと思ったんだ、こういうところ。

「いっぱいあるんで、たくさん食べちゃって」
 全メニュー購入したものの、ずいぶんポケットには余ってしまい。
 差し入れとしてほとんどは店に置いてきてしまった。他の客に回すならそれはそれでいい。
 二人で食べる分、確保できていればいい。
 冷たい風にできるだけさらされない、奥のほうのベンチに腰掛ける。
 遠慮する澤田さんに、2、3個あったかい包みを押し付けた。
 小柄な体に比べて、胃の大きさは倍だって調査ずみ。
 あの豪快な食べっぷりをこんな距離で見れるなんて。
「もうすんごく幸せ」
 って感慨深げにそこだけ声に出してしまうから、澤田さんにこんなに驚いた顔をされるんだろう。
 過程とかすっ飛ばして、答えだけ言ってしまうから。

 こんな距離で目が合うと、キスぐらいできてしまいそうだから不思議だ。
 夢なのか、現実なのか。
 抱きしめて、好きなようにする。澤田さんを。
 そんなの夢でもどうにかなりそうなのに。
「・・・いただきます」
 顔を赤らめて俯いて、澤田さんが小さく呟いてから食べ始めた。
 一瞬の夢、かなえるのはきっと簡単なこと。
 でもそれじゃ足りない。もう全然足りない。
 いつか全部まるごとお持ち帰りして、家でゆっくり包みを開く。
 その瞬間まで。

 ぱん、ぱん、と神社にお参りにするときのごとく手を鳴らした。
「いただきます」
 澤田さんに倣って、宣言した。


  * * *


ごめんなさい、上手くまとめられなかった(爆)
疲れたので言い訳は明日。
昨日のと合わせて一本。
書き逃げ・・・?

明日からは通常の日記に戻ります・・・肩こり他色々が限界だー。

つけたしつけたし。
11月25日で一周年をむかえたtear’s gardenさまへ捧げものにするつもりだったんです。ほんとは。
でも時間がなくてこんなものに・・・でもせっかくだから捧げてしまおう(爆)
如月さんおめでとうございますー


金田・藍 |MAILHomePage

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