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2003年03月23日(日) Fruehling(春)。別れ、始まり。

出発の日がやってきた。例によって土壇場になってあわてて準備をしたで、持参する荷物をよく吟味する暇もなく、目の前にあった書籍や服をひたすらにスーツケースに詰め込んだため、おそらく必要でない物まで含まれていることだろう。スーツケースは上限の30kgをわずかに超えていた。引越しの荷物整理も、完了させることができなかった。発つ鳥が、思いっきり後を濁してしまった。三宮駅まで母が見送ってくれる。バスターミナルがあるにもかかわらず、エスカレーターしかない上、段差も少なくない駅の設備が、不便極まりないことに気づく。空港には、早めに着いたが、検問が通常より厳しくなっているため、あれこれしているうちに搭乗時刻がすぐに来てしまった。搭乗ゲートまで来て、MKに最後になるであろうメールを送る。返信はすぐに来た。MKらしいメールであった。
That's the way he is.

離陸し、大阪の夜景を窓から見ていた。だんだん小さくなっていくその風景に、友人や、あらゆる場面でで関わった人々を思う。本当に彼らから遠く離れてしまうのだ。新しい生活が始まる。彼らも、私も、それぞれの目標を果たすため。

旅立つその日は変えられないのだから。思い出を胸に。

飛行中だが、予想外に快適だった。酔い止めを服用しているので、半分以上は寝ていたが、かなり熟睡できた。バンクーバー乗り継ぎも問題なく、荷物が恐ろしく重いこと以外はこれといった疲れも感じなかった。20時過ぎにトロント着。James家再会。長旅だったという実感もあまりない。出発前に「ちょっとそこまで行ってくるわ」というような挨拶で別れたが本当にそんな気分だ。以前より健康体になったのか、あるいはバカンスで来たのではないという意志がそうさせたのか。

とりあえず本日より、カナダからお送りします。


PS いつかあなたの名声が太平洋を越えてこのカナダ大地に届くまで。そしてまた私も。


川村 |MAIL