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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年04月27日(土)
 <本>『指輪物語7』追補編


岩波少年文庫の『ホビットの冒険』を再読しつつ、
立ち寄った本屋でハードカバーの『指輪物語7』追補編を買い
(なぜ文庫に入っていないんだ。揃わないぢゃないか。
 きっと索引の編集が間に合わなかったんだろうけど)
アラゴルンと旅の仲間についての記述を拾い読みした。
ホビットもそうだが、この本の内容も映画の中に反映されている。
読めば読むほど情報量が増えていくので、また見に行きたくなって困る。

(ややネタバレ)
アラゴルンの生い立ちから死まで。
王冠と王錫を身につけることの意味について知ると
王の帰還の大団円の描写の場面をまた違った意味でながめることになる。
旅の仲間達はみな一人になることなく、アラゴルンの横には二人の友が眠り、
西の国にあとから行く友もいる。
アルウェン姫の話が一番哀しいのだけれど、
もしや映画にリブ・タイラーを起用したのは、あんまりはかなげな姫にすると
見るだけで涙してしまうからかしらん。
地図とかCDとかDVDとかシルマリルとかイラスト集とかカレンダーとか
いくらでも時間をつぎこめるものに、はまってしまったのは
幸せなのか不幸せなのか?苦苦苦。

そして、ネットでいろんなサイトをあさり、ダウンロードした次回作予告編を
何回もリロードし、おまけのCD−ROMを再生して時間をつぶしているのである。
ガンダルフを演じたサー・イアン・マッケランの公式HPに
映画を撮っている時の日記が載っている。これがとてもおもしろい。

The Grey Book
209.240.152.182/mckellen/cinema/lotr/journal.htm

クリストファーリーの公式HPにそういう撮影日誌みたいなものはないようだが
トールキンファンの署名運動の話が載っていて笑った。
PJは、リーに敬意を表したのか、サルマンの最後を派手に演出しようとしているらしいのだが、
ファンの皆さまは、「お願いだから原作どおりに作って下さい。撮りなおしてください」
と言って署名を集めているらしい。

The Lord of the Rings A Better End to Saruman Petition
www.petitiononline.com/lotrfans/petition.html


2002年04月28日(日)
 <ビデオ>アニメ 『指輪物語』


爆死。ではなくてバクシ版『指輪物語』
いろいろと噂は聞いていたけれども、これほどまでとは思わなかった未完成品。
あんまりかっこ良くないアラゴルンと、バイキングのようなボロミアが悲しい。
つけまつげバサバサのガラドリエルとか〜

しかし公平に見るなら前半一時間くらいはまじめに作ってあった。
短いシーンで必要不可欠な情報を入れることでは、
今上映中の映画よりも上手なところも多い。
最初の脚本はしっかりしていたんだろう。声優の人も上手。
それがこうなってしまうまでには、いろんなことがあったんだろうなあ。

実写とアニメの合成が中途半端で違和感がある。
背景がオレンジ色や青色に変わるのが安っぽいが
ずーっと昔、テレビで外国映画とかドラマを見ていると
そういうのを多用している時代があったような気がする。
そういうのを見ると子ども心に、「つらく重苦しい」空気でどんよりしたものだが
その時の気持ちを思い出してしまった。

歌って踊るホビットや、頑固な忠義者のサムと
ピピンとメリーはこちらの方が原作に近い。
前半部分の演出は、今の映画もかなり影響されている感じがした。
脚本はそのままなぞることはできなかったのかも。

今の技術で、アラン・リーとジョン・ハウの美術で再映画化されたのは、
原作にとっても、ファンにとっても、このアニメにとっても
幸運なことだったと思わずにはいられない。


2002年04月29日(月)
 <本>『ホビットの冒険』岩波少年文庫


中学生の頃に確か一度読んだはずだけれど、すっかり中身は忘れていた。
トロルのところと、ゴクリの存在はおぼろげながら覚えている。
これを読んで、指輪物語の第一巻を図書館から借りて
1ヶ月も抱えていたのに、ついに最初の50ページほとが読めずに
あの世界に入れなかった。そして今ごろはまっている。

『ホビットの冒険』はとてもよくできた物語だけれど、
串団子のように冒険が続く部分と、叙事詩的な五軍の戦の部分が
ずいぶん趣きが違うように思った。
それは執筆当時の世界大戦という世相や、後に書かれた『指輪物語』への
構想が広がったということの影響だろうか。
子供向けのお話として終わるならば、ビルボが最後に調停役を果たして
めでたしめでたしとした方がまとまりは良いように思う。
そこへゴブリンとの戦いと死人占い師という要素が入ってくる。
戦いが終わりめでたしめでたしとなっても、死んでしまった人たちは帰らない。
お話を聞いた子供達は、そのほうが、共感できたのだろうか?

ビルボもドワーフ族もエルフ族も、どこか頑固で、簡単に良い人に
なったりしないところがおもしろかった。
だからこそ、最後の最後で本当に正しいことは何か本能的に
理解して行動するビルボの良さが際立ってくる。
ビルボ自身もものすごく立派というわけではないんだけど
大事なところははずさない。

ガンダルフは助けてくれるんだかなんだかわからない妙なポジションにいる。
肝心な時にいなくて、必要な時には戻ってきている。
そして、ちょっと用事があってな、とか言いながら、中つ国のどこかで
大事な仕事をしているらしい。
指輪の登場人物はほかはエルロンドが出てくるが、エージェントスミスのイメージが
ちらついて笑ってしまった。ドワーフのバーリンに涙。

『ロード・オブ・ザ・リング』の冒頭部分と呼応しているところがたくさんあるので
今度映画を見るときにはまた違った味わい方ができるだろう。
ドラゴンの花火はどう考えても、竜のスマウグだし。
楽しかった。


2002年04月30日(火)
 <CD>『ロードオブザリング』サントラ盤(国内盤)


近所のお店では輸入版か品切れで、国内盤を買ってきました。
CDをパソコンに入れると、シークレットHPにつながるという特典つき。
でも、特に未公開の画像があるわけでなし、情報があるわけでもなし、
いったいこれのどこが特典なんだろう?と思いました。見方が足りないのかな?
6種類あるカードは、ビルボがでました。ああ、アラゴルンかガンダルフが欲しい・・・
でも、カードのためにCDを大人買いするやつはいないだろう・・多分。
(輸入盤の限定版にはカードが全種類ついてるんだって。アマゾンで買うと
国内盤とほとんど同じ値段)

サントラは、音楽を聞いて、映画の画面を頭の中に思い浮かべるという聞き方。
何もしらないうちのチビが「黒い乗り手」の音楽を聞いて、
「追いかけられて、殺せ殺せ!って言われてるみたい」と言い、シャイアのBGMでは
「のんびりしてる場面だけど、死んだ人を思い出してるような気もする」
とコメントしておりました。良くも悪くも、わかりやすいということかしら。


2002年05月01日(水)
 <本>『ロードオブザリング』公式ガイドブック


角川書店から出ている公式ガイドブック。
2000円という値段の割には本がしっかりしているし、
紙質も良いし、写真や文章も多いような気がする。
俳優のインタビューは公式サイトや、インタビューで既に見た内容であることが多いけど
美術や小道具大道具、セットや特殊効果に関する記述がおもしろかった。
大きい人と小さい人の大きさの違いを、自然に表現するために
どんなに苦労しているか、というようなことも書かれている。
ロングの撮影の時、ホビットは子供が演じているのかと思っていたけれど
実は俳優のマスクをつけた小さい人たちが演じているのだそうだ。
ビルボの家などは、ホビット用のサイズと、大きい人用のサイズの
二種類のセットが用意されている・・・とか。
剣や鎧や兜は、鍛冶屋さんがまずプロトタイプを作り
それをもとに合成樹脂でたくさん作って彩色しているそうだ。
画面には映らないけれど、細部の作りこみが存在していることが
映画の中の世界を現実のものにするという考え方とのこと。

いつもはこの手の本は買わないんだけれど、熱が嵩じて買ってしまった。
公式本は、自画自賛的記事になりがちなところが、おもしろくないんだけれど
この本はそうでもないかな?批判的な視点を入れていないところがちょっともの足りないけれど。

本屋に行ったら、「月間フラワーズ」の6月号(創刊号)が出ていたので一緒に買った。
プチフラワーと別コミが合体して、主な連載が継続して載っている雑誌。
これまでのあらすじがわかるように、別冊ふろくに主な連載のダイジェストが載っている。
雑誌を買うという習慣がなくなってしまったので、ついつい買ってきたけれど
読み終わった本誌をもてあます感じ。
ビックネームが揃っているとはいえ、雑誌としての活力が出てくるのはこれからか?
来月号にはスクリーンセイバー入りCD−ROMが付録につくそうな。


2002年05月02日(木)
 <本>『指輪物語』再読中


9冊の文庫本(よく考えるとこの数は・・・)と追補編をあちこちひっくり返して読み返す日々。好きな場面とセリフを何度も見て、その周辺を読むと新しい発見があり、また関連部分を探す。そうやって頭の中に自分のインデックスができあがっていく。ファンのたくさんいる作品だから、いろいろな辞典や索引や地図が既にできあがっているけれど、自分で作るほうが楽しい。その作業が一段落したら、他の人のを見てみよう。読んでいて思ったのだが、翻訳の瀬田訳が既にひとつの解釈ではないかしら。もう最近ではあまり見かけなくなった美しい日本語であまり表に立つことなく、適切にはみ出すことなく外すことなく仕事をされている。読み込んでいくうちに、日本語のフィルターの部分も区別がつくようになっていく。ここにもガンダルフのように、経験を積んだおじさんがいるようだ。(かんしゃく持ちかどうかは知らないが)映画のキャラがかぶることはほとんどない。ギムリのビジュアルだけは三つ編みつきで、参考にしているけれど。最初読んだ時はほとんどわからなかったけれど、人の名前、地名、伝説、木々や宝石それぞれに、エピソードがあるような。読んだ範囲の(追補編に出ている範囲)ものには多少反応できるようになった。アラゴルンやガンダルフが思わせぶりなことを言ってるところには、必ず背後にもうひとつの物語があるようだ。かっこいいセリフにじーんとしつつ、その前後の風景描写もすごい、と思ったり。淡々とすすんでいくように見えて、時々はっとするような展開が織り込まれているなあと思ったり。パランティアがらみのところを再読し、「あーばかなことをするんじゃないよー」とはらはらし、そのあとの夢心地の馬上の描写に感動したり。こんなふうにお話にひたるのはずいぶん久しぶりのことだなあ。


2002年05月03日(金)
 <映画>映画の日にまた・・・・


今日は映画の日。10連休中の同居人と一緒に映画を見に行きました。
吹き替え版。しかし隣に現実(・・・・)が座っていると
なかなかトリップできないのが困りものでした。
終わってから聞いてみました。

「おもしろかった?」
「おもしろかったよ。あの後ろからついてきた変なのはどうなった?」
「ゴクリはね、ずーっとついていくの。」
「あれは味方?悪者?」
「うーん。その質問は難しい。」

「映画の中で私が一番好きなのは誰でしょう?」
「あの、弓持ってた人じゃないの?」
「ぶ・ぶー!私は面食いじゃないのだ。」

「あの大きいバケモノって、ハリポタに出ていたのと似てる。」
「だって同じトロルだもの。」
「なんか悪の冥王とかでてくるの、ハリポタみたいだね。」
「だから指輪が本家本元なの。」

やっとメリーとピピンの見分けがついたわ。メリーはしっかりした発言をしていました。
石化したトロルを発見!フロドが剣でさされて、アルウェンが登場する直前の
シーンで、トロルの石像の真中にみんなが立っています。
(『ホビットの冒険』に出てくるエピソード。パーティーでビルボが子供達に話をしている石になったトロルです)
ガンダルフのパイプの煙が船の形になって夕日にむかって行くのは、
ちょっとしたサービスなのかもしれません。
水中に伸びる手が二箇所ででてきますが、ひとつは指輪をつかみ
もうひとつは違うものをつかみます。一応、呼応してるのかな?なんて。
ついでに言うと、手のひらに大事なものを載せて包み込む動作も
注意深く使われているように思います。
小ネタ。船から上がったレゴラスの髪型は、編み込みの三つ編みでした。
いったい誰が編んだんだ。ギムリか?(ふ)
しかしついに、映画から得られる情報より、原作から得た情報が
私の中で多くなりました。映画を見に行くのはもうおしまい。
DVDの発売を待つことにします。
(PS2でイギリスのDVDが再生可能なんだって。わーい。)