変幻自在カーロフォビア

ここについてBBSメール(フォーム)リンクGリンク|回りすぎ→
1/2 Mensch→インデックス




2008年02月28日(木) アストロン

 数日前から身体がやたらと重い。
 風邪とかそういうものの諸症状はまったくなし。
 鉛のように重いと感じるのみ。
 寝起きとか本気で起き上がれない。

 実はこの症状には覚えがある。
 3年前から去年初頭にかけて、ずっとそういう感覚を味わっていた。
 でも、検査しても何も出てこない。
 風邪なら治るだろうと思ったら、数年治らない。
 そんな状況だったので、身体が重いのは気のせいで、ただの怠け病だと思っていた。
 ある日突然治った時に「ああ、やはりあの状態はおかしかったのか」と、ようやく異常を実感したというわけ。


 結局原因も不明のままだったし、血液検査やらMRIやらでも何も引っかからなかったので、何科に行けばいいのかわからない。
 明らかにおかしいし、仕事にも支障が出るから治したいのだけれど。
 他に心当たりがあるとすれば、2,3ヶ月ほど生理が来てないくらい。
 でも最大で11ヶ月来なかったことがあるので、この程度だとどうということもない。
(それについても調べてもらったが、ホルモン量も何もかも異常がなかったのでお手上げだった)

 自分で言うのも何だけど、痛覚とかも色々と鈍いと思う。



2008年02月27日(水) 出会いはスローモーション

 昨日、寝坊&遅刻のコンボに慄いて慌てて部屋を出たら、マンション前の段差をうっかり踏み外すというアクシデントが発生。
 迫り来る門柱に顔面からダイブ。
 下唇および口内を切って出血、顎全体が痛くてその場でしばしうずくまる。
 ああ、通勤時間帯じゃなくてよかった。

 でも通勤時間帯じゃなくても、出血しながら電車に乗るのは結構恥ずかしい。

-----

「しかし酷いねそれ。病院行った方がいいんじゃない?」
「消毒すれば大丈夫ですよ。歯も鼻も、強打した割には無事でしたし」
「そういえば僕、バイクで事故ったことがあるんだけどさ。本当に世界がスローモーションになるんだよね」


<ボス回想>
 バイクに乗っていたら前の巨大トラックが急停車。
 このままでは止まれない!
 その時、バイクではなく世界が止まった。
 周囲を認識し、思考もできた。
 このまままっすぐ行けば突っ込んで死ぬので駄目。
 右側は……対向車が見えている。余計酷いことになるので駄目。
 左側は……隙間はわずかにあるが、バイクが入る余地もない。
 だが、一番マシなのは左に思えた。
 スローモーションのまま、ハンドルを左に。
 同時に自分はバイクから飛び降りる。
 投げ出された身体は、トラックの下に下半身が潜り込むようにして止まった。
 倒れたまま視線を上げると、後方に別のバイクが寄せられ、ドライバーが慌てるようにこちらにゆっくりと走ってくるのが見え……そこで世界のスピードはいきなり戻った。



「なんか壮絶ですね」
「ちなみにトラックに潜り込んだときに足の筋肉が裂けちゃって大変だったよ」
「いたたたたたたたたたたた!!!!!」
「命の危険が迫ると他の機能を下げて脳がフル回転して、過去の経験の蓄積を検索して助かる道を探すらしいって聞いたことはあるけど、実際体験するとすごいわ」
「あー、そういえば私もスローモーションの経験ありますよ」
「どんなの?」


<■回想>
 それは私がまだ実家に居た頃のこと。
 ある年の冬、風呂に入ろうとした時に起こった悲劇。
 冬場の風呂は寒いので、服を脱ぐ前に湯船の蓋を取って湯気を浴室に充満させるようにする習慣があった。
 その日もいつものように、服のままで風呂場に入り、蓋を取ろうと手を付いた……
 が、その時。不幸にも蓋は、湯気で濡れた縁を滑って吹っ飛んでしまう。
 床の雑巾がけをしているときに、ワックスの効いた床が滑りすぎた時のことを想像してもらえれば分かるだろうか。
 雑巾がけなら床に転んで終わる。
 そのときの私の眼前に迫ってきたのは、風呂釜のサイドにある蛇口だった。
 そして世界はスローモーションに以降。
 ゆっくりと迫ってくる蛇口。
 顎をしたたかに蛇口に打ちつけ、さらに服のまま湯船に沈む私。
 吹っ飛んだ蓋は宙を舞い……そして、湯船に沈んだ私を嘲笑うかのように、風呂釜の上に着地。
 いきなりの水攻めと暗闇にパニックを起こしながら必死に蓋を押し上げようとするが、押し上げようとした位置がちょうど蛇口の真下だったために、蓋がそこで押さえつけられて出られない。
 必死にもがいて足で蓋をふたたび吹き飛ばし、ようやく生還することができたのだった。



「……なんか、それもすごいね」
「しかし今この話をして思ったんですがね」
「うん?」
「私の場合、スローモーションになっただけで、避けるとか対策考えるとかそういうの一切なかったわけですが。見るだけって……脳動いただけ損してますがな」
「……元気出しなよ」
「時は止められる。だが何もできない。これからは私のことはスターブロンズと呼んでください」
「プラチナになれない!?」



2008年02月26日(火) ある意味ゴールがない

「29日締め切りのやつって、どれくらい残ってましたっけ」
「はい、リスト」
「……がんばりましょー!」
「ましょー」
「ところでリストの下のほうに3/3納品って書いてあるものもあるんですが、これも実質今週中ってことですよね?」
「ほほほほほ」
「わははー」
「……このタイミングで■さん来てくれて本当に助かった……」


 そんな状況なので大したことは書けませんが、まめな更新を心がけます。ニンニン。



2008年02月25日(月) 旅に出たい

 私は2月12日からここに戻って働いているのだけど、体調と気分の変化が著しいのは多分気のせいではないと思う。
 特に脳。脳!
 作業を進めているとはっきりと脳が糖分を欲し始めるのが分かって、なかなか楽しい。
 おなかも空く。ごはんおいしい。

 前職でも頭は使っていたはずだけど、使い方が全然違うのだろうな。

-----

 今まで抱えてた仕事は午前中にほぼ終了。
 今日はちまちまとドット絵製作のお仕事を任される。

 ある程度完成してから出来と時計と単価表を見て、「そりゃあドット絵まともに描ける人も減るよなあ」と痛感。



2008年02月24日(日) 花粉の季節はやる気がぐんぐん減りますね?

 医者からもらってきた「飲む点滴」を片手に仕事をする男、それが今の私の上司。

「いやー、死ぬかと思ったよ。吐きまくるし熱出るし血も出るし。珍しかった」
「生きてて何よりですよ、ほんと。無理しちゃ駄目ですよー」
「無理しないってのが無理だよね。さー今日もがんばろー」
「おー」

 そんな挨拶から始まる日曜日のお仕事。

-----

 じわじわと惑星を育てる楽しみ。

 1日1回繋げばオッケー、ってノリで始めてみたら意外に続いている。
 牧場物語やピニャータのような、ちくちく箱庭を育てるゲームはもともと大好きなので、陣取りとかじゃなくて地道に自分の惑星を育てているところ。
 ほら、私ってば平和主義者だし。

 もうコロニー作って浮かべられるのだけど、そうしたら一気に他プレイヤーに攻め込まれそうなので防御を固め中。
 ほら、私ってば平和主義者だし。

 ちなみにマニュアル等が英語だったりするので、向いてない人には向いてない。



2008年02月22日(金) 仕事中の会話

「■さん、おなか大丈夫?」
「出てます」
「(噴出)……いや、おなか空いてないかどうか聞いたんだけど」

-----

 昨晩は「束縛がきつい、重い」という理由で振られた男の愚痴を聞いていたのだけど、どっちかというと女側に同情してしまったので慰めることはしなかった。
 彼の主張しか耳にしていないのに相手方に付いてしまうとは。なんともはや。

「仕事の付き合いで飲まなきゃいけない時があるのはわかる。だが何故彼氏がいるのに二次会にも出るんだ! 一次会で帰ってくればいいのに!」

 合コン出まくり!とかに怒ってるなら理解できなくもないが、そりゃねーだろ(笑)



2008年02月20日(水)

 そろそろ貯金も果てるしさてどうしようか、と思っていたところで熱列なオファーが来たので、昔働いていた場所に戻る事に。
 ブランクは3年くらいだろうか。
 回り回ってスタート地点に帰って来た気分。
 辞める時はかなり嫌な想いをさせられたし、その原因も完全には解消されていないのだけど、それでも呼ばれたということは昔より遥かにマシになったってことだろう。きっと。

-----

 あの頃は私生活もめちゃくちゃだった。

 同じ轍を踏むかどうかは私次第。
 でも踏まないように頑張ったりはしない。
 頑張らないと維持できないような生活は、私は幸せとは呼ばない。

 口だけじゃなく生きてるだけで楽しいと感じる人ってのは、総じてそんなもんだろうと思う。
 自分の事ながら、深く関わるのはおすすめしない。

 自己責任で宜しくお願いします。



2008年02月14日(木) 省エネモード

 ポジティブに現状を捉えるのは、今日を生き抜くための知恵。

 ネガティブに最悪の事態について考察するのは、3ヵ月後に笑うための知恵。



2008年02月11日(月) 0.3mmの誤差

 祖母に認知症の影。
 年齢が年齢だし寝たきりの生活だから不思議ではないのだけど、発症したきっかけが「テレビの音がうるさい」と父親に怒鳴られたことらしい。
 分からない方が楽だからそっちを選んだんだろうか。
 と、無意味に洗面器に注がれた烏龍茶を捨てに行きながら考える。

 私の知らない冷蔵庫。私の知らないシステムバス。暗いからと笠を取られた小洒落照明。
 母に乗っ取られた私の部屋。もう動かない電動ベッド。
 私の残骸に侵蝕された夫婦の部屋。そこでひとり眠る父。
 私が小学校5年の時に完成した家は、汚くはないけどあちこちに不備が出てきていて。
 帰った日はちょうど、雨風に晒され続けて傷んだ外壁の補修と塗り替えを行っていた日だったけれど、明るくなった壁の色とは裏腹に家の中が暗かった。

「もうすぐ和室が空くから」
 父が言う。
「帰ってくればいいじゃない。家賃も浮くし、自由にできる」
 その言葉を聞いた瞬間に、頭に物凄い激痛が奔った。
『成る程、精神に身体が反応するとはこのことか』と妙なところに感心しながら曖昧に頷き、小麦粉1kg分のクッキーを焼き続ける。

 その日は留まらずに家を出た。
 お金が貯まったらオーブンが欲しい。そんなことを思ったのは移動の電車の中だけ。



2008年02月06日(水) カエルの告白

 16の頃から欠かさずつけていたはずの日記が途切れがちになっているのには、一応の理由がある。
 自分が形にできる言葉が減ってしまったせいだ。
 原因は前回の転職にある。

 あれは、ある意味でとてもいい経験(会社)を選んだということなのだろう。
 今までのどんな経歴より波乱万丈に過ごした1年だった。
「その歳じゃ見られないような景色を見せてやる」
 そう言われて連れられた世界が、あまりにも大きいものだった。
 その台詞を聞いたときは大袈裟だと思ってしまったものだけど、大袈裟なのは現実の方。

 凄かった。それはもう凄かった。
 説明はしたくてもできない。
 語られた話を理解するまでに少し時間がかかった。
 理解してからは恐くなった。
 さらりと流してしまう人もいたけど、そういう人は「気付いてる人」に喰われていった。


 私は何も知らなかったのだな、と、そう思った。


 気付いていなくても問題のないこと。
 でも、知ってしまうと世界の見方が変わる。
 自分があまりに無知であることを知ってしまう。
 今までも「無知の知」って言葉とその意味は知っていたけど、痛感したのはこれが初めてだったろう。

 私は自分が知っていることを言葉にしてきたはずだった。
 自分なりの解釈で、見てきた世界を表現していた。
 でも今は足りないと思ってしまう。
 知らなさ過ぎて書けなくなった。書いても満足できなくなった。


 あと一歩。もう少し前に進みたい。
 経験が足りない。知識が足りない。
 時間が欲しい。