その日に食べたもの、買ったものと値段を記録し続けて20年くらいになる。別に家計簿じゃないから収支を計算するわけでもないんだけど、なんとなく習慣で。最初はノートにつけていて、10年くらい前からはMacで三年日記タイプのソフトを使っていた。

先日、Macが壊れた。まあ6年も使っていたからしかたがない。新しいのを買ってきた。しかし、バックアップを保存していたメディアも壊れていたことが判明し、それはつまり全てのバックアップを失ったということだ。がーん。と思ったものの、実はあんまり困らないな。仕事で使ってるわけじゃなし。自分で作った楽譜や音源だって、まあ作り直せばいいか、くらいのもので。iTunesで購入した曲はiPodから復元できるし、自分で取り込んだのはCDあるし。

ちょっと惜しかったのは、以前のサイトに載せていた文章と、10年分の食べたもの買ったものアーカイブだ。それもまあ執着するほどではないんだけど、時々「去年の今日も同じ人と遊んでたのか」とか「この時期は毎年ちゃんと鰻食べてるな」など面白い発見もあったのだ。

Macが壊れて一週間ちょっと経ったが、あれから記録をつけていない。なんだか変な感じ。全てが茫洋と過ぎ去る感覚。ああ、記録しない日々というのはこういうものだったなあ。しばらくこのまま暮らしてみよう。また気が向いたらノートでも買ってくるかもしれないけど。

先日、五目豆を煮たのだった。水煮の大豆を一袋使ったら、鍋いっぱいに出来てしまった。お弁当につまみにと、せっせと食べているのだが3日目ともなると飽きてきた。あーカレーとか食べたい。

五目豆はあまり甘辛いのが好きじゃなくて、干し椎茸の戻し汁と白だしだけで薄味に煮たし、椎茸・人参・筍なんかは、カレーの具としては許容範囲だと思う。という計算のもと、五目豆に豚肉を加えてカレーを作成した。イメージとしては、ポークビーンズのカレー風とか。そこそこ美味しいんじゃないか。しかし出来上がったものは、あくまでもカレー味の五目豆であった。そう、私は意外な伏兵のことを忘れていた。それは蒟蒻。蒟蒻入ってるだけでこのカレーは「元・五目豆」という自らの出自を激しく主張するのだった。

かねがね、たいていの料理はカレーに転用しても差し支えないのではないかと思ってきたのだが、蒟蒻だけは要注意だ。そしてこの元・五目豆カレーも鍋いっぱいで途方に暮れている。

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