切れ端。

2006年05月28日(日) 今昔あれこれ その2。

昔の憧れはロックスター。夢見がちで多感な思春期の憧れでした。

その世界が全てだと思ってた。単純明快。子供。

少し現実を見れるようになって、見つけた身近な憧れは

僕の目の前で静かに息を引き取った。

その日の出来事は死ぬまで忘れないし

その後の出来事も死ぬまで消せないし、消さない。

薄情な言葉、上辺の同情、人間性を疑いたくなるような質問、

物知り顔から出る言葉、嫉み。

言葉と言うのは面白いもので、自分が発した言葉は

いつか自分が言われることが往々にしてある。

ああ、これはいつか自分が言ってた言葉だなと。

じゃあ僕が葬儀の時に浴びた言葉はどこへ行くのか。

僕が持ち主に届ければいいのかな。

『あなたが昔言った言葉ですけど』と枕詞を添えて届けてあげる。

実際にはバカバカしくてどうでもいいけどね、こんなこと。

ただ僕の記憶からは消えないだけで。

だから僕は人に話す時は、傷つける言葉にならないようにと。

自分がいつか傷付く言葉を自分から生み出したくは無い。

出来れば優しい言葉を。

言葉を使うのは難しい。


憧れが消えてしまって、途方に暮れて。

情熱だ、夢だなんてどこか他人事。

熱くなることなんて久しく体験(体感)してない。

他人事のように全てが映るから、冷めたように見られる。


支えてくれる人は肝心な時に、誰もいない。

人生の転機であろう時はいつも独り。

喜びを分かち合う事も悲しみを分かち合う事もなかったかな。

うまく事が運んでも、他人の事のようにしか思わない。

だから実感が欠席する。


強くなるように頑張って、影で泣いて、外で笑顔で。

笑う角に福が来ればいいけど。

何一ついいことは起きなくて。

それでも何とか、毎日のやりくり。

独りで踏ん張る事も覚えれた。

誰もが通過するんだろうね。


踏ん張って、威張らずに謙虚に。

人に頼らずいけるよう道を探しながら。

そうすることが正しいのか良く分からない。

間違ってないとも言い切れない。


こんな時にお酒を飲みながら相談したい人はもういない。

隣のあの人は、どこで心では重過ぎることを吐き出すのだろうか。

たぶんきっと隣のあの人も独りぼっち。

みんな独りぼっち。

みんな寂しいんだよ、きっと。

僕だって寂しいよ、本心は。



2006年05月21日(日) 今昔あれこれ。

お金の無い頃は、いらない本やCDを売ってデート代に当てたり

手を繋げるだけで幸せだと感じていられて平和だったと思う。

相手を好きでいられることには誰にも負けないと思えてた。

それは愛し方とかでもなく、ただ彼女を好きでいることには誰にも

負けないだろうなと思いながら手を繋ぐ。

想いの伝え方一つ、あれやこれやと言葉を捻り出して。

拙い言葉で精一杯の表現。友達にも相談事を持ちかけてた。

駆け引き一つとっても悩んで、つまづいて。転んだ石ころ見つめて考えて。


お金も何とかなるようになる頃には、何だかんだと

一通りの経験も済んでしまって、友達に相談もすることも無くなった。

一通りの経験をして思ったのが

小さな幸せがいっぱいあるといいなと。

大きな幸せがあると大きな悲しみも遊びに来そうで。

往々にして悲しみの方が長居をするからタチが悪い。


一通りの経験の中で、欠落した感情が幾つか。

あれから何人かの人と手を繋いだけれど、昔のようなドキドキも無く。

僕に無いもの求められるとゲンナリしてどうでもよくなるようになった。

だから僕は何も求めない。相手にとっては退屈に感じるんだろうね。

何一つ要求することがないのだから。興味が無いわけじゃないのだけれど。

我慢も覚えたのだけれど、限度を超えたらさよなら。

好きだからという理由だけでずっと一緒にいようと思えるほど

純情でも真っ直ぐな人間でもなくなった。

一緒にいても向上できないなら、一緒にいる意味が無い。

固執する理由が存在しないから。離れるならご自由に。

そりゃあ離れていくのを見るのは、少し寂しいけど。

もっと悲しいこともあるのも知ってるし。

短い人生のホンノ一瞬の出来事なんだろう。

別れ方もキレイさっぱり。振られ方も上手になったかな。

振ることも心痛めるけど、それは相手からみればエゴで。

振るのも辛いというのは自己憐憫。

だからその折り合いの付け方も知った。


駆け引きで悩む事も無く。だいたいどうなるか想像はつくし。

想像と違ってもあっさり受け入れて、それでおしまい。

つまづいた石ころを見つめることなく、遠くに蹴る事も出来る。

プレイボーイでもなく、失敗ばっかりなのだけれど

それでも淡白になったと思う。あと薄情にも。

刺激が欲しいわけでも無く

壁の高い恋を探してるわけでもなく

昔のように、鍵を開けて

置き手紙があると嬉しくて何度も読んでしまうような恋をしてみたい。


そうだ。今日はNとMの誕生日だ。

何ひとつ誕生日らしいことはしてあげられないけれど、おめでとう。



2006年05月16日(火) 愛されていたということ。

目覚めない夢の世界へ行った あなたを探す

いなくなってしまった日の後遺症は まだ大きい

今の僕には希望を探すだけで精一杯

ただ会いたいだけなのに 二度と会うことはない

ただ声を聞きたいだけなのに 二度と聞けない

ただ一緒にお酒を飲みたいだけなのに 二度とできない

ただ話しをしたいだけなのに 二度とできない

ただ相談したいだけなのに 二度と出来ない

どうしようもなく会いたくなる日もあって 涙が出る夜もあるよ

似たような後姿を見ては もう会えないんだと感じたり

だから夢の中で会えた日の朝は 少し幸せ

最近 親戚にあなたに少し似てきたと言われたのは嬉しかった


我が侭で 生意気で 甘えん坊で どうしようもない僕が

大事にされて 愛されていたことを今知れたよ ありがとう


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shinsuke [MAIL]