切れ端。

2004年05月31日(月)

淡く夢を描く時間は過ぎて
現実味を帯びた輪郭を 当ても無く
閉じた目の先に描いてた

暗い出口を手探りで求めるように
記憶に残った地図で 足を速める

ただ 咲いた一輪の花の名を 僕は知らずにいただけ

緩やかに動かす指先を見つめ
現実味を帯びた時間を 少し忘れて
指差す方向を見て眠った

あの絶望は部屋の中 堅く閉ざして
遠い記憶に揺られて 足を動かす

ただ 咲いた一輪の花の名を 僕は知らずにいただけ



2004年05月30日(日)

白を基調にした生き方と 黒を基調にした生き方と
迷わず黒を選んできたけど 今だけは白を選ぶから

夢の始まりと 夢の終わりと 
今夜の終わりの その先で

同じ夢飽きるほど繰り返して 明日を見る

夜が明けてく 夢は忘れたまま
言葉を繋げて 届かぬ手紙を書く

いつか君と交わした約束と 果たせなかった約束と
全て合わせて君に逢いたくなった 夜が始まる

夢の終わりと 目覚めた朝と
昇る太陽を見ても 夜を続けて

生きることに仮定は必要ないから 今を生きる 

言葉を繋げて 君に宛てた手紙を
夜が明ける前に 空に飛ばした 紙飛行機



2004年05月18日(火)

あの頃は 何も考えずに毎日が過ぎていった
今でも遠い背中を眺めているよ さよなら

無言で消え行く君を見つめ
僕は何かが崩れていくのを感じた

涙は待ちきれず 眠れない日が顔を出してた

これまでに逃した夢の端と
これまでに許した誰かの嘘を
全て繋げて 空を見た オレンジ色は夢

無言で去り行く君を見つめ
伝えたい言葉の宛先を 涙に尋ねた

あの日微かな記憶で 君に繋がる番号を押してた

これまでに出遅れた言葉と
これまでに愛した人の顔を
全て繋げて 夢を見た 血の色は嘘

あの頃は 本当に幸せだったと今なら思えるよ
身の振り方さえ忘れた 眠りの端で さよなら



2004年05月11日(火)

認めたいのか 認めたくないのか


探したいのか 探したくないのか


探されたいのか 探されたくないのか


笑っていたいのか 泣いていたいのか


夢を見たいのか 夢を見たくないのか


続けていたいのか 今すぐやめたいのか


誰かといたいのか 独りでいたいのか


愛したいのか 愛されたいのか


何もわからぬまま 今夜が終わる



2004年05月10日(月) 親愛なる父親へ。

君に逢おうと思っても
二度と会えないのも知ってる

君逢える日が来るのは もっと先だろう
だから僕は 君の歩いた長い道をなぞった

君がいなくなった日に
彼女の叫んだ声が今も突き刺さる

残された僕たちは 思い出に埋まった
だけど僕は 燈台の無い海を泳ぎきるよ

目を閉じれば 美化されず残った
幼い記憶 色の褪せる事を知らない 景色を見れるから

目を閉じれば ほらまた君に会った
残った記憶 その中で聞こえる声に 背中を押されながら



2004年05月08日(土)

呆然と部屋の明かり消して
蝋燭に火を点けた

孤独を愛せたら 
多分 明日は 変わるだろうね

罠のように浮かぶ過去を見て
また僕は迷ってた

孤独を受け入れたら
多分 明日には 変われるはずさ

明日開けたカーテンの向こうの景色に
色が亡くなっていても 驚かないさ

孤独を愛せたら
夢が 終わり 現実を見つけるよ

孤独を受け入れたら
風を 受けても 不敵に笑ってみせるさ 


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shinsuke [MAIL]