LIFE IS COMIN'BACK
僕らを待つ こんなすてきなデイズ

2005年04月27日(水) 初胃

山梨外科ライフもいよいよクライマックスです。

今日はなんと胃の手術。
進行胃癌の幽門側胃切除です♪

今まで何度も見てたけど、
実際術者になると違う!

上の先生にたくさん助けてもらいながら
なんとか問題も大出血もなく、成し遂げました。

うん。
私も外科医になったもんだ。
胃、ていうのがひとつの区切りに感じているので余計に。

2年目で手術させてもらえるなんて果報者です。



2005年04月26日(火) 境界線

一人は乳癌の患者さん。
全身に転移していて、疼痛コントロールもなかなかうまくいかず
娘さんの10月の結婚式を楽しみにしてて
結納の日には体調不良で行かれなかったのを落胆してて
それから少しずつ、体が弱っていって
だんだん息が浅くなって
深夜にゆっくり亡くなった。

もう一人はあの吐血の患者さん。
意識が少し回復し始めて、
今日は血圧も呼吸も落ち着いてて
じゃあ輸血を始めるか!と決めたとたん
いきなり呼吸の回数が減り、
たった10分の間に息をひきとった。

二人ともまだ若くて。
それぞれ子供は私を同世代。

少しでも長く生きるために
苦しい処置をするのは賛成できないけど
何もできず何もせず、ただその時を待つのは
自分の無力さを眼前につきだされて
打ちのめされる感覚。

たかが呼吸、心拍の回数だけで
生きている、死んでいるの境界を引いてしまうのは
とても恐れ多い行為なんじゃないかと思う。



自分がこうして生きていることに罪悪感すら感じる。
でも、それも間違ってる。

なんだかとても切ない。



2005年04月25日(月) 外科レジ解散

病棟に急変の患者さんを残して
今日はレジデント症例報告のために東京へ。

ひさびさの外科レジ集合。
そして外科レジ解散会。

みんな結構バラバラの道を行くので
やっぱりちょっと寂しい。
2年間一緒に頑張った仲間たち。

でも
ちょっとワイン飲みすぎた!!!

山梨帰ってから足に覚えのない傷やアザや血がついてて
私はいったい何をしたんだろう?
最大の疑問です。



2005年04月24日(日) ジレンマ

昨日吐血した患者さんが夜中に再吐血、
VPC連発→VFに一時移行
痙攣頻発
SpO2低下
なんだかもう大変。

食道癌のターミナルだけど
まだ61歳と若いし
前日までご飯食べてたから
家族の動揺も激しくて。

自分の父親が
挿管されて、ものすごい量の血を吐いてるのを見たら
私もつらくて見ていられないと思う。

医者になると
人と体を引き離して感じがちだ。
でも、
つらくて見ていられない処置も
医療として必要だから行うわけで
やっぱりそれはジレンマ。

まだそういったバランス感覚を養えてないと自覚する今日この頃です。



2005年04月23日(土) 急変つづき

借りてた部屋が25日で引き払うことになってるので
24までに荷物を運び出さなきゃいけない。
のに。
やたらと今週忙しくて引越しが進みません。
…夜飲み歩いてるからいけないんだけど。

体重もおそらく増えました。
ジーンズきついです。
あきらかに今週はカロリーオーバーです。
でもあちこちで送別会開いてくれるのに行かないわけにいかず。

そして
移動のこの時期になって患者さんの急変が連発。

朝、「食道癌の患者さんが吐血しました!」と呼ばれ
血まみれのベッドであわてて挿管。
ほんとに食道ってやだ!と思った一日でした。



2005年04月20日(水) 初ラパ

美人天才外科医、新たな一歩です。

腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)のオペレーターを
初めてさせていただきました!!!

なにかと最近問題の腹腔鏡手術ですが
上の先生の言われるがままにやらせてもらいました。

正直、今までは腹腔鏡や胸腔鏡に興味なかったんですが
実際やってみるとまるでテレビゲームのような・・・
「堪能しすぎだよ」
と突っ込みが入るくらい念入りに剥離しました。
↑「胆嚢」なだけに。ってことに後で気づいた。

うむー
開腹、ダイナミックなだけが手術の醍醐味じゃないのかも。



2005年04月16日(土) 進歩なし!

今日はひさびさの同期旅行!
のはずだったのに
なんだかみんなの予定があわず
参加者が3〜4人だったので
幹事のカジがふてくされて
伊豆行きは中止に。

そのかわりグルメツアー!!
昼は築地へ寿司を食べに。
夕食は京城で激ウマ焼肉。
それからオールナイトでお台場ゲーセン天国!!!

そうそう、ついでにCDデビュウも果たしました。
1stシングル、「桃色片思い」です☆
ジャケットも上目使いでばっちりです(笑)

そのあと渋谷邸でぐったり。

結局学生のときと変わらない遊びしかできない人たちでした。



2005年04月15日(金) 研修医とよばないで

2年間がんばりました。
今日は「研修医修了式」で、めでたく研修医卒業です。

って、「絶対参加です」と言われたので
必死で山梨から行ったのに、結構欠席もいて
なんだよ!!来なくてもいいんじゃん!!
とふてくされていました。


ひさびさに人数がそろった外科レジ医局。
5月からはそれぞれの道へ分かれていきます。
ほとんどの人はそのまま大学に残るけど、
でも医局が違っちゃうとあまり会えないわけで。
ちょっと寂しい。

肝胆膵の教授に挨拶。
「がんばってね」
ってひとごとかよ!!

さらに伝え聞きで心臓外科の教授が
私に来てほしがっていた、と聞いて
余計に選択に後悔してる今日このごろなのです。



2005年04月13日(水) 初腸!

20日の書き込みのあとに書いてますが。
この日(胆摘以外の)初めての開腹手術をやらせていただきました。
横行結腸切除です。

術者をやらせてもらうと思ってなかったので、上の先生に
「右側に立て」と言われた時ちょっとひよりましたが。

腸管切るのも初めて。
縫うのも初めて。
なかなか消化器外科も捨てがたい!と思うくらい面白かったです。
(面白かった、と言ってはいけないか…興味深かったです。)



2005年04月11日(月) パイロットフィッシュ

「パイロットフィッシュ」大崎善夫

『人は、一度巡り会った人と二度と別れることはできない』

親、肉親、友達、恋人。または私の人生を通り過ぎていく人たち。
出会い、別れ、その人とはもう会えないかもしれないけど
その人と出会った事実は私の中で生き続ける。

一緒に見た映画。
その人からうつった自分の癖。
その人が好きだった物を食べるとき。
同じ名前の人に会ったとき。

意識しても無意識にでも、
人はお互いに影響し、それは消えることなく
私の中で、生きつづける。

久しく会ってない人も。
もう会うことのできない人も。


こうしてこの文章を読んでくれた時点で
あなたの中に私は生き続けるってこと。

それってすごいことじゃないですか?




2005年04月10日(日) 太陽の光が恋しい年頃

日曜だというのに夜9時まで普通に仕事です。
別にそれはいいんだけど。
結局、昼間に桜を見れたのが
昨日の学会行くときの山梨医大の桜並木だけ。
しょぼん。
あとで写真載せとくね。

桜フリークとしてはまことに不本意。
山梨の身延ってとこにしだれ桜の有名なところがあって
そこに行きたかったけど
車で2時間かかるっていうので諦めた。

甲府は意外と都会ですよ、たぶん。

遠くに見える南アルプスの
白いところがだんだん減ってきました。
雪解け。
もうとっくに春なんだね。
(早朝と深夜しか外にいないからわかんない)



2005年04月09日(土) 終わった!寝かせろ!!

学会オワタYo〜
↑すでに頭悪い発言。
3日間病院泊り込みで、
ていうかそんなことしなきゃいけなくなるまでギリギリにするな。
今回はExcelも多用したのでなかなかのもの
(かけた時間にしては)でした。
これを順天堂のレジデント発表用に転用する予定。

そして今日は当直なので
これで4日間泊まり込み。

安心しろ!!パンツは変えてるぞ。…できる限り。
シャワーも浴びてるぞ!…気が向いたら。

桜はどうやら満開を過ぎたようで。
あーあ。
今年は桜満喫できなそうだ。



2005年04月07日(木) 締め切り直前!!!

あう。
一日パソコン三昧。

というのも、学会発表をすることになってその準備が間に合わない!!

3週間前に言われたにも関わらず、
やれインフルエンザだ、進路の悩みだ、飲みだと
忙しさにかまけて?サボっていてこんな羽目に。
今日の予行演習もさんざんでした。

同じ学会に出す、同期の子は
アニメーションも駆使した
全部英語で書かれたかっこいいスライドだったにも関わらず
私のこの駄作っぷり。
ひさびさに惨めな気分を味わった…

ほら、夏休み最後の日に自由研究を泣きながら適当にやって
すごいちゃんとやった子の隣に張り出されたときのような。
もー27になっても変わらないんだなあ。がっかり。

というのも、昨日夜中パソコンがフリーズして
半日分の入力がパーになったのがいけないのです。
私自身もフリーズしてしまうくらい衝撃的な出来事。
…その前に早くやっとけ、って感じだが。

日記も気分転換で書いてます。
あー、昨日帰ってないから今日は帰りたかったのにー。



2005年04月05日(火) 進路のこと

進路はずいぶん悩みました。
自分のQOLを最優先にするなら外科はやめたほうがいい。
「女医で外科医」を武器にするなら乳腺外科。
一般的な外科医を目指すなら消化管外科。
子供も見れて、臓器として多彩な小児外科。
これから需要が増える呼吸器外科。
急性期を見れる心臓外科。

で、肝胆膵外科。
間違いなく需要は減りつつあるし、
術後管理も大変だし、
なんで?なんで選んだの?
と、自問自答してもよくわからない。

ただ臓器としては一番興味あるところであることと、
最後まで心臓外科と悩んだのですが
長いこと肝癌で入退院を繰り返す人を見ていて
末期で、治らない患者さんを看取ってて、
精神的にも肉体的にもきついけど、私はこういう患者さんを診たい、
とふと思ったからです。

生まれたての赤ちゃんもいとおしいけれど
長いこと頑張って生きて、家族を築きあげて、
病気と闘っているご老人と、
その人の背景の人生を、
なんだかとてもいとおしく感じてしまうのです。

それと、
医者になってはじめて深く考えさせられた患者さんが
膵臓癌だったことも理由のひとつ。
(詳細は昔の日記を!)


実はまだ、「心臓外科にすればよかった!」
と悩んでるのも事実なのですが。
選んだからには頑張りたいと思います。
以上。



2005年04月01日(金) ああんもう!!

めでたく新年度を迎えたわけですが
このHPの掲示板が削除されちゃったよ!!!
あまりに長いこと書き込まないから。
もう!!みんなが書き込まないからこんなことに!!(怒)

と、軽くジャブを交わす今日はエイプリルフール。

気の利いた嘘ひとつも言えずに終わりそうな予感。


で、ここでご報告します。
進路きまりました。
肝胆膵外科です!!!
心臓外科と小児外科で悩みに悩んだ末の結論。
決定の連絡した直後に後悔のような気持ちになったのも事実。
でも悩みに悩んだ末に出した結論ですから。
がんばります。
後悔することも…あるかもしれないけど。


 <カコ  モクジ  ミライ >


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