昨日にひきつづき。 このところ工藤直子さんの 『象のブランコ―とうちゃんと』 を読んでいたらまたぞろ涙が出そうでした。 こんな親になれたら素晴らしいかも、 でもこんな、人としても親としても 「欲のない」人になるのは大変なことであるなと。
それにしても日本のある世代の モノを書く人たちというのは なんと「外地」育ちが多いのだろうか。 貧しい生活であれ豊かな生活であれ 異文化の近くで、そして伸びやかな自然のなかで育ち なにか価値観が激しく崩れ落ちる時代に 帰国子女?として日本を見たひとたちだからだろうか。
長新太さんの画による絵本 『ともだちは海のにおい』は 私たちきょうだいのお気に入りでした。 大きな口の中に書庫を持っている 優しくてのんびりやのくじらと 体育が得意な元気もののいるかは お父さんと直子さんだったのかな。 この本を読んでからはそう思えてなりません。
2006年07月23日(日) |
「チョーさんありがとう」 |
長新太さんの回顧展を観に いわさきちひろ美術館まで行ってきました。
知ってる作品、知らない作品、 呆れるほどの無秩序とクールさとかわいげ。 いやいや上手く申せません。とにかく 「〜なのよ」「〜なのね」という 東京っ子のおじいさんらしい台詞が似合うひとです。 久里洋二真鍋博井上洋介との4人展なんて なんと暴力的にキレた才能の集まりでしょう。 絵本の草案は何度もつくる、 第一稿はいつも発表できないくらい過激だという。
どれを見ても涙が出そうでした。
きっとこのひとは「正義」なんて信じない。
そんなお洒落でかわいくて怖い おじいさんのことを忘れないでいよう。
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