日々の泡

2006年07月24日(月) 象のブランコ

昨日にひきつづき。
このところ工藤直子さんの
『象のブランコ―とうちゃんと』
を読んでいたらまたぞろ涙が出そうでした。
こんな親になれたら素晴らしいかも、
でもこんな、人としても親としても
「欲のない」人になるのは大変なことであるなと。

それにしても日本のある世代の
モノを書く人たちというのは
なんと「外地」育ちが多いのだろうか。
貧しい生活であれ豊かな生活であれ
異文化の近くで、そして伸びやかな自然のなかで育ち
なにか価値観が激しく崩れ落ちる時代に
帰国子女?として日本を見たひとたちだからだろうか。

長新太さんの画による絵本
『ともだちは海のにおい』は
私たちきょうだいのお気に入りでした。
大きな口の中に書庫を持っている
優しくてのんびりやのくじらと
体育が得意な元気もののいるかは
お父さんと直子さんだったのかな。
この本を読んでからはそう思えてなりません。



2006年07月23日(日) 「チョーさんありがとう」

長新太さんの回顧展を観に
いわさきちひろ美術館まで行ってきました。

知ってる作品、知らない作品、
呆れるほどの無秩序とクールさとかわいげ。
いやいや上手く申せません。とにかく
「〜なのよ」「〜なのね」という
東京っ子のおじいさんらしい台詞が似合うひとです。
久里洋二真鍋博井上洋介との4人展なんて
なんと暴力的にキレた才能の集まりでしょう。
絵本の草案は何度もつくる、
第一稿はいつも発表できないくらい過激だという。

どれを見ても涙が出そうでした。

きっとこのひとは「正義」なんて信じない。

そんなお洒落でかわいくて怖い
おじいさんのことを忘れないでいよう。


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蟻塔

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