英国人の彼女
6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。

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2003年06月30日(月) モザンビーク

ダーリン(仮名)は今週出張続きなんです。明日からA国へ、そして金曜日からモザンビークへ。モザンビークには、イギリスからも大臣が行くので、そのロジスティックに追われるようです。上手く何ヶ国かの首相との会談を設定できるといいけれど、全くアポが取れなかったらどうしよう、と今からブルー気味です。

来週末にはわたしも飛んで、向こうで合流します。ちゃんと会えるといいんですけれど。ポルトガル語なんです。モザンビークって。ブラジルにしばらくいたときに、買い物や道を聞く程度にはポルトガル語が話せるようになったけれど、それももう3年前。さっぱり忘れてしまいました。英語全然通じないらしいので、ダーリン(仮名)のフランス語頼りです。


ブラジルは、今まで行った国の中でも一番良かった国のうちの一つです。他に好きなのは、タイ、香港、ウガンダ。歴史的な興味深さや街全体の雰囲気の良さでは他にもいろいろいい国はあったけれど、人が悪かったり、食べ物がおいしくなかったり、治安が悪かったりして、全てにおいて楽しめたのは上記4ヶ国でした。まあ香港は1週間ほどしかいなかったので、それほど深く見られたわけではないのですが。

旅行するなら、長期間一つの国に滞在するのが好きです。今度のモザンビークは、17日間とそれほど長いわけではないけれど、仕事してるとなかなか1ヶ月、2ヶ月の長旅は難しいですね。


2003年06月27日(金) スーダン

仕事もややあり、その隙間をぬってダーリン(仮名)のバースデーカードを作成したりで、日記がゆっくり書けません。



昨日の夜は、スーダン大使館のナショナル・デー・レセプションでした。日本語でなんというのかわかりませんが。

だいたい全ての大使館において、ナショナル・デーというのが設定されていて、その日もしくは周辺日にレセプションをします。日本のナショナル・デーは天皇誕生日ですけれど、その日にするとクリスマス休暇で誰も来てくれないので、大抵は11月頃に行っています。

レセプションでは、仕事関係者、他国大使館関係者などを何百人規模で招待して、まあ、ご飯を食べつつ関係向上と情報収集に励む、というわけです。

日本のナショナル・デー・レセプションは、ご飯がおいしいので有名で、招待客はあり得ないことに時間通りに集合し、ご飯の前には長い列が出来るのですが、前回のレセプションのときなんて、この列の交通整理をさせられて、「すいませーん、庭の方で天ぷらもやってますからー」みたいな。ドレス着てたのに。インドネシアとか中国とかイタリアとかのレセプションもご飯がおいしくて有名です。

ちなみに、まずいので悪名高いのが我らが英国大使館で、サンドイッチやチーズくらいしかでなくて、悪いジョーク?と言われています。


で、スーダン。わたしは招待されてなかったのですが、ダーリン(仮名)のデートとして行ってきました。スーダンの民族衣装って知らなかったのですが、だぶだぶの服にターバンで、でっぷりしたおっちゃん達が着ているのはめちゃくちゃいい感じでした。女性の民族衣装も色鮮やかで素敵。

ご飯は、羊肉が嫌いなわたしには、いまいちでしたけれど、ダーリン(仮名)は気に入っていたようです。基本的にはアラブ料理とほとんど変わりません。そしてイスラムなのでお酒が一切出なくて、セブンアップ片手にカナッペつまんでもあんまりおいしくなかったです。


話したのは、米国大使館の一等書記官とエジプト大使館の次席。この米国大使館の書記官が能面のような人で、ぜんっぜん話さないし、これで外交官が勤まるのはアメリカくらいやろうなあ、と思いました。エジプト大使館の次席は、うーん、なんだか不必要にシニカルで、これまたどうなん?という。

まあ、スーダンのナショナル・デー・レセプションに行くのは初めてだったので、それなりに楽しかったですけれど。

時間がないので、推敲もせず、読み返しもせずに、今日はこれにて。


2003年06月24日(火) Still the One

今週の土曜日がダーリン(仮名)のお誕生日なので、いろいろ準備をしています。大きいパーティとかしたくないらしいから、二人っきりの家パーティ。ディナーも、一緒に作れるようなものがいい、というので、彼の好きなものでまとめたコースを考えてみました。

1.アーティチョークのガーリックバターソース添え
2.ツナと大根おろしの和風パスタ
3.ポークリブのトマトソース煮込み、アスパラガスとマッシュポテト添え
4.チーズ各種

かなりまとまりがなくてぐちゃぐちゃだけど、食べたいものを食べる方が楽しいと思うんですよね。彼も、アーティチョークの茹で具合を見たり、大根をおろしたり、ポテトを潰したりして、一緒に過ごせるし。



そして、メニューを考えるのと平行して、誕生日プレゼントも考えています。一つは、以前にも書いたロンドンに行ったときに買っておいたラルフローレンの書類鞄。

それだけではあまりに味気ないので、もう一つ渡そうと思っているのが手作りカードとテープ。カードは当地にまともなカードが売っていない、という必要に迫られた理由です。手作りテープの方は、中学生みたいでかなり恥ずかしいんですが、9月でお別れかもしれないし、やりたいことは全てやるぞ、という変な意気込みで。

CDじゃないところは、彼のレトロ具合を物語っているのですが、テープ作るのってめちゃくちゃめんどくさいんですよー。きっちり片面30分に納めないといけないので、あっちこっち曲順を入れ替えては秒刻みで計算しなくてはいけなくて、仕事そっちのけでそればっかりやっています。

たぶんこの曲順でちょうど収まるはず・・・
【A面】
1.Vincent
2.American Pie
3.Aint No Sunshine
4.Stan
5.The Rose
6.To Love You More
【B面】
1.Innocent When You Dream
2.Losing My Religion
3.Annie's Song
4.I'm Missing You
5.You're Still the One
6.Salsa de Noche

それぞれ、初めてキスしたときにバックで流れていた曲とか、初めて舞踏会に2人で行ったときに踊った曲とか、休日の朝ご飯のときによくかけている曲とか、一緒に初めてみた映画(ビデオでだけど)でかかっていた曲とか。良く覚えているよね、わたしも。

2人で一緒によく歌っている曲とか。これはYou're Still the Oneなんだけど、歌詞がすごく好きなんです。

「みんな、わたしたちがうまくいくわけがないって言ったけれど、彼らの言うことを聞かなくてよかった。あれから長い時間が経った今も、わたしたちはまだ一緒にいる。貴方は今でもわたしが毎晩おやすみのキスをするひと。」


2003年06月21日(土) 巨大羽アリの襲来

久々に何の予定もない週末は、のんべんだらりと過ごしていました。唯一のイベントが、トースター購入だし。安いの買ったらイマイチだし。トースターはやっぱり、日本のオーブントースター型が一番便利だと思うのですけれど、海外ではあんまり売ってませんね。ピザトーストとかグラタンとかも焼けるし、パン差し込み型より断然使い勝手がいいのになー。


恐怖症もちの人ってけっこういると思うんです。「恋愛小説家」に出てくる、ジャック・ニコルソン扮する小説家みたいに神経質じゃなくても、高いところちょっとダメ、とか、閉めきった小さい部屋は気分が悪くなる、とか、エレベーター苦手、とかね。それが、精神病学的には、高所恐怖症になったり、閉所恐怖症になったり、先端恐怖症になったりするのでしょうけれど。

わたしも、どうしてもダメなものがあります。理由なんて何もなくて、とにかくダメ。近くに寄れない。もしも触ってしまったら、と思うと、それだけで気が遠くなる。こっちに飛んだ来たら悲鳴を上げるどころか、体が硬直して何もできなくなってしまうし、それが家の中にいると思うだけで、どうにも不安でいてもたってもいられなくなる。

それが、「大きな羽のある虫」です。

蝶とか蛾とかゴキブリとかバッタとかトンボとかカブトムシとかとりあえずなんでも。

蚊とハエは大丈夫です。大きくないから。クモも大丈夫。飛ばないから。

ほんとに、理由はありません。別に蝶や蛾が危害を加えてくるとも思わないので、どうしてこんなに怖いのかわからない。でもどうしてもダメなんです。大量に見掛けると、怖くて涙が出てくるほど。小学5年生のときに学年で行ったキャンプ場のトイレに蛾が沢山いて、ひたすらトイレを我慢したくらい、筋金入りにダメです。

幸いなことに、それ以降そんなに虫が大量にいる場面にはほとんど出会ったことがなかったので、極限状態には陥らずに済んでいますが、家のドアに小さな蛾がへばりついているだけで、家に入れなくなります。


ところがこの国。巨大な羽アリがいるんです。羽アリなんて、そんな大きくなるわけないと思うでしょう?わたしも最初見たとき、アレが羽アリだとは夢にも思いませんでした。大きさは手のひらを大きく広げたくらい。でも体は蟻サイズです。つまり、羽部分がめちゃくちゃ大きい。羽が大きくなればなるほど恐怖心が増すわたしとしては、この世で一番怖い虫ランキングに蝶と蛾を抜いて堂々の一位獲得です。


そして、何が恐ろしいって、この虫、一匹単独行動ではなく、ある日いきなり大量発生するのです。それが、今年はこの土曜日でした。

外にご飯を食べに帰って、彼の大使館に向かっていた夜のこと・・・。

あ、今日は羽アリ発生の日だね、と脳天気な彼の声に、ふと窓の外を見ると・・・前から横から上から後ろから、羽アリ・羽アリ・羽アリ・羽アリ。

光に集まる性質があるようで、車のランプに突撃する羽アリがまざまざと近くに見えて、失神しそうになりました。もっと怖かったのは、家の前の蛍光灯に羽アリ玉が3メートル四方に渡ってできていたこと。ウソじゃないんです。本当です。巨大羽アリがウオンウオン光にたかっているんです。

車から出て家に向かう間、震えが止まらなくて、半分泣きながら駆け抜けました。幸いなことに家の電気をつけっぱなしにしていなかったので、家の中には一匹もいませんでしたが、電気をつけた瞬間から、どこから入ってきたのか細やかなピーンという音をさせて、床の上で羽ばたく羽アリ。この時点でかなり極限状態でした。

とにかく家の中にいる羽アリを全部彼に取ってもらって、ドアの隙間や窓の隙間に新聞を詰めて、電気を全部消して、安全地帯を確保しましたが、それでも窓の外は一面の羽アリ。しかも、珍しい!これは写真を撮らなければ!とうきうきカメラを抱えて外に出ていくダーリン(仮名)。カーテンの隙間からのぞいてみると、体にまとわりつく羽アリやフラッシュに反応して近づいてくる羽アリがいて、この人どうかしてる・・・と気分が悪くなりました。


暗がりで泣いているわたしをみて、ようやく異常に気づいたダーリン(仮名)。大丈夫、僕が守ってあげるよ、と抱きしめてくれたけれど、この夜は一睡もできませんでした。


2003年06月18日(水) 7つの海を越える犬

昨日、今日と、なんだかバタバタしていて、なかなかゆっくり日記を書く時間が取れませぬ。

今夜、日本に帰る館員がいます。かなり仲が良かったので、今日は朝からやや寂しいモードだったんです。

が。

昼前になっていきなり、飼ってた犬を一緒に連れて帰る、と。


えええええーーー!?


その犬、彼女の後任の家が決まるまで、うちで預かっているんですけれどね。確かに慣れない環境のせいか、うちの巨大シェパードが怖いせいか、隅っこから出てきません。でも、まだ二日目なんだし、うちの犬とも喧嘩してないし、あと何日かすれば慣れると思うんですよ。でも、その隅っこで震えている様子が、見るに耐えないらしいのです。すごく可愛がっていた犬だし、やっぱり連れて帰る、我慢できない、と泣きながら電話がかかってきました。


もう、それからすんごい大変。友達だし、なんとかしてあげたいんだけど、とにかく時間がないのですよ。今まで動物を持ち帰った人がいなかったから、ノウハウもないし。航空会社に電話して、当地の空港に電話して、成田空港にも電話して。

当国からの出国は、思ったよりも簡単でした。というより出国検疫などないに等しいようです。輸送費も、噂では人1人運ぶよりかかる、と聞いていたのですが、全然そんなことはなくて、体重1キロにつき5千円くらいですって。15キロ程度の犬なので、7万です。ちなみに人間の方はエコノミーで25万円くらい。キャリーも航空会社が売っていて、簡単に手に入りました。この国では動物用のキャリーなど売っているのを見たことがなかったので、最悪の場合、木箱に押し込むことになるのかと思っていたのですけれど。


日本の入国は、かなり厳しいようです。狂犬病の予防接種証明書と政府機関発行の健康証明書が必要で、2つともないと入国できないらしいのですが、とりあえず予防接種証明書の方はあります。ありますが、この国の、その辺の獣医が書いた証明書が、一体日本でまともな書類として扱って貰えるのでしょうか。不安。

しかも、無事入国できたとして、最大180日、係留されるらしいですし。健康証明書はないし(政府機関発行の書類を一日で受け取ることは100%不可能です。)、この国の普通の雑種犬で、こういっては何だけど、ちょっとヨレヨレの犬だから、かなりギリギリいっぱい係留されることは必至でしょう。係留後は実家のお父さんに面倒見て貰うそうです。


彼女自身がこの先も飼えるなら、また別だとは思いますが、そうでないなら、なんとなーく、なんとなーく、この国にいる方が、犬として幸せな気がしないでもありません。


まあ、でも、友達なので、できる限りのことはしてあげたいと思います。無事に今夜、出国してくれますように。


2003年06月17日(火) ヒュー

彼の家は衛星放送が入るので、ヒマなときはわりといつもBBC Cookingというチャンネルを見ています。このチャンネル、24時間延々料理番組を流す、というマニアにはたまらない構成になっていて、いろんなシェフが入れ替わり立ち替わり登場します。それぞれのシェフによって、得意分野が違ったり、語り口調が違ったりして楽しいのですが、その中のHugh Fearnley-Whittingstallというシェフは、シンプルな材料で、シンプルな料理を作るし、しゃべり方もちょっとシャイな感じがしてなかなかキュートなんです。

でも、ダーリン(仮名)は、わたしがヒューをちょっと可愛い、と思っているのを激しく苦々しいと思っています。それどころか、ヒューが出ている番組を見ていることすら苦々しいらしい。

実はこの人、ダーリン(仮名)のオックスフォード時代の同級生で、ものすごーく、ものすごーく、性格が悪くて、大嫌いだったんですって。卒業して15年経った今でも、どれほどヒューがイヤな奴か、という話題で延々語れるくらいですから、よっぽど嫌いだったのでしょう。ちょっとでもわたしがヒューを誉めようものなら、「ヒューがキュート?ゼロ!ゼロ・キュート!あんな偉そうなむかつくデブがキュートだなんて、ウソだよね?ウソだと言わないと、言うまでくすぐるぞ!」と言って迫ってきます。


まあ、わたしの本当のお気に入りシェフは、James Martinなんですけどね。おもしろいから、ヒューが一番好き、ということにしています。


2003年06月16日(月) 愛しの・・・

ダーリン(仮名)は昨晩、当国の議員にディナーに呼ばれていて留守でした。普段ならちょっと寂しいところですが、昨日は実は嬉しかったり。ずっとね、食べたかったんです。この2ヶ月ほど。でも一人っきりでご飯の機会が全然なくて、食べられませんでした。食べなければ食べないほど、味を忘れるどころかどんどん恋しくなるアレ。まだしばらくはムリなのかと思っていました。しかしながら、いよいよこの日がやってきました。ビバ、議員。誰か知らないけれど、ダーリン(仮名)を招待し、私を無視してくれてありがとう!

職場をきっちり定時に出て、スーパーで最近出回り始めた大根(小さくて辛いけれど)を購入、運転手には、ご飯を家から持ってきて貰っています。

彼の家には電子レンジがないので、冷凍された秘蔵のアレとご飯を蒸し器で蒸します。その間に大根をおろし、余った大根で浅漬けを作り、番茶も湧かして、ドキドキしながらアレが解凍してご飯が温まるのを待ちます。

20分後・・・

ほかほかご飯の上に、しっとりと解凍した「納豆」を載せ、大根おろしを載せ、これまた秘蔵の瓶詰めなめたけを載せ、醤油を回し入れたころには、気分はどうしようもなく盛り上がっています。し・あ・わ・せ。番茶と浅漬けを添えて、どんぶりを抱えて、音を立ててかき込む至福の時。


ほんとにね、好きなんですよ。納豆。関西出身なのに。この国では勿論手に入りませんから、出張でフランクフルトやロンドンに行くたびに、冷凍された納豆を段ボールで大人買いです。うちの冷凍庫には納豆がぎっちり詰まっていて、それだけでは入り切らなくて、大使館の冷凍庫にも勝手に入れています。ほんとは毎日食べたい納豆。できれば、朝・昼・晩と食べたい納豆。納豆チャーハンも、イカ納豆も、オクラ納豆も、納豆茶漬けも、納豆の天ぷらも、納豆お好み焼きも、納豆だけでも、大好き。でもね、こういう国に住んでいるので、週イチくらいで我慢していたのです。


しかしながら。和食に興味はあるものの、食べられるものがめちゃくちゃ限られているダーリン(仮名)。味噌汁もダメ、酢の物もダメ、豆腐もダメ、なめたけ等ヌメヌメ系もダメな彼がいったい納豆を食べられるでしょうか。ま、別に食べなくてもいいんだけど、同じテーブルで別々のものを食べるというのもつまらないので、食卓に登場させにくいんですよね。においもダメだろうし。


ダーリン(仮名)が帰ってくる前に完食。洗い物もすませて、におい消しに香り付きの蝋燭とか火をつけてみたり。ワインを片手に、さっきまで納豆ご飯をがっついていた気配など微塵も見せずにお出迎えします。抱きしめられながらI missed you very muchと言われて、「今日は納豆だーラッキー幸せー」と思っていたことにちょっと罪悪感を覚えないでもありませんでしたけれど。



My Dear、素敵な呼びかけですね。早速使ってみます。先日の、股座に杏を埋められる兄さんがかなりツボでした。いい光景・・・。


2003年06月15日(日) ダーリン

土曜日の日記も先ほど更新しました。

6月6日付日経新聞によると、初婚年齢の平均は、男性が29.1歳、女性が27.4歳らしいです。こういうのってなんか微妙。平均は平均であって別に関係ない、と思う反面、わたしはあと2年あるわ、とちょっとほっとするし。ダーリン(仮名)が心を決めてくれないかなあ。将来は結婚して子供もいっぱい欲しいけど、まだ今は早すぎるって、あなたもう36なんですけど。十分すぎるほど、いい年やん。


ダーリン(仮名)には、わたしは「スイーティ」とか「スイートハート」とか呼ばれていたのですが、最近「ダーリン」と呼ばれるようになりました。いかにも愛情たっぷりに呼んでくれるのでそれはかなり嬉しいのですが、なんとなく私からは「ダーリン」と呼びにくくなってきて。でも女性から男性に呼びかける言葉ってほんとに知らないんです。どなたかご存じでしたら教えて下さい。(切実)

I love you とか I'm in love with you とか、ほんとに言わない人だったのに、最近は毎日のように抱きしめられて、ささやかれて、こんなに幸せでいいのかな、バチがあたるんじゃないかな、と思わないでもありません。まあ、期間限定ですけれど。限定解除されるかどうかは、全く微妙なところです。



2003年06月14日(土) 雄叫び

土曜日はうちの大使館の現地職員の結婚式でした。わたしも招待されて行ったのですが、思った通りなかなか濃かったです。

会場は狭い集会場みたいなところで、そこに300人くらい集まっているのですが、相変わらず窓を閉め切っているので凄い熱気。(ここの現地の人たちは、窓を開けると悪魔が入ってくると信じているので、いつでもどこでも閉めきっています)凄い体臭。新郎新婦の前に立ち並ぶミリンダの瓶。オロロロロロという雄叫びと共に踊る招待客達。

写真を撮ったので、後ほどフォト日記に載せておきます。



夜は、シェラトンでインド料理を食べたのですが、途中で将来の話になり、思わず泣いてしまいました。あまりパブリックな場所では醜態を見せたりしないのですけれど。



彼は、わたしと一緒にいたいという気持ちと、しばらくは結婚せずに将来を自由なままにしておきたいという気持ちに揺れている、と言います。

それはとても理解できることです。

わたしも、彼と一緒にいたいけれど、やはり不安定な将来は選べないと思うから。彼女のままで、休学中の大学院を辞めて彼についていくことは、どんなに彼が好きでもできません。大学院は、次の赴任地で行けばいいというけれど、それまでに彼と別れたら、職歴もなく、学歴も学士しかなくて、どんな職につけるというのでしょうか。

彼には、結婚してもしばらくは学校にも行きたいし、仕事もしたいと思っていること、子供はしばらくは欲しくないこと、彼の自由がなくなるとは思わないこと、どんなことでも、彼が本当にしたいことなら応援するということは話しました。(大使になる、と言いだしたら止めるけれど・・・。大使夫人はちょっとなりたくない。彼も今のところは大使になるつもりはないようです。)


日本に帰ることになってもそれがそのまま別れることには繋がらないけれど、でも続かないだろうな、と思います。お互い、連絡取り合わないで平気なタイプではないし、だからと言っておしゃべりな方でもなくて、2人で庭の鳥をぼんやり眺めているような時間が一番大切ですから。

でも国際電話が1分300円、インターネットは未だダイアルアップ、という環境では、同じ時間を共有するどころか1日1通のメールのやりとりがせいぜいでしょう。今はそう考えただけで寂しくて辛いけれど、それがだんだん慣れっこになって、そのうちつき合ってるってなんだろう、って思うのかな、って。わたしも彼も、遠恋で失敗した経験があるのでなおさらです。


まあ、プロポーズされたとたんに逃げたくなるかもしれませんけれど。前科ありだし。非常にタチが悪いんですけど。



2003年06月13日(金) 平日チーズ禁止令

ダーリン(仮名)好きなチーズ(の中で当地で手に入るもの)はブリーとロックフォールです。いつも、ビデオを見ながらワインとクルミと一緒に食べます。そのために、食べる2時間くらい前から冷蔵庫から出して、室温にしておきます。


昨日の晩ご飯に、キャベツと豚のかたまり肉の煮こみと、ほうれん草のキッシュを作りました。で、両方とも待ち時間の長い料理なので、夕食後に観るつもりだったビデオを観ていたのですが・・・。


真横にチーズがあったので、食べ始めてしまいました。


お腹がいっぱいになりすぎて、夕食が食べられませんでした。(2人とも)
その上、胃がもたれて、熟睡できませんでした。(2人とも)

いつも寝る前にチーズを食べると、寝られなくなるんですよねえ。なのにさっぱり学習しなくて、朝起きるのが辛いです。今度こそ、チーズは金曜と土曜の夜限定にしようね、とダーリン(仮名)と固く心に誓いました。


そんなわけで今日はめちゃくちゃ眠いです。

フォト日記始めました。


2003年06月12日(木) 宴会キライ

昨日の接待ディナーはまあまあ。隣に座ったのが、最近ケニアのナクル湖でサファリをしたばっかりのおじさんだったので、サファリ談義やライオン談義をしていました。


今日のランチは、もうすぐ離任する館員2人と中華料理に行きました。昨日の夜も中華だったんですけどね。わたし。

この2人は、大使館内に限らずこの国で一番仲良くしていた人たちで、一緒に海外旅行も行ったし、国内旅行も行ったし、食べたり飲んだり、恋愛相談したり、公私に渡ってずいぶん長い時間を共に過ごしたものです。そんな2人がほぼ同時に転勤。めちゃくちゃ寂しくなります。あーあ。わたしもあと3ヶ月で離任だし、友達はいなくなっちゃうし、もう帰る準備でもするか、という気分です。


今週末から来週末にかけて、歓送迎会が目白押しです。ちょっとめんどくさい・・・。なんで同じメンバーで繰り返し繰り返し、場所を変えて宴会する必要があるんでしょうね。




2003年06月11日(水) アラビア人ロレンス

昨日は久々にダーリン(仮名)と二人っきりの夜でした。といっても、妹を朝4時半起きで空港に送ったので、昼過ぎ頃から眠たくて眠たくて、テンションはかなり低かったのですけれど。でもしばらく別々の家に住んでいたのが、昨日からはまた彼の家で2人で住むことになって、なんとなく落ち着きました。

久しぶりに2人で作る夕食は、前菜にアスパラガス、メインはオーブンで焼いた茄子の間にポテトとひよこ豆をマッシュしたものを挟んで、サイドに茹でたグリーンピースと人参を添えました。おいしかったけれど、どちらかといえば昼食向きでしょうか。庭で食べると爽やかでいいと思います。


久しぶりにアマゾンで買い物"をしました。

ビデオ2つ:
アニーホールとアラビアのロレンス。ダーリン(仮名)と一緒に見ようと思って。2人ともDVDを持っていないので、今更ビデオ。アラビアのロレンスは原題を"Lawrence of Arabia"というのですが、わたしがうっかり邦題を直訳して"Arabian Lawrence"(「アラビア人ロレンス」に聞こえる)と言ってしまってから、我々の中では軽く"Arabian Lawrence"と呼ばれています。

本2冊:
"The end of the Affair"と"Love Story"。私の趣味丸出し。古典的なラブストーリーが大好き。

CD2つ:
"Glaceland"(Paul Simon)と"Greatest"(John Denver)。彼に頼まれて。持っていたのになくしたらしい。


うちの国に送るといつ届くのか予想もできませんので、イギリスのアマゾンで買って、ロンドンの英国外務省を送付先に指定します。そうすると大使館を通じて彼の手元に1週間ほどで届くのです。早ければ来週末には届くはず。楽しみです。なんたって娯楽ないですからね・・・。

再来週の土曜日はダーリン(仮名)のお誕生日です。37歳。しつこいほどオッサン呼ばわりして、なんとか自分の年を自覚して貰おうと(そして結婚を意識して貰おうと)小さな努力をしていますが、今のところ彼に嫌がられるだけで終わっています。

お誕生日プレゼントは、ロンドンで買ったラルフ・ローレンの通勤バッグ。今彼が使っている某国際機関のサミット時に貰ったらしい某国際機関ネーム入りの鞄を見たくないから(よれよれ)、という理由で選んだプレゼントですが、大きくて、邪魔で、この国まで持って帰るのが本当に大変でした。喜んで貰えるといいのですが。(高かったし!)

今日は接待ディナーです。非常にめんどくさい。場所も、おいしくない中華。早く帰りたいです。


2003年06月09日(月) 帰国日が決まりました

週末は、妹とマサイマラ国立公園に行ってきました。

ライオンもチーターも象もキリンもシマウマも見られて、かなり満足しましたが、非常に疲れました。ケニアは、1泊2日で行くところではありません。サファリの模様はまた後ほどレポートします。


帰国の日程が決まりました。9月24日当地発。先週から分かってたのですが、なかなかダーリン(仮名)に言い出せなくて、ずっと黙ってました。妹が来ていたりして、じっくり2人で話す機会もなかったし。でも、来週からはまた2人の生活に戻れるので、それまでにうち明けることにしました。

昨晩、彼が半分寝ているところを狙って。

そのまま寝てしまって欲しかったので、低めの声で、「9月20日で任期が終わって、27日までに日本に帰らないといけないの」と言っておきました。それに対して、どんな答えも返ってきて欲しくなかったのです。ただ、事実だけを伝えておきたかった。それに対して、何を言われても辛くなる気がします。

そして、今朝、メールで「昨日の夜も言ったけれど、9月27日までに日本に帰らなくてはいけないから、24日にここを出ることにした」と送りました。最初はちゃんと口で言いたいけれど、それ以上はメールじゃないと言えません。臆病なのは分かっているのですが、やはり現実に立ち向かう勇気が出ないのです。わたしが求めているのは、彼の口からは決して出ない一言ですから。

それに対して先ほど、返事が来ました。

"Leaving on 24 September. What a melancholy thought."

やはり、日本に帰るのでしょうね。



2003年06月06日(金) ケニアに行って来ます

今夜からケニアに行って来ます。ナイロビ着が朝で、すぐにマサイマラ行きの飛行機に乗り、マサイマラ国立公園で一泊。次の日の午後にはまたナイロビに帰ってきて、夜の便で帰国します。その間、サファリでのゲームドライブが2回、合計8時間あるので、ほぼ乗り物に乗っている48時間となることでしょう。ちょっと辛いけれど、サファリは楽しみです。

うちのエコ派彼氏から、双眼鏡、動物の本2冊、植物の本1冊、鳥の本1冊、足跡&フン図鑑1冊、マサイマラの地図、ケニアの地図、ケニアのガイドブック2冊を借りて、準備も万端。帰ってきたら、ケニアの模様をレポートします。


2003年06月05日(木) 時計

時計をなくしました。たぶんイスタンブールで。

ダーリン(仮名)の前につき合っていた人が買ってくれた、彼とおそろいの時計。その人からはエルメスのブレスレットだのグッチの鞄だのを会うたびごとに(遠恋だったので1年に1回ほどだけど)貰っていたので、いったい何の記念日のプレゼントだったのかも思い出せないけれど、とても嬉しかったのを覚えています。

あの時計、どこに行ってしまったのでしょう。前の人に思いが残っているわけではありませんが、プロポーズされて、もしかしたらいつかこの人と結婚するのかな、とまで思った人なので、やはり全く繋がりがなくなってしまうのは少し寂しい気がします。

それに、なくすなら、妹にあげておけばよかったかも。(私がつけているのを一目見たときから狙っていた模様。)


ダーリン(仮名)に昨日、「時計なくしたのー。不便ー不便ー。」と言ったところ、彼の時計を一つ貸してくれました。(別にそれを狙っての発言ではないのですよ。)10年ほど前にシンガポールで買ったというセイコーの時計で、去年からお父さんの形見のオメガの時計をつけるようになるまでは、毎日使っていたそうです。

彼らしい白くて丸いフェイスと茶色いベルトのシンプルな時計で、いい感じに使い古されていて、腕にしっくり馴染みます。まあ、男物なので、ちょっとフェイスは大きめですけれど。いつも目に入ってくるものなので、ダーリン(仮名)のことを考える時間が、いつもより更に増えたような気がします。


2003年06月04日(水) ハイエナ

昨日は、妹と職場の友人達とハイエナを見に行きました。首都でもたまに目撃されるようですが、やはりそれでも「首都」は「首都」。野生動物にそうそううろつかれても困ります。今回のハイエナスポットは首都から郊外に向けて15分ほど車を走らせたところです(近いか・・・)。

うまい具合にハイエナの群れに遭遇し、20匹ほど見ることができました。ハイエナって、キーーッって鳴くのですが、車のライトを消してじっとしていると、周囲のかなり近いところから、キーーッキーッと聞こえてきます。ライトをつけると車がハイエナで囲まれていたりして、なかなかの迫力でした。



2003年06月03日(火) バックパッカー根性がイヤ

メールの返事が滞っています。ごめんなさい。じっくり書きたいので、もう少し待って下さい。


こういうこと言っていいのかわかりませんが、バックパッカー根性の人ってわたしは大嫌いです。

バックパッカーはいいの。汚いトイレとか、虫とか、重たい荷物とかがダメなわたしにはとてもできませんが、地元の人と触れないながら旅行するのは楽しいだろうな、と思います。でも、バックパッカー根性の人は大嫌いです。

2ヶ月ほど前、友人の友人の友人、という人が職場に訪ねて来まして(わたしの元彼のクラスメートを知っているらしい。)、この国のことを知りたいからいろいろ教えて欲しいと言われました。そんなのはっきり言って赤の他人じゃないですか。別にご飯食べるくらいはいいですが、おごってもらって当然、という態度はどうなんでしょうか。うちの家はホテルじゃないんだから、そんな見知らぬ人をいきなり泊めるわけにはいきません。国内旅行の航空運賃が住民だと半額以下になるからって、わたしのIDなんて貸せるわけがないでしょう?首都にいる間、わたしの車と運転手を使わせて欲しいって、どこまでずうずうしくなれるのでしょうか。

確かに彼女は学生で、お金がないかもしれません。だからといって、他人の好意に甘えなければ旅行できないのであれば、旅行なんてするべきではないと思います。しなくては生きていけない、というわけでもないのですから。苦労してでも旅行したいのなら、それだけの覚悟をして下さい。この国にお金のない旅行者が来たからって、わたしが面倒を見てあげなくてはならない義務などないのです。

彼女と話しているときに、エジプトの話になりました。禁止されているクフ王のピラミッドに10人くらいの団体で深夜登り、降りるときに警備員に見つかって、男の子は殴られ、女の子は触られまくった、と言っていました。「いやー、日本人とドイツ人がピラミッドに登るので有名なんですけどねー」って、これは自慢話なのでしょうか。聞いていて、その日本人でいることが恥ずかしい、としか思えなかったのですが。

それに、10人の団体で登る、という発想もイヤです。登りたいなら1人で登ればいい。


その彼女が、昨日、再び大使館にやってきました。デジカメに貯まった写真をCDに焼きたいので、パソコンを貸して欲しいそうです。仕事中にそんなことを言われても困るのですが、しょうがないので私用パソコンの方を使って貰うことにしました。

3時間後。
私:あの、あとどれくらいかかりそうですか?
彼女:えー、まだいろいろしたい作業があるので・・・

普通、人のパソコンを仕事中に借りるんだったら、デジカメの写真をCDに落とす、だけの単純作業にしませんか?画像処理だのなんだのを、どうして今しないといけないんでしょうか?こっちで出会った誰かにあげたいのかもしれないけれど、はっきり言って迷惑です。彼女がいる間の3時間、オフィスを空けるわけにもいかないので、この日は全然仕事になりませんでした。

妹がお腹を壊して寝ているので、どうしても早めに帰りたくて(といってもその時点で終業時間を2時間も過ぎていたけれど)、申し訳ないんだけど、と帰って頂くことにしました。

ホテルまで送ってあげて、最後の一言「明日もパソコン使わせてもらっていいですか?」。もうムリです。


2003年06月02日(月) 感じ悪いから / 昼食会

週末は仕事に潰れました。土曜日は朝の6時に最初の一組が到着し、日曜の午前5時までほぼ24時間に渡って仕事をしたんですけど、別にハードなのは仕事だからしょうがないんですけど、

はっきり言って、あんたらどこまで感じ悪いねん!!某省キャリア組若手の方々!!(意外なことに外務省ではなく。)

やる気なくなるわ。ほんま。



こういう仕事をしていると、今の日本を支えるトップの皆様にお会いする機会も多々ありますけれど、1年半の雑用係人生を通じて、しみじみ思うことがあります。

本当の大物は感じがいい人が多い。

威張らない。荷物は自分で持つ。感謝の言葉が自然に出る。

人間として当たり前だと思いますが、それができない人がどれほど多いことか。中途半端な地位の人ほど、感じが悪いのはどうしてなのでしょうか。これが、ほんとにトップの方の人になると、(全員とは言いませんが、)わりとみなさん感じが良くなります。やっぱりある程度以上出世するためには、人当たりも良くないとダメなのかもしれません。


ああ、それにしても気分の悪い人々だった。ただ、その中でも一番エライ人だけは、むっちゃ感じ良かったのが救いです。

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日曜日は、英国大使館次席の昼食会にお呼ばれでした。ダーリン(仮名)に何度も確認して、室内&テラスパーティだろう、と言ったからミュール履いていったのに・・・思いっきりガーデンパーティ。ミュール、芝生に刺さりまくりで、歩きにくいったらなかったです。しかも、ランチのあとは、庭でクリケットをすることに。そもそも運動苦手なのに、ミュールでボールなんて打てません。案の定、ダーリン(仮名)とわたしのチームはボロ負けでした。

なんだかダーリン(仮名)は、久しぶりにプレイするクリケットにはまったようで、なだらかな斜面になっている彼の家の庭を改造し、クリケット場にしたいそうです。まあ、ご自由に、というか、なんというか。どうせ自分で力仕事するわけじゃなくて、全部庭師任せなんだろうし。



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