日々



邦/戦場のメリークリスマス

2003年01月23日(木)

最近の日記で映画感想と暗い話しかしてないなぁ…。
それだけ変わった出来事がないということですが。
平和というのか、それとも『出来事』に気付かないだけなのか。

さて、やっと『戦場のメリークリスマス』の感想を。
かなり昔に民放で放送したのを最後の数分だけ見た記憶があった。
憶えているのは満面の笑みの北野武が「メリークリスマス」と
言っているのだけ。あとはテーマソングは知ってたけど。
そんな感じで最初から見た事がなかったからレンタルしてみたり。

観終わってまず感じたのは戦争の寂しさ。
支配する者と俘虜という関係でなければ彼等はどのような
仲になり得ただろう。もっとイロイロな話が出来ただろう。
戦争があるから話せない事もある。道理に合わない事もある。
交わされる視線に複雑な感情が読み取れて少し切なくなる。
静かに、淡々と物語は進み、それは最後まで続く。
だから観終わってからも、心はとても静かだった。
なんとなく、自分にとって大切な映画だと思えた。
戦争・生と死・話す・怒る・笑む・過去。
映画を観終わって思いつく言葉の全てが自分には身近だった。

私は戦争を知らない。体験していないのだから。
だから戦争の戦火にまきこまれた人の気持ちは分からない。
だけど米国が今しようとしている事は違う、とハッキリ思える。
映画の中の台詞を借りれば「狂っている」としか言い様がない。
自国を守るのは当然だろう。
攻撃されれば多少なりの戦力は必要となるだろう。
しかしソレが原因で何の罪も無い人の命がここ数年だけで
どれだけ失われただろう。明かに弱い民の命が、また消える?
深い愛国心を持つのは構わない。
でも9.11からソレに陶酔している…という印象を受ける。
何万という人を殺しておきながら許されると思っているのか。
私は神とか仏とかいう類は信じないけど、もしも神がいたら
それは許されざる行為だと説教してやって欲しいと思ってしまう。

…あーまた頭ん中がグチャグチャに暗くなってきた。
とにかく。戦争はダメです。兵器はダメです。殺人もダメです。
人間は壊す事でなく、生かす事にもっと目を向けなきゃダメだ。


邦/自殺サークル

2003年01月13日(月)


父母祖母がとある歌手のリサイタルに行って21時過ぎまで
帰ってこない…という事で先日借りてきたビデオを観てみる。
と、その前に夕飯を食す。
1人で25cmのピザを食べきったけど食べ過ぎだ。ヤバ。
結果としてビデオ見ながら食べなくて良かったな、と。

観たのは『自殺サークル』というヤツ。
職場でタイトルだけ見て気にはなってたけど、返却されても
即日別の人がレンタルしてて更に気になったので。
手を繋いだ女子高生達が「いっせぇのぉせっ!」で
ホームから飛び降りて自殺(?)する場面から始まる。
もー初っ端から血塗れ。動悸が激しくなる始まりデシタ。
何が怖いって血飛沫やバラバラの死体でなくてですね、
電車に飛びこむ子達がその直前に笑顔なところが怖い…。
あと怖いというか気持ち悪かったのは笑顔のお母さんが
自分の手まで切り刻んでいく所。生生しい(涙)

見終わって内容を思い出してみる。
途中であった病院のシーン…無くても話に支障ないよな(^^;
どうせなら学生だけに搾ったほうが良かったような気が。
あとはローリーが歌ったのが残念。キャラは良かったのに。
あそこで歌わなければ安っぽくならなかったかも。
で、何かに似てるなぁ…とか思ったんだけどエヴァやAKIRAに
どことなく似てる(似せてる?)感じを受けてしまったり。
結局は何をどーしたかったのかよく分からない映画という印象。

ちなみに同じ自殺を題材にした『gg』と比べると重さが違う。
それは監督が違うし、自殺をどう撮るかの違いもあるけれど
『gg』を観た後はものすごく後味悪かったけど、今回は無い。
これは現実味があるか、そうでないかの差か。
私は『gg』の主人公の考えが理解できるし近い感じを受ける。
『自殺サークル』は"ありえない"から何も感じない。
ようするにリアルじゃないんだよね。作り話だから当然だけど。
だけど作り話でも自死という題材を扱うのならば、こんなふうに
中途半端な作品作りはマズイよな。役者はイイ人出てるのに。
そんなこんなで私の感想は「いまいちデシタ」という事で…。

とりあえず食事中の視聴はオススメできない作品。

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