日々の泡・あるいは魚の寝言

2005年11月30日(水) お、おわった…

☆なんだかいつまでも書き上がらないと思ったら…。
146枚になっちゃった、「天のオルゴール」。

これからどんどん削らないといけません。目標100枚代。
でもちょっと、明日あさっては、他の仕事をします。
ちょうど、寝せておくのには、よかったかな。

今回の脇役の人の半生に、書いていてもらい泣き。
自分で書いている、自分が作ったはずの人の話なんですけれどね。

どんなに密に物語を構成していても、文章をかくだんになって、きこえてくる言葉や、みえてくる心情があって、そういうのに胸を突かれたりします。

お話の中の人たちは、どこかで生きて、そして死んでいっているような気がします。

当初予想していたよりも、哀しい人生に書き上がらなくて、よかった。
あれはあれで、本人は満足な終わり方のはずだから。

☆今回は、作者がわかっていて、ヘビーに重たいです。
ある種、地の底を這うくらいに、暗いかも。子どもの本にしては。
わかっていて、そういうふうに、書きました。
第一部の明るさが好きな子ども読者さんたちには、かなりつまらないかも。やりきれなくて、かわいそうだと怒るかも。
でも、その「つまらなさ」や、登場人物のために「怒った気持ち」を、ずっとずっと覚えていて、いつか未来に、「ああそういうことだったのか」と、感情を整理して欲しいなあ、と。
まあ、そうやって未来に完結するお話というのも、たまにはあっていいんじゃないでしょうか^^

でもほんと、暗いのは今回の巻まででおしまいですからね〜
次の巻では、ミシェールとセバスチャン&錬金ロバが明るくがんばってくれるはず。
セバスチャン、大好きです。

☆<BGM>高橋瞳の「青空のナミダ」を、今夜はきいてました。
最近は新曲がどんどんネットで買えて便利だなあと^^
…でも、レコードやさんは、ダメージ大きいんだろうな。



2005年11月29日(火) とにかくがんばる日々

☆書いても書いても終わらない新シェーラ7。
百三十枚くらいで、最初、書き上がるのじゃないかしら?
今夜遅い時間か、明日明け方に書き上がる予定。
当初、今日の日付には、ミラクル2まで書き上がっている予定だったんですが、今月前半の謎の首痛とそれにともなう鬱で、ばっちり予定遅れちゃったのが、かなり不甲斐なく。
なんかもう、自由業失格。ここでめげすぎると時間のロスなので、いまは対処しか考えないことにしていますが。
明日締め切りの仕事が、どう考えても完成が無理なので、今朝早朝に、メールを書いて、少しだけ、締め切りを延ばしていただきました…。

☆ずうっと文字を打っていたら、右手と右膝が痛くなってきたので(そのへんに力が入るらしい)、温湿布をはさみで切って、右首、右腕、右膝、と、はっているんですが、客観的に見て、美的じゃないなあ。
温湿布、いいんですが、お風呂にはいると、はっていたところがしみるのがちょっとやですね。

☆サトカヨちゃん。おかげさまで、首はだいぶよくなりました^^
お仕事よかったですね。おめでとう。あなたにはあってるような気がします。十二月に、あおうねv

☆円山夢さん。メールにしようと想いつつ、なかなか時間がとれないので。ここで連絡。FOMAですが、電池パックを予備で買って、ひまなときに充電しておいて、それを持ち歩いているといいですよ。
電池パックは、ドコモのお店で買っても良いけど、たぶん、ネットで安く買えるよ。型番で検索したりして、探してみてください。

☆濱野さん。いろいろお話ししたいことありますねえ。なんかいつも、つい、甘えて、メールの返事が遅れてごめんなさいです。いつも私なんかのことを、案じていてくださって、ありがとうございます。

☆夏希さん。一月は遊びましょうね〜v 私も旅行者気分を満喫しちゃうものね。かわらずにお友だちでいてくださって、本当にありがとう。お互い体に気をつけて、元気に生きていきましょーv




サリエルの花水木。たしか、アイは香港のお店のだったと思うです。すごいきれいな琥珀色の、手作りのグラスアイなんですが、さすがにこのサイズだとはっきりとは、みえないですね。
背景に映っている目覚まし時計は、実は十六才の誕生日に買ってもらったオルゴール時計。今も現役で、旅行に行く朝には、「ホルディリディア」を高らかに鳴らして起こしてくれます^^

☆<香水日記>
ロードトラント。薔薇とコーヒーとバニラと、キウイ…も入ってたかな。
甘いんだけど、眼がすっきりとさめて、元気になれます^^

☆さてと。
晩ご飯を食べて、朝まで働こう。ただいま、夜九時少し前。

今日は、森友さんからキャラクターや小物、動物などなどのラフが、ファックスで送られてきました。いやもうすごいったらもう^^;
ほんとどうして、森友さんって、こんなになにをかいても素敵な絵になるのかなあ、と。
中扉の絵のラフとか、どきどきものでした。
電話で打ち合わせしていたとき、「目次のところの絵はね〜街壁の上に立って、街を睥睨しつつ、楽器を弾くユン(ヒロイン)にしようと思ってるのよ〜」とか、きいちゃって。
胸がどきどきで、こんなに幸せで良いかな、とか思ったりして。

きっといい本になると思いますので、読者のみなさまは、楽しみにしていて下さいね。私の本をお好きな方だけでなく、というか、誰よりも、森友さんのファンの人たちが、喜ぶ本になりそうですね^^
私も、森友さんの絵が大好きなので、嬉しいです。

森友さんも、相当夜更かしで仕事する人なのですが、今朝は三時には寝たそうで、私が六時です、といったら、「命削って書いてるわねえ」と、愉しそうに笑われましたが、森友さんがほんとに忙しくなるのは、この先だもんね、ふふふ♪

…でもまあ、私は今夜も朝までです^^;
ここを読んでいる読者さんや、担当編集者のみなさまや、友人知人、業界関係者のみなさまは、私の分も、ゆっくり寝てくださいねえ^^

さあて。ご飯食べようっと♪
#最近、てんむすにこってます。おいしいですね、あれは^^



2005年11月26日(土) そしてがんばる日々

「天使の姿のチニの眼から、涙が流れました。それは、心の中がひきさかれそうになった痛さに、苦しくてあふれ、流れた涙でした。
『人間は、しょうがないところもあると思う。ひどいことをする人もいると思う。でも、ぼくは……ジュドルや、みんなが好きだ!
 人間を滅ぼすなんて、いわないで!』

☆なんて台詞を、今夜は書いていました。
ここだけ抜き書きするとわかりにくいですが、高レベル生命体「裁きの天使」としての記憶を取り戻しつつあるチニが、「幸せな記憶喪失のイタチ」だったころの自分が消えていこうとする中で、叫んでいるところですね。

全十巻のうちの、もう七巻なので、だいぶ物語の収束にかかっているんですが、物語の整合性を、縫い合わせるように閉じてゆく作業が、もう、楽しくて^^
自分で書きながら、登場人物の台詞に感動してもらい泣きしたりして^^;
これがね、不思議と泣けるものなんですよ。

首の痛みは、なんとなく完全にきえたっぽいし、文章を綴る速度はさらに上昇中で、現在、非常に気分がよいです^^
この、上昇気流に乗った状態の時の、ハイな気分があるから、この仕事を辞められないのかもしれないな…。

心配をしていただいたみなさま、おかげさまで、なんとか書き上がりそうです。
ただやっぱり、最初は枚数をかなりオーバーしそう。
あとでかりかり削らなきゃな。

☆夜、ターシャ・チューダーの庭がテレビに映っていたので、ひきこまれるように、つい見てしまっていました。けっこう長い番組だったので、あとで、しまったとおもいましたが、画面いっぱいに咲き誇る花々や、コーギー犬の笑顔、ターシャの美しい手から、目が離せませんでした。
「今が人生で、一番幸せなときなのよ」と語れる九十代…。
いい人生ですねえ。



2005年11月25日(金) 引き続きがんばる日々

☆夕べはプチ限界を見たので、ひさしぶりに十二時前に床に入り、一時前には寝てました。
口の中、というか、舌が荒れて舌炎になっちゃったので、軟膏をなめて、口閉じて寝ちゃったですよ。

その時間に寝ると、夜が長いですね。
寝て起きてまだ夜で、寝て起きてまだ早朝。
うっかりして昼まで寝ちゃったけど、その分元気になって、今日は首が痛くないので、上機嫌です。
舌の荒れも治ったし。
お薬ってありがたいですね。製薬会社のみなさん、ありがとう(涙)。

☆気分が良い頭で、今までかいてきた文章を読みなおしました。
ああよかった、ちゃんとかけてる。場合によっては、捨てなくちゃいけないのかも、と、おもいながら、とにかく前に進めていたんですが、大丈夫でした。ちゃんとおもしろいし、大事なところは押さえてある。
何があっても、この、「第一稿からほぼ完成状態で書ける」という特技だけは、なくすことがないのかなあ。よかったよかった。

もっとも、作家なんて、書き方は人ぞれぞれで、何回も何回も書き直していって、少しずつ大事に、あっためるようにして、丁寧に完成させていく人もいるので(作家としては、そっちが多数派なのかも?)、だから自分は偉いとか思ってるわけじゃないのですが。
ただ、私のような書き方で作品を書いていくタイプの人間には、助かる特技だと思ってます。

私は作品は、読者さんたちに読んでもらってこその作家だと思っているので、一時も早く、読者さん(含む最初の読者であるところの編集者さんたち)に読んで欲しい。笑って泣いて、感動して欲しい。早く早くと心がせくから、何度も書き直してられないんですよね。
そういう想いが、いつも深層心理の中にあるから、自然とこんなスキルが身に付いたんだろうか、とか。

あ。なんかやっぱりどう書いても、微妙に自慢っぽいのりの文章になってきて、自分でもイタイので、この辺でやめておきます^^;

いいたいのはつまり…
シェーラシリーズの読者のみなさん。今回もちゃんと、いい物語に書けそうなので、安心していてくださいね、ってことです。
いつも掲示板その他で、応援ありがとうございます。
体の調子が悪いときは、ついネット上でぐちっちゃうこともあるけど、こんなふうにいってるうちは、大丈夫ですから。
(ていうか、体調のことを書いている時って、ここみてる担当さんたちに、「そういうわけで進行が遅れてます、ごめんなさい」って報告を兼ねているときが多いのです、実は)。

☆シェーラ終わったら、ポプラ社さんにこないだもちこんだ企画の資料を送って、児文協の短編書かないと。その辺がとりあえず超急ぎな仕事。
う。ミラクル2に入る前に、砂漠の歌姫の初校ゲラをしなきゃか…。

☆<香水日記>ブルガリブルーノッテ。冬には甘くてあったかい。ブルーは苦手なのに、このノッテは甘くて好きだなあ。



2005年11月24日(木) がんばる日々

☆首は痛かったり痛くなかったり。
痛いときは、ひとりで苦悩するくらい痛いですが、痛くないときは、きわめて普通なので、この調子で「痛くない日」が増えていけば、健康な状態に戻れるのかな、と夢想。
今の仕事が一区切りついたら…ええととりあえず、シェーラが終わったら、近所のホテルの中にある、岩板浴のお店に行ってみよう。
お風呂にはいると、目に見えて楽になるので、岩板浴で、思い切りあっためてみよう。

☆原稿ははかどってるといっていい状態ですが、自分で終わりまでどれくらい時間がかかるのか計算できるので、逆にいえば、あとどれくらい拘束時間があるのか計算できるので、「ああまだこれだけ机の前に座っていなくちゃいけないのか」と、ちょっと呆然。
「物語を紡ぐ」「構成をくみ上げる」「整合性を持たせる」とかの作業は好きなのよ。この、「何もない状態から、自分の指が、どこかの亜空間に、ひとつの世界を作り上げてゆく感覚」が、魔法みたいで、たまらなく楽しい。
でも、肉体労働としての執筆が、今は単純につらいなあと。

次にミラクルと短編が待っていると思うと、「これが終わったら休める」というご褒美作戦はきかないしなあ。
でも、八日のポプラ社クリスマス会の前までには、なんとかさっぱりしていたいです。いろんな仕事を。

☆気分転換に、机の上に置いた人形の頭なでたり、パソコンで音楽きいたりしていますが、やっぱり音楽は「アクエリオン」の主題歌をきいちゃうんですよねえ。不思議な歌なんですが。

「一万年と二千年前から愛してる
八千年過ぎた頃からもっと恋しくなった
一億と二千年あとも愛してる
君を知ったその日から僕の地獄に音楽は絶えない」

弟の車ではじめてきいたとき、「なにこの気が長い歌?」と思わず笑っちゃったのですが、その後Moraで買って、案の定、はまってしまって。テンションが下がったときとか、眠いときにきくと、元気でますね。
いいなあ、菅野よう子。なんかこう、魂が沸き立つような音楽を作る人ですよね。「天空のエスカフローネ」をひさしぶりに聞きたくなってきた。
そういえば、かもめ亭にカキコがあったときのお知らせメールの着信音は、大航海時代2のオープニングだったりします。あの曲も大好き。

☆<香水日記>
プチサンボンのレモンパイ。
…なんていうか、そのままレモンパイ(笑)。
レモンパイ大好きなので、気分がうきうきします。
同じジバンシーのオブリーク・プレイを軽くしたような香りですね。あの香りも「レモンとメレンゲの香り」だったものなあ…。
子ども用の軽い香りなので、つけていてもあまり気にならないのが、いまはいいかも。ふと気が抜けたときに、香る感じで。

☆らうちゃん、郵便ありがたう☆ 愛してるよう♪



2005年11月20日(日) 猫とスクワット

☆整形外科の先生に、腰を鍛えるためにスクワットをしなさいと命じられているので、ちょこちょこ立ったりしゃがんだりしています。
キッチンで、お湯を沸かしながら、伸び縮みしていると、テーブルの上に載った猫たちが、目を丸くして、うなずくようにしながらみているのが笑えます。
スクワットとか体操とか、猫にとっては想像の外の動きでしょうからねえ。

☆机の前にいるのがよくないというので、何かと家事をしたり、草花の手入れをしたり、長い時間お風呂で雑誌を読んだり、部屋をうろうろしながら、脳内で仕事をしたりしているのですが、あーもー、やっぱりパソコンの前にいないと、つまらないし、なにもできないですねえ。
横になると首が痛いから、休むに休めないし。
でも、だいぶ首は軽くなってきたし、明日整体にいったら、また少し、つめて仕事をしようと思っています。

とりあえず、新シェーラの既刊分は熟読し終わりました。首が疲れるので、休み休みで、かなしくなるくらい時間がかかりましたが。
けれど、忘れていた小道具やエピソードをちらほらと発見したので、やっぱり、読み返して正解だったと思いました。
シリーズものをいくつかかかえていると、つい、先を急ぐあまりに、既刊本の読み直しはしないですませようとしたくなるのですが、結局、毎度、良心がとがめたり不安になったりして、原稿を書き始めてから、読み返す羽目になり…
そして、毎度のこと乍ら、「読んでよかった」と安堵するのです。

☆お風呂で読む雑誌は、大概、ananやダカーポあたりです。
軽く読めて、ふわりと楽しい^^
ananは、写真や、その並べ方(レイアウトっていうのかな? 雑誌や広告の方の言葉はよくは知らないです)が好きで、心地よくて、絵本みたいに何度も眺めたりします。洋服も小物もコスメも、キャンディや宝石みたいに、ページできらきらしていて、とてもかわいらしい。
エッセイや、星占い、本の紹介のページなんかも楽しい。
正直この歳でananはどうよ、と自分で思わなくもないのですが、きれいでかわいい誌面には、どうしてもひかれてしまうんですよね。
ちなみに、若い頃、学生の時分は、オリーブ少女でした^^
装苑とかも、背伸びして読んでいましたね。




花水木

☆昨夜は、風の丘の管理関係のチャットがあったのですが、その中で、とあるお姉さまがおっしゃった恋愛格言。若者に送る言葉。
「くるものはこばまず、去る者は追え」

去る者を追うんですか、とききかえしたら、「今時の若い人は駆け引きをしないからいけないんです。追うときは追わなくちゃ」なのだそうです^^;
「来るものは拒まず」というのは、いわゆる据え膳がどうたら、という話ではなく、自分から出逢いの間口を狭くしていたら損だ、というふうなことだそうで。

うーん。
難しいですね、恋愛道^^;



2005年11月16日(水) メサージュ

☆いまどきの季節の部屋に差し込む光の色が好きです。
今日もふと、夕方になる少し前に、南の窓の方を見たら、なんともいえない、ミルクがかった白い色の光が、壁の前にゆらいでいました。

オールドローズに、メサージュという、白の剣弁高芯の薔薇があるのですが、その花の色に似ているな、とふと思いました。
完全な白ではない、花びらの間にいくつもの薄い他の色や、くっきりとした影を隠しているような、そんな深さを感じる、けれどたおやかで、淡い白。生命を宿す、暖かな、白。
どこか、幸福な予感をはらんでいるような、そんな白い光を、今日の午後はみていました。

メサージュは、フランス語で、たしか、英語だとmessageになったはず。
誰の、誰への、どんなメッセージなのでしょうね。

☆首の痛みの方は、たしかに、最初の日よりは軽くなってきているのですが、朝、起きたときが一番痛いですね。
でも、そのあと起き出して動くうちに、軽くなっていくので、「いててて」となにものかに文句をいいながらも、起きあがることにしています。

☆新シェーラの原稿は、ふと、既刊を読み返したくなって、読み返し中です。…面白いし、なんかこう、緊張感がぴんとみなぎっている物語だなあ、などと、自分の書いた本を、客観的に読んだりしています。

☆十一月締め切りでご依頼があった二十枚の短編の、「仕掛け」というか、からくりのようなものを思いつきました。あとは、舞台とキャラクターを考えるだけ。切ない美しい、でも幸せな話にしたいなあ。

☆<香水日記>
ニナリッチのベルドミニュイ〜真夜中の少女。
スパイスがきいた、チョコクッキー。



2005年11月13日(日) 週末

☆首の調子いい〜♪と思っていたら、土曜日の朝にまた痛みが来て、最初のよりはましだったのですが、気鬱で半日仕事になりませんでした。
基本的に私は、いつも強気で元気で前向きなんですが、こと病気と死に関しては、よわよわなマイナス思考の人間です。
やっぱり身内の死のトラウマというものは、そう簡単に癒えるものではないのでしょうね。
何かあるとすぐ、「悪い病気なんじゃ」と思いこんでしまう。

☆でもその痛みも、夜までには遠のき、仕事もじわじわと進めて、夜半にはサイトの若い子たちと、少しチャットとかしたりして。
(楽しかったね。みんな、ありがとう)。
日曜日の今日は、もう痛くないです。
今は、新シェーラ7の原稿を書いています。

☆今日の昼下がりに、森友さんから電話があって、手元にあるシルクロード関係の本をお貸しすることになりました。「シルクロード百科」と「シルクロード〜人と出会う旅」。
駸々堂のユニコンカラー双書というシリーズの中の本二冊なのですが、この本はまだ手にはいるのかなあ。
昔、古本屋さんでみつけてきて、そのまま何回も何回も読み返したので、古い本がさらに古くなって、でも私の大事な本です。
私は体がじょうぶじゃないので、たぶん一生シルクロードに行くことはないと思うのですが、十代から二十代にかけて、私の心の憧れの地は、常に、あの長い長い旅路でした。ちょうどその時代、日本にはシルクロードブームのようなものがあって、それに思い切り影響されたんですね。
異世界ファンタジーを書くようになったのは、自分がいけない、遠い地への憧れが、そんなふうに転化していったもののような気がします。

駸々堂のシルクロード関係のその二冊の本には、写真がたくさん使ってあって、今はもう印刷も紙も古めかしいものなのですが、その古風さと、ぱきぱきとした色合いが、たとえば砂漠の空のつきぬけたような青さをリアルに映し出しているような気がして…
本当に、何回も、あの本たちを読み返したのでした。

☆森友さんとは、首の痛みネタでももりあがりました^^;
「あの痛みはね〜あれはちょっとがまんできるもんじゃないわよね〜」
…みんな経験者なんですね^^;
森友さんは元ジブリのアニメーターだし、デスクワークの重労働の典型的な職業の人であったわけで。そりゃ私の痛みごときではない、すごい痛みだったのでしょう。




花水木。
普通に仕事机で電波時計とかと一緒に撮ってるんですが…
なぜか雑貨屋の店先風。
さりげに睫を一枚はりたして、顔にパステルで陰影を足しているのですが、これくらいじゃ、デフォルトメイクとの違いが、あんまりわかりませんね^^;
この子は、顔の角度によって、表情が変わるので面白い。

☆森友さんに本を送りにいくついでに、駅ビルによって、タワレコでGUNDAM SEED DESTINY COMPLETE BESTを買ってきました。
「君は僕に似ている」がとても好き。

☆今日の「雪の女王」(NHK夜の七時半から放映中)の脚本が、長いことひそかにファンの島田満さんだったのですが、やっぱりさすがにうまくて、うっとりしました。
ほんと、尊敬しています。あんな上手な物語が書けるといいなあと思う。
台詞の一つ一つがキラキラしていて、キャラクターが生き生きしているんだもの。構成と演出が、こうでなきゃ、って感じなんだもの。
ラスト、王様に感情移入して眼がうるうるでした^^;

そういえば、「雪の女王」って、さりげにシナリオ陣がすごくて、先週はたしか金春智子さんでしたね。人魚姫の話。あれもさすがに、面白かった。
金春さんの脚本も、大好きなんだなあ^^
やっぱり、憧れの方の一人です。



2005年11月10日(木) 一瞬一瞬のそのときの

☆なんとはなしに、SPEEDのLong Way Homeとかききながら、深夜の日記です。好きなんですよ、SPEED^^

新シェーラの次の巻のあらすじ、担当H氏に一言褒められてから、自分でも、「たしかに感動的な作品になりそうかも」と思えてきました。
同じ文章読み返しても、自分の心の反応が違うのって面白い(笑)。
うん。これで前向きにがんばっていけそうだ。

新シェーラは、作者である自分自身が、次の七巻まではヘビーで難しい展開にならざるを得ない、とわかっていて、でもごめんなさい、と、目をつぶって手を合わせながら作っていっている物語なので…
けっこう、自分で揺らぐところがありますね。「後ろめたい」ところがあるから。
次の八巻「伝説への旅」から、笑えてかっこよくてテンポのよい、冒険活劇になりますので、そこまでは、重いのが嫌いな読者さんにはがまんしていただかないといけません。
作者としては、忸怩たるところがあるのですが、でも、あと少し、重い話におつきあいいただきたいです。
最終巻十巻の感動のために。

で、なんとなくはっきり見えてきたのが、これはやはり、「瞬間」の物語であり、「癒し」と「許し」「許容すること」の物語なんだろうな、と。
ある意味、次の七巻は、そのひとつの象徴みたいな物語になるかもしれません。

人や世界や歴史を、一つの視点から決めつけてみてはいけないということ。ある瞬間の出来事だけで、何かを断じてはいけないということ。
自分の心を、囚われているなにものかから解き放って生きてみるのはたのしいんじゃないかな、ということ。自由な眼で、世界や、自分の周りを見回してみよう、ということ。
新シェーラひめのぼうけんとは、そういうことを語っている物語なのかもしれません。

☆でも、物語の中では、そんなことを語りつつ、家で家族ともめるとき、小さい頃の自分の記憶が顔を出してきて、当時いえなかったぶんも、きつい口調であたってしまっていたりする自分に気づいたりします。
理論やら論理やらで到達する「答え」を、自分の日常の中で生かすのは、まったく難しいことです。
…偉そうなこと、いえないよねえ(笑)。

☆本日は引き続き、体調復活上昇中でした。
郵便局に行ったり、メールを書いたりしていました。
それとJTB。
十二月の旅行の分のチケットは押さえました^^
これで安心して、あとは仕事ができる。
おうちの中で、スクワットや腹筋をしながら、がんばります。



2005年11月09日(水) 日常への復活

☆首の具合が、昨夜…というか、今朝早朝? くらいから、いきなり重しでもはずしたように、ぐっとよくなりました。
あとは、時間がたつごとに、すーっと痛みがひいていっている。
すごいなあ、整体。この状態の劇的な変化。

☆とりあえず、元気になってきたところで、明日は十二月の二回の上京のためのチケットを押さえに、JTBにいく予定です。
ひさしぶりに今夜は爪の手入れをして寝て、明日は爪をぬって、きれいにしていかないと。JTBのお姉さんたちは身ぎれいにしているので、なんだかこちらもきれいにしていかないと、はずかしいような気がして^^;

☆首の痛みが始まる前までは、当たり前に続くと思っていた日常が手元に帰ってきたことが、ほんとうに嬉しいです。
いやほんと、最悪、レントゲンで、悪い病気がみつかったりするのが、一番怖かったから。
それと、この痛みが一生続く場合の今後の人生とか、一応、想像していました。
涙目になるくらいの激痛って、そうそう見舞われるものではなかったもので、今回の首の痛みには、まいりましたね。
横になると痛みが強くなるので、怖くて眠れない、つまり休むに休めないし、なかなかハードな日々でありました。
恐がりな上に想像力が強いので(職業柄…)、不安と恐怖で、痛みがよけいに増していたところもあると思います。

首の痛みと、そこからくる落ち込みのせいで、また日にちのロスがありましたが、いまはロスを思うよりも、痛みがなくなったことの方が嬉しい…。
これで、また、いろんな夢を見られる^^

☆ちくちく書き上げた、シェーラ新刊のあらすじは、童心社担当H氏に、「感動的な話になりそうですね!」と、好評で、こちらもほっとしました。
グレード上がりそうなのと、物語のあらすじが読みようによっては、ほんと、「むくわれない、かわいそうな話」なので、これでいいのかな、と、ためらいがあったので。
氏のアドバイスを待ちつつ、こちらはこちらで、少しずつ書き始めていようかな、と思っています。
もうじきに年末…。
このお話は、来年の春には活字になっている予定なのですから。




秋桜。

☆しかし、首の痛み。
デスクワークしちゃダメで、ストレスもダメって。
…作家に一体どうしろと^^;

とりあえず、羽根枕と、枕カバーをネットで取り寄せることにしました。

☆<香水日記>
アナスイのシークレット・ウイッシュ。
妖精さんが、瓶のふたにちょこんとのっているデザイン。
香りは、軽い、フルーツとお花たくさん。
ライトブルーや、エクラドアルページュあたりと、親戚みたいな感じの、雰囲気のにた香りです。
若い人向けなので、お外にはつけていけませんが、おうちで楽しんでます。
明るいうちにつけたその香りが淡くなってきたので、いまは、アユーラのメディテーションパルファム(だっけ?)を、手首にそっとつけて、癒されてます。いい香り^^

☆首の痛みについて、アドバイスのメールを下さった、友人知己のみなさま、ありがとうございました。とても参考になりました。
心配してくださったみなさまも、ありがとうございました。



2005年11月07日(月) 骨はクラゲににている

今朝起きて、やはり首が激痛だったので、おとなしく整形外科に行きました。
近所に、評判の良い個人病院があって、そこにとことこいったのです。

で。
首のレントゲンを撮ってもらって、いろいろ問診とか触診とか受けて。
レントゲン撮るときは、びびる私(レントゲン室の狭くて窓がない雰囲気は、過呼吸持ちには辛いんですよ)に、技師さんが、
「だいじょうぶ、美人に撮ってあげますから!」と、励ましてくれて。

結論からいうと、私が考えていたような、旅の疲れでもどっか首の骨が欠けたり折れたりしてるとかでも、実は癌とかでもなく…

「慢性のデスクワークのしすぎから来る、腰の関節がどうかなってることによる」首の痛みだったそうです。
(言葉が曖昧なのは、テンパった状態できいていたので、記憶が定かじゃないんです。まあなんていうか、とにかく、腰がどうにかなってるらしいです。知らなかった、自分の腰なのに)。

…正直、なんでこの首の激痛が腰から来るんだ、とか、不思議に思わないでもなかったのですが、六方向から撮った首のレントゲン写真には実際、何の異常もなく(しかし、人の骨ってきれいなものですね。わが骨ながら、うっとり見つめてしまいました。クラゲとかなんだっけ透けてる熱帯魚の写真みたいで)、そのあと生まれて初めて受けた、AKA博田法という治療の方法で、首が治ったので、もう疑いようもなかったです。

その場で病院のズボンに着替えさせられて、寝かされて、全身の関節を柔らかくぐりぐりされて、曲げたり伸ばしたり。
ほとんど痛い首には触らなかったような気がするのに気がつくと、首の痛みが取れてる…。

二週間後にまたいって、ぐりぐりしてもらって、それをくりかえすうちに完治するだろうということでした。
あと、腹筋と背筋を鍛えなさいということで、スクワットと簡単な腹筋のやり方を教わりました。

整体ってすごいんですねえ。
ほんと面白いのは、血流がよくなるのか、終わったあと、全身が熱くなった状態が続いているのと、ほんわか眠くなってるのと…
これはやっぱり、あの施術と関係があるんだろうなあ。

☆それにしても。
外科の先生も、整形外科の先生も、私と同じ世代の方々だそうで、「もう若くないんですよ。おたがい、昔みたいなわけにはいきませんよね」「実は私も、その痛みよくわかるんですよ。同じ症状でてるんで。ははは」って^^;
おとなはみんなたいへんです。はい。

☆ていうか。
肩のあたりのこりもものすごかったそうで。
息をのんだ気配のあと、「お仕事一体何をしてるんですか?」って、そんな、映画かドラマみたいなききかたしなくても^^;

このごろは、一時期よりは、意識して休んだり遊んだりして、パソコンの前にいないようにしているのに、現状でもまだ、休みたりないのかなあ。
でも、いい加減、「机の前に十数時間」「仕事で徹夜。今日も朝の光が綺麗」の生活に戻らないと、暮れのハードな締め切りの連続はこなせないのに。

うーん…。

☆そうそう。低周波治療器による治療、というのも受けました。なんかパネルを複数枚、肩のあたりに貼ってもらって、スイッチオン。
こびとさんや妖精さんたちが、小さな小さな手で肩をもんでくれたり、木琴のバチみたいなので、叩いてくれているような、そんな感じでした。
温かくなって、これも眠くなった^^

☆本田美奈子さん、亡くなってしまったんですね。
「1986年のマリリン」のイントロとか最初の方の振り付けとか、いまも思い出せたりして。あれはかっこよかったなあ。
「殺意のバカンス」「Oneway Generation」とかも、好きでしたねえ。
一番歌番組が面白かった頃のアイドルの一人でしたよね。彼女の歌声の記憶と一緒に、いろんな思い出が思い出せます。
耳に残る声でした。これからもずっと、忘れないだろうと思います。
ご冥福を、そっとここから祈ります。



2005年11月06日(日) いちにち

☆来年予定の偕成社の長編「砂漠の歌姫」の挿絵が、森友さんなので、今夜はちょっと電話でいろいろお話ししていました。
ちょうど週末に偕成社Bさんから原稿を受け取ったところだという森友さんは、今日の昼までかかって原稿を読み終わったあと、キャラクターのラフを考えていてくださったところで、
「いやー面白かった。それにしてもあなた、ほんとーにごちゃごちゃと入り組んだ難しい話を書くのが上手ねえ」と、ほめていただけて嬉しかったです^^
「ほんとは、いつも書いてるような枚数よりも、これくらい長くて凝ってる話が好きなんでしょう? でもってこれは、少し前に書いた原稿よね? ダッシュの使い方が多いからわかるわ。最近ダッシュ使わないものね」
…いつもながら鋭い^^;

物語の世界の美術的なことや衣装についてとか、そして、お互いの現状とか、話し込みました。
実はこないだ、都内に私がいたときも、一度盛り上がったあとなのですが、女性二人だと話すことはいろいろあるものです。

☆あとは今日は、新シェーラ7「天のオルゴール」の細かいあらすじを作成していました。とりあえず、最後まで書きましたが、これはもうちょっと練り直してから、明日童心社さんに送る予定。
担当Hさんにはお話し済みのことですが、細かいあらすじを書き出してみたら、今回ほんとやっぱり「純文学」なので、ある種やりきれない話なので、これをもう少し、子どもが読みやすいようにするにはどうしたらいいのか…
明日、じっくり演出していこうとおもいます。



ケージも実は好き。<扉が開いているとき限定で

うちの猫たちは、子ねこ時代に、ケージの中でも過ごせるようにしつけたので、わりと楽しみに中に入って遊んだり、トイレを使ったりしています。
日当たりがよい場所においていることもあって、猫たちのお気に入りの場所だったり。

☆首の筋違い(?)がなかなか治らなくて、ひねった弾みに涙目になったりするので、月曜日は病院に行かなきゃならないのかなあと苦悩しています…
病院、苦手なんだけどなあ。こわいんだもん。どきどきするんだもん。
でも、猫だって、「三日病状がよくならなければ、病院へ」がセオリーなので。
飼い主もそうするべきなんだろうな…。

でも…ああ、キャリーバッグ(病院行くときにつめこまれるいれもの)をみたときの、猫たちの気持ちがよくわかる。
お医者様たちにも、病院にも、医学の歴史にも感謝していますけれど、怖いものはこわいんです(涙)。



2005年11月04日(金) ささやかにささやかな

☆そんなこんなで、首の筋違いでいたたたた、ながらも、長崎でのんびりしている私です。
今日は都内新宿方面で、二つの出版社の担当さんたちが、それぞれの画家さんと、私の本の最初の打ち合わせしている日、ですね。
私がいないところで、私の本の話をしている人たちがいるって、想像すると、なんだか不思議。柱の陰から、情景を見てみたいような感じがします^^

☆今回の上京で、各社の担当さんたちに、「村山さん、なんだかきれいで、幸せそうですね」とほめられて喜んだんですが、まあ実際は風邪でやつれていたので、善意と愛情からみんな褒めてくれたんだって、ちゃんとわかってるんです。年も年ですしね。鏡見れば、実像は見えるもの(笑)。

でもね。でも、今の自分が精神的に満たされて安定しているのは、事実なので、実物二割り増しくらいで、見苦しくないのは本当かな、とも思います。

☆ほんとにささやかな約束なんだけど、ある人に無理矢理押しつけた約束があって、彼は多分義理堅いので、守ってくれるだろうと。
それが、つまりは今の私の「幸福」なんです。

『私が未来に死んだあと、春が来るごとに、その年の桜の花の写真をお墓にみせに来てほしい』
考えようによっては、まあ縁起でもないというか、悪趣味ともいえる無理矢理な願い事なんですけどね。
でもこの約束を押しつけたことで、人生で初めてみたいに、心が安らいだのを感じました。

☆この約束は、私の心の中にある、誰にもとられない宝物。
どこの世界のどんな王様ももっていなくて、どんな大金持ちにも買えない約束。誰の手にも入らない、私だけの大事な約束です。

これがあるから、私は大丈夫。
ほんとに、冗談交じりにいった、ささやかな言葉なんだけども。

☆これだけ書けば、約束守ってくれるよね(笑)。癒し系お兄さん♪
約束履行のために、体は大切にしてください^^
おじいさんになっても、写真は見せに来てほしいから。




花水木(はなみずき)〜CUSTOM HOUSE petit AI サリエル



2005年11月03日(木) とりあえず…

☆予定通り、二日に長崎に帰ってきました。
帰りの飛行機が満席で混んでいて、すごく疲れたのですが、弟一家が四輪駆動車で空港まで迎えに来てくれたので、なんとか家に帰り着きました。
ほんと感謝してるですよ。>ローカルアナ氏

☆今日三日は、朝から首を寝違えていて、なんだかなあだったのですが、ここで荷をほどき始めないと、後かたづけが負担になってしまうので、温熱湿布を首に貼りつつ、葛根湯でも飲みながら、せっせと旅の間きたお洋服を洗濯したりなどしていました。

☆十二月は、仕事の関係で、二回上京しないといけないことに。
大変は大変なんだけど、でも、新宿のホテル暮らしは好きなので、全然おっけーなのでした。
ていうか、がんばって飛ぶしかないしね^^

☆長崎に帰る日に、チェックアウト前に、四谷のポプラ社さんに遊びに行って、新旧ふたりの担当編集者のK嬢、N嬢たちとお話ししたりして楽しく時間を過ごしました。
帰りに、いつまでもいつまでも、一階のドアのガラス越しに、ふたりが並んで手を振り続けていてくれたのが、眼の奥に残って。
ありがとう。
いいお仕事します。がんばって、いいもの書くからね。

☆ポプラポケット文庫のルルー1巻。売れ行き好調につき、こんなに早く、増刷を決めていただけました。
お買いあげ下さったみなさま(子ども読者のみなさんが多いらしいという噂…)、ありがとうございました^^

みんな、「私たち」のルルーを、好きでいて下さって、ありがとう。


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