眼を瞑ろう

 最近あまり飲んだくれていない分(ほんとか?)、読書に割くお金と時間が増えてきたように思います。
 というわけで、「ヤフオク」で中古本を数冊購入。
 東口には図書館はあっても本屋がない。なかなか本屋に行くことができない身には、非常に便利な媒体です、あれは。
 しかしチョーシに乗った落札者によって、次々と届けられ部屋を埋め尽くそうとする本は、今月だけで既に数十冊。物置が専用書庫になりつつあることに常々不満気味だった母上の視線も鋭利さを増してこようというもの。
 や、買ったからには読みますヨ…いつかは。


 物心つく頃から、母上は働いてあまり家にいませんでした。
 母子家庭というだけでも大変なのに、二人の子供を公立学校の倍の学費がかかる民族学校に12年間通わせるのは並大抵の苦労ではなかったでしょう。
 だからといって民族学校に行ってヨカッタ!とは、未だに思うことができない不孝者ですが、母上には感謝しています。
 
 ま、そんなわけで、仕事を辞めて余暇を得た母上に、これまで家族として同居しながら見えなかった一面というのがあることを知りました。
 この数ヶ月で、家中が緑に侵食されつつあります。
 玄関、トイレ、台所、風呂場、居間、階段、と、次々に増えてゆく、私には名前もわからん緑、緑、また緑。
 春になれば、きっと庭も侵食されてゆくのでしょう。
 母上にこんなシュミがあったとは。

 仕事をやめてからの母上は、のんびりとこのシュミを楽しんでいるかに見えます。私の収入だけではあまり裕福な暮らしとは云えません。けれどもあのとき、母の決断を促したことはやはり間違いではなかったのでは、と思うのです。
 そう思いたいだけなのだろうか。


 頑張って働くからさー。
 多少のシュミくらい、眼を瞑ろうゼ、お互い。


 でもTVの上の植物だけはどけてくンないかなぁ…。
2004年01月30日(金)

ダラダラの内訳

 早朝、布団からはみ出し、バッグを握った体勢で倒れていたところを母に発見されました。明け方、鎮痛剤が切れてもんどりうちながら、バッグのなかの薬を取ろうとしたところまでは覚えているけれど、志し半ばで意識を失ったみたいです。
 たまにあるのです、こういうこと。
 痛みさえなければ月経もどんと来い、な感じなのですけれどね。
 あー眠い。


 昨日、普段月経痛の折に使用している鎮痛剤「リングルアイビー」(効く!)が薬局になく、同じイブプロフェンとかいう成分が入った「フェリア」という薬を、「女性用でね!水がなくてもどこでも飲めるンですよ!コレ、ボクのオススメ!」などと男性の薬剤師に妙にサワヤカに薦められ、はぁ、そうですか、という感じで買ってみたのですが。
 これが水ナシで飲めるような味じゃないンです。顆粒だし…。
 それにしても何も云ってないのにどうして月経痛だと見破ったのだろうか。薬剤師のにいさんもナカナカやるな。
 ま、いまのところ順調に効いているようです。



 そんなこんなで、午後から仕事をするつもりだったのを急遽キャンセル。
 月経期間中、マッタク使い物にならないということは、家族も職場のミナサマもよくご存知なのですが、まぁ、今日が日曜でよかった、とぼんやりコタツの中で思ってみたり。
 一日中ダラダラと過ごしました。


 誰も知りたくないであろうダラダラの内訳。
 ・「演じ屋 第二章」(ビデオ)。
 ・「逆転裁判3」(GBA)
 ・滞ったメールの返信(2通で飽きる)
 ・家計簿(2日分で飽きる)
 ・「オケピ!」(DVD)

 
 ム!こうして並べてみると…
 ナカナカ有意義な休日だったンじゃないか?
2004年01月25日(日)

またもや「ラストサムライ」について

 美しく清廉な精神文化をもつ侍たちの滅び行く姿。
 製作者はそこにネイティブ・アメリカンへの迫害に感じるような感傷を見出したのでしょう。
 勝元と朝廷との対立が「古きものVS新しきもの」という構図にしかなり得なかったのは、この構図がアメリカ人にとって最も理解し易く、また身近なものだった為ではないかと思うのです。
 如何に描こうと、ハナからこの映画の主題はアメリカ人のセンチメンタリズム以外のなにものでもないのです。そしてそれを描くために、「勝元の大義」は必要欠くべからざる要素にはなり得ないということなのでしょう。

 勘違い、というよりは、認識の相違、でしょうかね。積極的に賛同共感できるかは別として、興味深いとは思いますが、見た後に感じる違和、齟齬は、どうもここらへんに起因しているような気もします。
 ま、尤も、アメリカ映画ですからネ。
 全体的に「うまくない」とは思いますけれど、許し難い違和ではなかった。
 少なくとも私には。

 いやはや、思いがけず長々と引きずってしまいました。
2004年01月22日(木)

「ラストサムライ」をまた観る。

 妹に付き合って、MOVIX仙台で「ラストサムライ」を。
 二度目ということもあり、幾分冷静に観れたので気付くことも多く。
 一度目に観たときに感じた違和感の正体が、おぼろげながら見えてきたように思います。



(スミマセン、以下は映画を観た方だけ読んでください)



 ンー、脚本、なのかかなァ。
 最も拭い難い違和感の正体はつまり、勝元の主張、大義の正体が見えず、ゆえに彼と朝廷との対立のありようが明確にならないということにあるように思います。
 オールグレンが捕虜として捕われる一度目の戦、これに至る決定的な対立のありようや構図がまず見えないのです。オールグレン率いる軍は大村の私兵ではなく、官軍、ですよね?この時点で勝元は既に朝敵になると思うのですが、一度目の戦の構図が曖昧なため、二度目の戦に至る決定的な対立、決別のシーンがある映画中盤では時勢の緊迫感がよくわからなくなってしまうのです。
 この二度目の戦で、対立の構図は「古きものVS新しいもの」ということに落ちついてしまう。
 そして勝元の大義は曖昧なまま、彼自身の終結がどうあるかにのみ向かい問われていくのです。
 尤もこれはオールグレンが侍たちに傾倒してゆく村でのシーンに時間を割いたためでもあるのでしょうけれど。



 否、そうするとまた問題は「ブシドー」云々のハナシになってしまうのか。
 いや、好きなンです。
 勝元の村でのシーンは丁寧で美しく、殺陣はスピード感もありカッチョよい。戦のシーンは壮大で素晴らしいし、また出演者の好演も忘れがたい。
 この映画のために投じられた費用や時間が膨大なものだったろうことは想像に難くありませんし、また、それに見合う素材(物語や人材)がこの国に数多くあることにも気付かせてくれたと思います。
 面白く観ました。またこんな映画が観たい。
2004年01月20日(火)


 背景を白くしてみました。
 特に理由はありませんけれど。
 HTMLタグをオベンキョウしたのは、4、5年前。
 使わない知識は溶暗してゆくのみ。
 最早リンクタグやフォントタグくらいしか覚えていない。
 しかし不要な知識はあれども、無駄な知識はないと思うのです。
 特に理由はありませんけれど。





 好きな色は、特にない。
 絵を描く趣味でもあれば、少しは考えたかも知れないけれど。
 それでも選ぶ服に黒が多かったのは、制服がずっと黒かったことに起因しているのだと思う。黒は、己を周囲に埋没させる色だと、どこかで認識していたのかも知れない。

 民族学校という特殊な空間で呈示される唯一の方向に肯んじることができなかった私は、ずっと疎外感を抱え続けてきた。何の疑問もなく首肯することができれば、少しは楽に呼吸できたのかも知れない。或いは誰もがそんな思いを抱えながらあそこにいたのかも知れないけれど。

 強制的に全として組みこまれることをひどく嫌悪する一方で、ずっと帰属するなにかを求めていたような気がする。
 疑問を感じず、疎外感を感じず、自分を埋没させる全。
 楽チンだろうなぁ。
 でも、やっぱりメンドクサイや。

 いま、個としてひとり、ここに在る。
 個として、ひとり、自分の色を着よう。
 好きな色を探そう。
 それでいい。そうしよう。
2004年01月19日(月)

それはそれで淋しかったり

 上司の命で、午後から労働統計調査の説明会に参加するため自治会館へ。
 何年かの周期で順番が回ってくるのですが、今年はうちの職場にお鉢が回ってきたのでした。よくわからんが、政府の月例景気判断にも使う大事な調査らしい。
 これが3年間毎月出さなきゃいけないのかと思うと泣きたくなるくらいメンドクサイ。やりますヨ。やりますともサ。やりゃいいンでしょー。
 そんなこんなでクタビレタので、今日は早々と退社。



 実を云うと昨年の秋頃から、「仕事を辞めるという手段がある」ということをぼんやり考え始めていました。
 仕事や待遇に不満はありません。春には一応昇進したし、それなりに期待もされている(ようだ)し。
 けれどあまりに毎日が忙しく、自分の時間が取れないことへの焦燥の方が強くなってきてしまったのだと思います。
 「退職という手段がある」と思うことで、逃げ道を作っていたのかな。


 そんな心を見透かしたかのようなタイミングで研修。
 職場を離れたということの開放感もあったのだろうけど、マーケティングの講義やディベート、普段接することの少ない他地方の社員たちとの交流を経て、少しはやる気を取り戻せたと思います。
 忙しいのに変わりはないけれど、少し肩の力を抜いてみようと思う。
 勿論手は抜きませんけどね。







 さて。
 我が家では俄かに「キョウルヨンガ」(冬のソナタ)ブーム到来。
 といっても母と妹だけ。
 食卓ではドラマの話題で盛りあがる二人に、マッタクついていくことができません。最近グラビアでよく見かける眼鏡のにいさんが主演の裴勇俊氏だと知ったのはつい先日です。
 レンタルビデオも人気でナカナカ借りれないのだとか。
 へー…そう、なんですか?
 尤も、熱烈な元斌ファンで、韓国のTV番組が見れるナントカチャンネルに加入してまで「カウルドンファ」(秋の童話)を見ていたSちゃんに云わせると「おっせーヨ!」ということらしい。
 そういえば、やはり数年前に「モレシゲ(砂時計)」が流行ったときも、やはりおいらはついていけなかった。
 うーむ…無理をして「ブーム」を追う必要などないし、またそんな気もサラサラないのだけれど。
 会話に参加できないというのも、それはそれで淋しかったり。
 ま、いいけど。
2004年01月16日(金)

帰仙

 帰仙致しました。
 仙台はさささ寒い〜。
 昨年春のプレゼンテーションの研修に引き続き、今回はマーケティングの研修でした。マーケティング、面白いデス。昔はゼンゼン興味が持てなかったのに。講師がよかったのかなー。


 研修に使われたコストを思うとゾッとします。請求書はまだ見てないけど。
 活かすも殺すも自分次第というのは勿論理解している。
 けれど帰ってくると、どうも忙しない日常に埋没しがちなンだよね。
 コストというのは当然だけれど、会社の外からしか賄うことができないわけだ。つまりお客様から入る、会社の収入。そこからしか、この研修に使われた費用を回収することはできない。
 よくわからないけれど多分、私の将来を期待して、これだけのお金を使ってくれたのだ。
 私は期待に、コストに、報いることができるだろうか。
 研修が面白く非常に勉強になっただけに、プレッシャーを感じてしまう。
 …頑張ろう。




 「新撰組!」第一回目放送はボクチャンに録画を頼んでいます。
 抜かりはないゼ、ふふん。
2004年01月13日(火)

ふー。

 ふー。
 明日から研修で四日間、関東某所に缶詰です。
 このためにこの数日はまさに修羅場以外のなにものでもないという感じ。
 午前一時まで仕事をしていて、帰宅後は荷造りして…現在午前四時。
 3時間後には新幹線に乗らなくてはいけない。
 起きる自信がないから眠れない。
 始発で職場に行って、やり残したことを少し片付けてから行こうかなァ。
 病気療養中の上司が再入院してしまい、予定が大幅に狂ってしまったのもあるのだけれど、結局は要領が悪いのだな。
 嗚呼、もっと要領がよくなりたい。


 あ、鼻血が出てきた…あわわわ。
 やっぱり少し寝ます。
 ずっと風邪気味だった体調が少しよくなってくれるといいのだけれど。
2004年01月07日(水)

「ラストサムライ」を観る。

 あー風邪ひきそうだ。
 昼過ぎからMOVIX仙台でエドワード・ズウィック監督の「ラストサムライ」(2003年アメリカ)を。


 トム・クルーズという役者、嫌いじゃない。
 どこで自分が光るかというのをようっくご存じなのでしょう。
 実は映画選びというか、セルフプロデュースの巧いヒトなのだと思います。
 「トップガン」(1986年)以降貫き通している「才能ある青年の挫折と克服」という役どころ。または偉大な先輩役者との共演というのがソレ。
 あ、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994年)「オースティン・パワーズ/ゴールドメンバー」(2002年)は例外か。
 或いはミーハーなのかな。
 過去の監督や共演者を並べるとニヤニヤさせられますね。
 役に新鮮味はなくとも、あのやりたい放題振りを見るのは楽しみなのです。


 ま、そんな役者のスキコノミはサテオキ、面白く観ました。

 エドワード・ズウィック監督の代表作と云えば、異文化の衝突と和解を壮大な戦闘シーンと共に真面目に実直に描き上げた「グローリー」(1989年)かな。
 ここでもトム・クルーズ演じるオールグレンが勝元や侍たちに深く傾倒していくさまを丁寧に描き上げていきます。村での生活、忍者との戦闘、過去の悪夢の克服を経て、そしてたかへの謝罪に至るあたりは実に巧みで、美しかった。
 しかし決して、完全に融合するわけではない。
 自刃を選ぼうとする勝元との会話は印象的。
 オールグレンによって、勝元もまた影響を受けるのです。

 勝元盛次もネイサン・オールグレンも架空の人物ですし、物語もフィクションですから、今更史実についてどうこうとやかく云うのは馬鹿げている。
 私がジャパニーズブシドーイズムについてとやかく云うのもなにやら滑稽だ。
 とはいえ、これまでのハリウッドに於ける妙チキリンな日本像、或いは日本人像とは一線を隠していますし、「異国情緒」サービスも揶揄もなく、コレマタ真面目に実直に描こうとし、またそれに成功しているのではないでしょうか、とは思います。アメリカ人の視点に於いて、という範囲内ではありますが。
2004年01月02日(金)

謹賀新年

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 えー、昨年はあっという間に過ぎてしまいましたので。
 今年はイッパツ、抱負と言うか、宣誓を。


 今年こそ運転免許を取る!


 いやー持ってなかったンですよー実は。
 高校卒業後すぐに就職したし、取りに行く機会も必要性もなかったンですけど。
 名取に越してきてからは、やはりなかなか不便なことも多く。
 やはり取っておいた方がいいかな、と。
 あと2ヶ月はどう転んでも無理だけど、春まで…否、夏までにはなんとか!
 


 さて、今朝は仕事に追われる夢を見て、嫌な汗と共に飛び起きましたが、初夢って今晩見る夢だよね?ね?
 あの夢が今年一年を予兆しているとは思いたくありません。
 が、かなりそれに近い感じです。
 納会は26日でしたが、一昨日までひとり残って仕事をしていました。
 仕事始めは5日ですが、明後日くらいから出ないとマズイ。
 しかし商売をなさっている方々は明日から初売りなわけで。
 3日とはいえ暇を貰えるのはまだ幸せなのかも知れませんね。
 短いお休みを満喫するとしますか。


 今日までは大掃除だとか祭祀だとか(我が家は新暦でやる)、妹の彼氏(近い将来の義弟)が挨拶に来たりだとか、忙しく過ごしていましたが、明日は実に久し振りに何もない休日!





 映画、観たいな。
 映画館に行きたい。
 映像と音に全身の神経が、ギュンギュンと引きこまれていくあの濃密な時間が欲しい。

 昨年はずっと忙しく、なかなか映画館に行けませんでした。
 私は映画が好きなのかも知れない、などとこの頃思います。
 あの空間と時間に、どうしようもなく焦がれる。
 明日は映画館に行こう。
2004年01月01日(木)

メイテイノテイ / チドリアシ

My追加 エンピツユニオン
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