狛犬堂備忘録


目次へ

検索でいらしたかたは日記内検索をどうぞ


2005年11月30日(水) 100題「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」後編





051 「復讐」からイメージする本は?

和田慎二『銀色の髪の亜里沙』(文庫サイズだった。絶版なのか?)
小学生のときに読んだので、刷り込みが形成されたらしい。
元ネタは明らかにデュマの『モンテ・クリスト伯』。
犬が読んだのは図書室にあった黒岩涙香訳『巌窟王』。背表紙が取れかけていた。

052 「毒」からイメージする本は?

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』(東京創元社)
次点はナサニエル・ホーソーン『ラパチーニの娘』。

053 「無人島」からイメージする本は?

ゴールディング『蝿の王』(新潮文庫)
映画も見に行って、暗さにどんより。

054 「異国」からイメージする本は?

クルアーンこと『コーラン』
中近東帰りの友人から土産に携帯用コーランをもらった。
一文字も理解できない本は初めてだったので、インパクトが大きかった。
もちろんデヴァーナーガリーもぜんぜん読めないけど。

055 「戦記」からイメージする本は?

『保元物語』(岩波文庫)
崇徳院と悪左府、犬にとっての日本史二大アイドル(違)が出てくるから。
後白河め…。

056 「教授・助教授」からイメージする本は?

コナン・ドイル『失われた世界』(創元SF文庫)のチャレンジャー教授。
次点は筒井御大の『文学部唯野教授』(岩波現代文庫)、または
山崎豊子『白い巨塔』(新潮文庫)。財前教授の傲慢さがたまりません。
番外編はジョーンズの『ジェイムスン教授』シリーズ(ハヤカワ。絶版)と
千変万化の李教授@吉川良太郎『ペロー』シリーズその他。
犀川先生と火村先生は、センセイと呼びたいのではずした。

057 「中国」からイメージする本は?

『西遊記』
吉川版『三国志』『水滸伝』もいいが、
いちばん最初に読んだ中国伝奇はこれ。
ラスト近くで、流れていく自分の肉体を見送る一行のイラストに衝撃を受けた。

058 「医者」からイメージする本は?

手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)
子犬が毎日これに読みふけって、ヒョウタンツギの絵を描いているので。

059 「宇宙」からイメージする本は?

…SF読みには酷な設問で(笑)
小学生のときならハミルトンの『キャプテン・フューチャー』、
中学生のときならアシモフ『銀河帝国興亡史』といったはず。
高校生のときなら選びかねて絶句。
今は、シンプルに幸村 誠『プラネテス』(講談社)ということで(笑)

060 「超能力」からイメージする本は?

ジョン・ウィンダム『さなぎ』(ハヤカワ文庫)
次点は、神林長平『七胴落とし』(ハヤカワ文庫)
ヴォークト『スラン』(ハヤカワ文庫)も可。
思いついた本はテレパシー能力を取り上げた話ばかり。
宮部みゆき『クロスファイア』(光文社ノベルス)や
平井和正『幻魔大戦』(角川文庫)、大友克洋『童夢』など
PK能力(とその変形)を扱っているものも読んでいるのだが、
自分にとっての超能力のイメージはテレパシーということか。
沖方丁『微睡みのセフィロト』(徳間デュアル文庫)の
超能力のバラエティは面白かった。

061 「魔法」からイメージする本は?

アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』シリーズ(岩波書店)

062 「ロボット」からイメージする本は?

ブラッドベリ『歌おう、感電するほどの喜びを!』(ハヤカワ文庫)
タニス・リー『銀色の恋人』(ハヤカワ文庫)
士郎正宗/押井守/山田正紀『イノセンス』(徳間デュアル文庫)

…ロマンチックすぎ。いまのなし。

「良いも悪いもリモコン次第」の横山光輝『鉄人28号』
手塚治虫『アトム』<または浦沢直樹『PLUTO』
清水玲子『ジャック&エレナ』シリーズ、特に『竜の眠る星』『22XX』(白泉社)

だめだ…ぜんぜん機械っぽくならない orz

063 「神」からイメージする本は?

強いて云えば、ダンテ『神曲』(岩波文庫)

064 「幽霊・妖怪」からイメージする本は?

藤田和日郎『うしおととら』(小学館)
幽霊も妖怪もてんこもり。

065 「絵画」からイメージする本は?

J.A. コメニウス『世界図絵』平凡社ライブラリー
世界で最初の子供向けの絵入りの本。
次点は、南日本新聞社編『アダンの画帖 田中一村伝』(小学館)
田中画伯の絵から漂う凄味の理由を教えてくれたので。

066 「音楽」からイメージする本は?

エリック・フォスネス・ハンセン『旅の終わりの音楽』(新潮クレストブックス)
次点、O・S・カード『ソングマスター』(ハヤカワ文庫)
こちらは音楽というよりは歌だけれど。

067 「パソコン」からイメージする本は?

現在の犬にとってはパソコン=ネットなので、
ギブスン『ニューロマンサー』三部作(ハヤカワ文庫)
と思ったけれど、PCそのものならば彼とスターリングの
『ディファレンス・エンジン』(角川書店)のほうがいいかも。

068 「遺伝子」からイメージする本は?

ドーキンス『利己的な遺伝子』とか書くとかっこいいんだろうが、
恐竜ヲタクとしては、マイクル・クライトンの
『ジュラシック・パーク』(ハヤカワ文庫)を(涙目)←泣くなよ
いくらあんな方法では無理だと云われても
やっぱり生きてる恐竜が見たいよう…orz
飛博隆『象られた力』(ハヤカワ)のなかの「夜と泥の」も忘れがたい。
…とここまで回答して、早川文庫ものの多さに眩暈が。

069 「進化」からイメージする本は?

グールド『ワンダフル・ライフ』(早川書房)
ビバ、カンブリア紀の絶滅生物。

070 「証明」からイメージする本は?

quod erat demonstrandum...「証明終わり」といえば、エラリイ・クイーンもの。
高田氏の『QED』シリーズは未読なので(笑)

071 「未来」からイメージする本は?

ディクソン他『アフターマン』&『フューチャー・イズ・ワイルド』
この二冊を読むと、数万年単位で地球の未来を考えるのが面白くなるので。
人間社会のイメージとしては、ウェルズ『タイムマシン』とオーウェル『1984』。暗。

072 「歴史」からイメージする本は?

山川書店の歴史参考書。
みもふたもないが、世界史年表が好きだったので。

073 「王」からイメージする本は?

小野不由美『十二国記』シリーズ(講談社)
王になることがこれほどの責務を伴うというのは、
当たり前なんだが、目からウロコだったので。
とくにこの世界は目に見える形(国の荒廃、麒麟の失道、など)で
失政が明らかになるので怖い。死ぬことでしか退位できないし。

王様たちのなかでは、陽子がいちばん好き。

074 「義理と人情」からイメージする本は?

柴田よしき『フォー・ディア・ライフ』(講談社)など
保育園の園長先生兼私立探偵の花ちゃんシリーズ。
義理というのはこの場合、彼が背負った巨額の借金のことか(笑)

075 「階段」からイメージする本は?

つかこうへい『蒲田行進曲』(角川文庫)
JR蒲田駅はあの歌が発車合図になっていて、聞くとつい笑ってしまう。

076 「扉」からイメージする本は?

タイトルなら、ゼラズニィの『その顔はあまたの扉、その口はあまたの灯』
内容なら新井素子『扉を開けて』(コバルト文庫)

077 「塔」からイメージする本は?

すぐ思い浮かぶのは映画で観た『指輪物語・二つの塔』だが
好みとしては『はてしない物語』の象牙の塔。
おさなごころの君の初々しさといったら。
イーザウの『ファンタージエン』読みたいな。

078 「記念日」からイメージする本は?

サラダ記念日とか、カラダ記念日@「この刺青いいわと女(スケ)が
言ったから(略)」とか考えてみたが、しっくりいかない。
結婚の祝いに贈られたカリール・ジブランの箴言集『預言者』(至光社)が
唯一、記念日という晴れがましい語にふさわしいかもしれない。

079 「クリスマス」からイメージする本は?

『聖書』…石を投げないでください。
犬のアタマの中では、十字架やら三賢者やら厩やら羊飼いやらが
がっちりフォーメーションを組んでいるので、
甘いデートだのサンタさんだのがつけいる隙がないのだ。
クリスマスプレゼントといったら乳香と没薬と黄金です。
(靴下にそんなん入ってたら厭)

080 「飛ぶ」からイメージする本は?

飛んでいくのはラーゲルレーヴ『ニルスの不思議な旅』(偕成社文庫)
飛んでくるのはトラヴァース『メアリー・ポピンズ』シリーズ(岩波少年文庫)
でも飛ぶネタでいちばん好きなのはラピュタ。スウィフトじゃないほう。

081 「スター」からイメージする本は?

にしきの。←そんな本はない
ロックスター:レスタト@アン・ライス『ヴァンパイア・クロニクルズ』(扶桑社)
B級映画のクイーンこと女優:リリー・キャヴァノー@キング&ストラウブ『タリスマン』(新潮文庫)
J‐POPスター:上條 淳士『TO−Y』(小学館)
『NANA』は読んでないし、『快感フレーズ』は立ち読みの最初の数ページで挫折。
年寄り。あいわなびーゆあぽっぷすたー♪(逃)

082 「田舎」からイメージする本は?

井上ひさし『吉里吉里人』(新潮社)

083 「紅茶」からイメージする本は?

山田南平『紅茶王子』(白泉社)
どこかで見たことがあるティー・ブレンダー氏が登場したので(笑)

084 「手品・マジック」からイメージする本は?

森博嗣『幻惑の死と使途』(講談社文庫)
キャロル・オコンネル『アマンダの影』(創元推理文庫)
(犬が読んだのは竹書房版で邦題は『二つの影』だったと思う)
ウェイランド・ドルー『ウィロー』 (ハヤカワ文庫)

085 「乗り物」からイメージする本は?

車なら、アストンマーチン@フレミング『ジェームズ・ボンド』シリーズ
飛行機なら、神林長平『戦闘妖精・雪風』(ハヤカワ文庫)
生きものなら、James Gurney『Dinotopia』のケツァルコアトルス。

086 「約束」からイメージする本は?

W・W・ジェイコブズ『猿の手』
約束というよりはルールだが…。
ほかに思いついたのが、夢枕獏『九十九乱蔵』シリーズの
上記と似た趣向の短編「死をもちてあはむ」の話(タイトル失念)だったりする。
約束という言葉に、軽々しく口にしてはいけないもの、
というイメージがあるらしい。死をも超える契約に近いというか。
なんでそんな(汗)

087 「人形」からイメージする本は?

ブルース・チャトウィン『ウッツ男爵』(文藝春秋)
シュヴァンクマイエルの『ファウスト』とも書きたいが
あれは映像作品なので。ああ、両方ともチェコが舞台だな。
北森鴻の冬狐堂シリーズ『瑠璃の契り』(新潮社)にも怖い人形の話がある。
古典ならホフマン『ホフマン物語』のオランピアのくだり。
番外編はもちろん、江戸川乱歩『人でなしの恋』(笑)

088 「バッサリ 」からイメージする本は?

隆慶一郎『鬼麻呂斬人剣』(新潮文庫)

089 「辛辣」からイメージする本は?

伸たまき(旧称)『PALM』シリーズ(新書館)
二、三の天然系をのぞいてキャラクターがみんな辛辣。
Seamus Smythの『QUINN』もシビアというかなんというか。

090 「艶っぽい」からイメージする本は?

美麗な蝶の図鑑。マクロ系の蛾でも可。
ああ、読んでいるひとがひくのが見えるようだ…(諦)

091 「眠る」からイメージする本は?

向田邦子『眠る杯』(講談社文庫)

092 「青春」からイメージする本は?

久保帯人『BLEACH』(集英社)
最近読んでる中でいちばんそれっぽい。とくに恋次…。

093 「スポーツ」からイメージする本は?

サム・ルウェリン『栄光のポーツマス』(早川書房)
世界一周を競うヨットレースの話。
昔、出たばかりの『ジュラシック・パーク』@ハードカバーを貸してくれた上司が、
「君はこういうのも好きかも」と持ってきてくれた本。ありがとうY部長。
あとは、ディック・フランシスの競馬もの。
野球やサッカー、テニスは観るほうが好きなので本ではあまり。

094 「家族」からイメージする本は?

吉本ばなな『キッチン』(新潮社)
舞城王太郎『煙か土か食い物』(講談社ノベルス)
池澤夏樹『すばらしい新世界』(中公文庫)
あさりよしとお『宇宙家族カールビンソン』(少年画報社ほか)
まるちゃんの原作は読んだことが無いから書かない。
家族でなくて「夫婦」ならまた違うんだが。

095 「夢」からイメージする本は?

ミヒャエル・エンデ『鏡のなかの鏡――迷宮 』(岩波現代文庫)

096 「希望」からイメージする本は?

ロバート・R・マキャモン『スワン・ソング』(福武書店)

097 「運命」からイメージする本は?

ヘミングウェイの作品。とくに『キリマンジャロの雪』(新潮文庫)

098 「蘊蓄」からイメージする本は?

京極夏彦『妖怪小説』シリーズ(講談社ノベルス/文庫)
蘊蓄を吐いて人を煙に巻く妖怪がでてくる(嘘)

099 「読めないってこんなの!」からイメージする本は?

「試合やる前に負けること考えるバカいるかよ!」by アントニオ猪木
というわけで、無し。
活字なら調味料の瓶のラベルから幼児向けアダルト向けまで何でもOK。
ああ、でも、刷るだけ紙の無駄みたいな本にキレて
途中でゴミ箱にぶちこんだことはある。←わりと短気

100 「本」からイメージする本は?

ブラッドベリ『華氏451度』(ハヤカワ文庫)
ウォートン『サラマンダー 無限の書』(早川書房)
本を焼く話と、永遠に続く本の話。
『サラマンダー』のなかの謎かけをもって締めくくりとしたい。

「わたしは軽いが人を運びさるほどに強い。
 わたしは小さいが、わたしの中では無数の眠りがめざめるのを待っている。
 わたしは無言だが、わたしの言葉は遠くまで達し、けっしてつかえない。」

そういうものを日々の支えとして歩く犬に格好のお題を提供してくださった方々、
どうもありがとうございました。

以下、雑記。
考えるのはとても面白かった。
ほぼ全答するまでに十日近くかかったのは、通勤中しか時間がないからだ。
設問100×数冊で、書名/作品名を二百冊以上は挙げていることになるのか。ギャー
お題のタイトルに基づけば、本来、一問につき一冊ずつ厳選して
挙げなくてはいけないのかもしれないが、
いつもの雑記感覚でつらつら書いていったのでこんなスタイルに。失敬(汗)
本棚を見ずに考えつく本は、ハヤカワSFものばかり。
それもそのはず、中高時代は文芸系をほとんど読まなかった。
しかもボケがはじまっているらしく、最近の本よりは
小学生時代に読んだ作品のほうがずっと印象が強く残っている。
刻印といってもいいくらいだ。
子供時代の読書って大切(しみじみ)


2005年11月29日(火) 100題「イメージが結ぶ100の言葉と100の本」前編

お題配布はこちらから。ありがとうございました。



たくさんあるのでゆっくり答えていく予定。

001 「初恋」からイメージする本は?

ガース・ウィリアムズ『しろいうさぎとくろいうさぎ』(福音館書店)
ふわふわの愛らしいうさぎたちの恋物語。
ただ、これが「初」かどうかはよくわかりません。
でも「I will be all yours forever and always」なんて決め台詞、
二回目以降はなかなか云えません(殴)

002 「爆笑」からイメージする本は?

世界単位認定協会著『新しい単位〜カラー版』(扶桑社)
本屋で立ち読みして笑いをこらえきれなかったので買う羽目に。

003 「待ち合わせ」からイメージする本は?

今日は渋谷で五時〜♪って古すぎ orz
待ち合わせに使ったことがあるのは雑誌『National Geographic』。
ボルネオ産ツリーフロッグのカバー写真だった。

004 「勝負」からイメージする本は?

すばる新人賞でデビューした竹内真氏が
犬もかかわっていた同人誌で、そのまんま『勝負だ!』という短編を
書いていたので、それを想像してしまった(笑)
ピザ食べ放題で勝負だったと思ったが、どうだったかな。
もっと一般的には、沖方丁『マルドゥック・スクランブル』(ハヤカワ文庫)。
ヒロインと敵の戦いも凄いが、後半ほとんどを占めるカジノ場面の緊張感が鳥肌もの。

005 「手紙」からイメージする本は?

横溝正史の作品(角川文庫)
届いた手紙で金田一が走ったり、遺された手紙とか出てくるので。

006 「出会い」からイメージする本は?

栗本薫『グイン・サーガ』(ハヤカワ文庫)
長い長い話の間にいろいろなひとが出会い、別れていくから。

007 「休日」からイメージする本は?

ハインライン『夏への扉』(ハヤカワ文庫)
むかし夏休みに読んだせいです(殴)

008 「二人三脚」からイメージする本は?

ピアズ・アンソニィ『ルーグナ城の秘密』(ハヤカワ文庫)
頼りないドオアと、頼りになるジャンパー@ハエトリグモ。
もともとハエトリくんたちは動きがぴこぴこして
とてもかわいいと思っていたけれど、
これを読んでからはそっと保護して外に放すようになった。
寿命が短いんだから…(ToT)

009 「切ない」からイメージする本は?

梨木香歩『家守綺譚』(新潮社)
彼岸に去って人ではなくなった友人と、
こちらにとどまっている主人公の淡い交友がなんだか切ない。
ラジオドラマ再放送は2006年1月末に国営放送系FMにて。
1月23日(月)〜1月27日(金) 22:45〜23:00(1-5回)
1月30日(月)〜2月3日(金) 22:45〜23:00(6-10回)

010 「もどかしい」からイメージする本は?

読んだばかりの二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(講談社)
音楽で語れば素直すぎるほど雄弁なのに、向き合って話すのは下手。
もどかしくて、むきゃー(笑)

011 「公園」からイメージする本は?

『ピーターパン』。
永遠の子供が生まれたのがケンジントン公園だから。

012 「学校」からイメージする本は?

月並みですがJ.K.Rowling『Harry Potter』シリーズ(bloomsbury)。
一保護者としてはあんな危険いっぱいの学校に通わせるのはちょっとね…。

013 「双子」からイメージする本は?

クイーンの『シャム双生児の秘密』…ベタベタで失敬(唸)
ベタベタ度はあんまり変わらないが、ムラカミハルキのアレ。
なんだっけ、208と209が出てくる話。←すごくダメな書き方
えーと『1973年のピンボール』(講談社文庫)でしたか。
番外編でラヴクラフト『ダンウィッチの怪』。いちおう双子だったらしいし。

014 「友情」からイメージする本は?

太宰治『走れメロス』(新潮文庫)。
もうちょっとひねれ?
ではナンシー・スプリンガー『アイルの書』シリーズ(ハヤカワ文庫)を。
全作を通じて勇ましく美しい青年たちの冒険と友情が語られている。
デイルとフレインの話が好き。

015 「日記」からイメージする本は?

山田風太郎『戦中派虫けら日記』と中島敦『南洋日記』、
いずれもちくま文庫より。
ヲトコ殺しフェロモンだだもれの蝶々姐御による
『銀座小悪魔日記』(宙出版)も捨てがたい(笑)

016 「秘密」からイメージする本は?

ジョナサン・キャロルの作品。ほとんどは創元推理文庫より。
ジョゼフィン・ハート『ダメージ』(ソニー・マガジンズ)
秘密の恋は最悪の不倫。「あなたがいなくても生きていけるけれど、息子がいなければわたしは生きていけないの」と主人公を捨てる妻の台詞に打ちのめされたorz
ドン・ウィンズロウ『高く孤独な道を行け 』(創元推理文庫)では
自分のほんとうの「仕事」をまわりの誰からも秘密にしているニールの孤独感が胸に迫った。

017 「涙」からイメージする本は?

恩田陸『蒲公英草紙』(集英社)
読んでめそめそしていたら子犬に見つかった。常野シリーズには弱い…。

018 「たばこ」からイメージする本は?

平野耕太『ヘルシング』(少年画報社)
煙草じゃなくて葉巻だけれどね。

019 「お酒」からイメージする本は?

鑑賞面からはクリストフ・バタイユ『アブサン/聖なる酒の幻』(集英社)
実技的には花崎一夫・山崎正信『バーテンダーズマニュアル』(柴田書店)
酒を飲むシーンなら『日本書紀』。
八岐大蛇が瓶から酒を飲むところが豪快で好き。<人間じゃないって

020 「知的好奇心」からイメージする本は?

エルヴィン・パノフスキー『イコノロジー研究』(ちくま文庫)
クララ・ピント―コレイア『イヴの卵』 (白揚社)
山本義隆『磁力と重力の発見』(みすず書房)
小山慶太『科学史年表』(中公新書)

021 「懐かしい」からイメージする本は?

『学研の図鑑 人とからだ』(学習研究社)
せがんで買ってもらったのは三歳のとき。初めて自分で選んだ本。

022 「大迷惑 」からイメージする本は?

サキの『ザ・ベスト・オブ・サキ』(サンリオSF文庫)より『トバーモリー』を。
しゃべる猫の話。どこらへんが大迷惑かは作品をどうぞ。
アンダースン&ディクソン『地球人のお荷物』(ハヤカワ文庫)も。
ホーカがかわいい。

023 「ルール」からイメージする本は?

ロボット三原則@アシモフ『われはロボット』(ハヤカワ文庫…いまは創元?)
必ず守らなければいけないルールということであれば、もうひとつ、
ゴドウィン『冷たい方程式』(ハヤカワ文庫)

024 「図書館」からイメージする本は?

ボルヘス『バベルの図書館』(『伝奇集』所収/岩波文庫)
キングの『図書館警察』(文春文庫)も怖い。←ときどき延滞してるやつ
行ってみたい図書館は本の中にだけ存在している。すなわち、
エル=アバディ『古代アレクサンドリア図書館』(中公新書)である。

025 「おいしい」からイメージする本は?

たまごかすてらフォーエバー…じゃなくて、ええと、
中川李枝子文/大村百合子絵『ぐりとぐら』(福音館書店)
最近読んだ本では、五十嵐大介『リトル・フォレスト』(講談社)

026 「旅」からイメージする本は?

星野道夫『旅をする木』(文春文庫)
池澤夏樹『旅をした人』(スイッチパブリッシング)
まだ続けて読んだことはない。ダメージでかそうで。

027 「天然キャラ」からイメージする本は?

自分でもどういう連想かはよくわからないけれど
ラリー・ニーヴン『リングワールド』(ハヤカワ文庫)の
ティーラ・ブラウンを想像した。
彼女は幸福の遺伝子を持つスーパーラッキーガール。あやかりたいな。

028 「贈り物」からイメージする本は?

グリム童話の『白雪姫』の毒リンゴ。
神から盗んだ火を人間に伝えたプロメテウスの話@『ギリシャ神話』。
いろいろ思いつくのはみんな童話とか神話ばかり。なんでだ。

029 「映画」からイメージする本は?

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(ハヤカワ文庫)
原作を読んでから映画を観た初めての本だから。
いろいろなSFが映画化されてきたが『ブレードランナー』は別格。

030 「いとおしい」からイメージする本は?

トールキン『指輪物語』(評論社)
my Precious...指輪の魔力に身も心も囚われた彼が哀れ。

031 「海」からイメージする本は?

南の海なら、池上 永一『カジマヤー』(文春文庫)
北の海なら、アリステア・マクラウド『灰色の輝ける贈り物』(新潮クレスト・ブックス)

032 「空」からイメージする本は?

アン・マキャフリィ『パーンの竜騎士』シリーズ(ハヤカワ文庫)
「竜騎士は、飛ばねばならぬ。空に糸胞のある限り」ですから。

033 「山」からイメージする本は?

最近読んで印象が強いのは、ジョン・マリーの短編『ブルー』。
犬が思い描く雪山の恐怖が凝縮されているので。
『熱帯産の蝶に関する二、三の覚え書き』(ソニー・マガジンズ)に載っている。

034 「月」からイメージする本は?

『かぐやひめ』でしょうか。
次点は、ロフティング『ドリトル先生月へ行く』(岩波書店)

035 「虹」からイメージする本は?

ウエイド・デイビス『虹と蛇』(草思社)
ハイチのゾンビ伝説を追う民俗学の本(汗)
漆原氏の『蟲師』に出てきた、虹のかたちの蟲の話も面白かったな。

036 「雨」からイメージする本は?

高村薫『リヴィエラを撃て』(新潮社)
ハードカバー版を一晩で読んだのだが、そのあいだずっと雨が降っていたから。

037 「雪」からイメージする本は?

Peter Hoeg『Smilla's Sense of Snow 』
どこか外国の空港で衝動買い。面白かった。邦題は、『スミラの雪の感覚』(新潮社)
またはデイナ・スタベノウの「ケイト・シュガック」シリーズ(ハヤカワ文庫)。
グリーンランド先住民の母を持つスミラと、アラスカ先住民の女性探偵ケイト。
どちらも甲乙付けがたい雪の申し子。

038 「光」からイメージする本は?

中山星香『妖精国の騎士』(秋田書店)
トールキンの血を濃く継いだハイファンタジー漫画。

039 「闇」からイメージする本は?

タニス・リー『闇の公子』(ハヤカワ文庫)
あとはダース・ベーダーですかね←本じゃないだろ

040 「宝石」からイメージする本は?

澁澤龍彦『犬狼都市』(福武書店 )
次点はシオドア・スタージョン 『夢見る宝石』(ハヤカワ文庫)
番外編は「輝くトラペゾヘドロン」@ラヴクラフト『闇をさまようもの』

041 「森」からイメージする本は?

レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』(新潮社)
子供と自然の中を歩くのは楽しい。
目を輝かせるかれらの喜びを共有できる一瞬は尊い。

042 「さくら」からイメージする本は?

『新古今和歌集』。花の歌が多い気が。
犬が好きな芝居、野田秀樹の『贋作・桜の森の満開の下』も
本になっているからこっちでも可。

043 「猫」からイメージする本は?

神林長平『敵は海賊』シリーズ(ハヤカワ文庫)
意地が悪くて大食らいで、暴れるのが大好きな黒猫型異星人アプロ。
うちの猫、模様はキジだけれど性格はアプロそっくり。
相棒ラテルの苦労がよくわかるorz

044 「命」からイメージする本は?

佐野洋子『百万回生きた猫』(講談社)
荒川弘『鋼の錬金術師』(スクエアエニックス)も捨てがたい。

045 「時間」からイメージする本は?

新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』(ハヤカワ文庫)
今までに書かれたすべてのタイムトラベル話の集大成、
すぐそこにある未来を示してくれた作品として。

046 「色」からイメージする本は?

デヴィッド・ハント『魔術師の物語』(新潮文庫)
全色盲の女性カメラマンがヒロイン。
モノクロの世界で生きるのはどんな感じなのだろう。

047 「名探偵」からイメージする本は?

コナン・ドイル『緋色の研究』(新潮文庫)
いちばん早い時期に出会った探偵は明智君で次は金田一君だったが、
友人に誘われて一時期、日本シャーロック・ホームズ・クラブに
入ったこともあるので、敬意を表して。

048 「連続殺人」からイメージする本は?

ロバート・K・レスラー&トム・シャットマン『FBI心理分析捜査官』(早川書房)
犯罪者心理プロファイリングを有名にした本。
ニーチェを引用したエピグラフが印象深い。原題もここから。
「Whoever fights monsters should see to it that in the process
 he does not become a monster.
 And if you gaze long enough into an abyss,
 the abyss will gaze back into you.」

049 「館」からイメージする本は?

館ものと呼ばれるジャンルは読んだことがないので、
マーヴィン・ピーク『ゴーメンガースト』(創元推理文庫)を。
キング『シャイニング』(文春文庫)の舞台はホテルだが、
犬の館もののイメージはあんなかんじ。あってるのか?

050 「密室」からイメージする本は?

ボルヘスの短編『二人の王様と二つの迷宮』@『ボルヘスとわたし』(ちくま文庫)
『円環の廃墟』でも可。
犬は新本格ミステリ教の信徒ではないので、
密室犯罪の美を競われてもいまいちピンとこない(汗)

後半はこちらをどうぞ→


         next→
My登録