碧の雑記帳

2020年03月02日(月) 追い詰められていく。

ニコルが戦死してから。


特尉はクルーゼへの好意を薄ぼんやり自覚するまで、ニコルの死からずっと精神的に追い詰められていました。
おそらくザフトで自分は孤独で、でもナチュラルとして戦果を上げなければならないという立場に追い詰められていたからでしょう。
クルーゼにも散々煽られてましたからね。(愛する←勘違いだけど)ニコルがいないのにそこまでザフトに尽くすのか? とね。でも彼女は軍人としてミッションをやり遂げた。ニコルがいない虚しさを感じながらもね。

そしてクルーゼのさらなる勘違いが加速していくわけだけど……改定版では勘違いだけど原本では勘違いじゃないからな……というのが難しいところ。

彼女は「ニコルを愛していた」と言われても否定はしたくないんだよね。実際は愛とは違っていてもニコルがそれを望んでいたことも、応えられなかった後ろめたさと後悔があるから口に出して否定したくない。後々クルーゼを愛していると気付いて彼に誤解されるのが辛くなってはくるけど、ニコル戦死直後はわざわざ否定しない。そのことがクルーゼのさらなる誤解を招くという悪循環。やっぱり三角関係なんだよなあの3人。

あの辺りの追い詰められていた彼女をちゃんと理解していたのはイザークのみで、彼がいなかったら読者の人も特尉がものすごく感じ悪く見えたかもしれない。
でもイザークもまだちゃんと彼女に謝罪する前で、イザークと特尉が真のバディになる前なのが一層彼女の孤独感を高めている時期なんですよね。
もうずっとイザークは彼女の味方だったのでザフトでは一人ではなかったんですが、そんなイザークの変化なんて彼女は知らないし。あの辺りの人間関係は本当に危うい。
でもイザークの場合フレイも大事だし、アスランの件があるので特尉はイザークをやや不安にも思っているし。で、心の拠り所がクルーゼになっていくという。

これはニコルがずっとそばにいたらどうなんだろう。
特尉はクルーゼに惹かれていくとはいえ、ニコルがずっとそばにいたらさすがにニコルの気持ちに応えていたような気がしないでもない。
そうなると話がややこしくなるからマーシャルでニコルが退場してくれたのは物語的には良かったんですよね。

あくまでこの話の主要キャラはザフトはクルーゼニコルイザークの3人なので、この3人をうまく分散させて話を構成しなきゃいけないわけだし。

ただイザークは特尉からは独立したキャラなのでフレイとのことが落ち着いて成長しきったら物語的な役割も終了なんですよね。
あくまで特尉が主役である以上、最後まで重要なのはクルーゼとニコルだし。

しかしたぶんガンダムseedの二次創作でここまでニコルにフォーカスした話ってSガンダムだけじゃないかな。クルーゼとかイザークはありそうだけどニコルはなさそう。
そういう意味ではニコルファンが楽しんでくれると嬉しいんですが……。


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光夜 碧 [MAIL] [HOMEPAGE]