こう書くとややバカっぽい感じがするかもですが。
長く付き合っているヒューマンタッチのヒロインが恋する乙女モードZEROという恋をしても何の影響も受けない猛者だったので……恋愛感情が影響してしまうキャラにはちょっと戸惑いがあります。
しかもそれから一番遠いところにいると思っていた人が……。 私は、何度も書きましたが、ヒイロやキリコを書くことを目指していたんです……ガンダムの主人公を作ろうと思った時に。
主人公は例え死にたくても死ねない戦い続ける宿命。 という設定のもとに作ったのがSガンダムの主人公である特尉だったのですが……。 70話くらいまでは、まあヒイロキリコ系かな、とも思うんだけど…………。
私の計画では、戦士として義務感のみで戦う過程でやや信頼しかけていたクルーゼと最後に戦って勝利そして大団円という図が見えていたのですが……。 まあ彼女もクルーゼも思うようには育ってくれなかったというのは読んだことのある方はご存知かと思います。
しかし彼女が100話くらいでクルーゼへの抑えきれない気持ちを自覚するエピソードは、創作人生の中で飛び抜けて一番好きなシーンでもあります。 好きというか、よくこんなの書けたなというか、神でも降りてきたレベルで私の手から離れすぎていて……彼女たちがこれを作ったんだな、と操られている感があったというか。
あのシーンを、私が介入して元どおりのプロットに戻すことがとても出来なくて10年以上お蔵入りした気もします。
ただ、そのせいで彼女は非常にわかりやすい恋する乙女になってしまい……こんな主人公を作った覚えはない!!!と私自身が困ったんですよね。 感情としてはわかりやすい人間になりましたが……。序盤から中盤までは非常に感情移入しにくい人というか私もよくわからんかったし。まあヒイロもよくわからんから似たようなもんだろう。 じゃあなんで前半の彼女はああも鉄の軍人でそれでいて戦場で死にたいけど死ねないと思っていたのだろう?と理由をつけなければならなくなり………答えは、ヒイロorキリコだからさ、で済むんだけど事情が変わったので。
この話をクルーゼと特尉の恋愛話だとして見ちゃうと、ニコルはすっごい邪魔をしているよな……という。 ニコルはなんていうか自分に自信があるかつ素直なタイプで(そして婚姻統制で婚約されそうで焦っていて)グイグイくるタイプだったので……、特尉は彼をとても(同僚として)好きだったけど、断られても引かないマッシブボーイでしたから……。 逆にクルーゼは内面拗らせてる自己肯定感低い人だから、ニコルとは対照的なんですよね。
ニコルさえいなきゃもっと中盤でうまくいってバッドエンド系には発展しなかった気がするんですが……。まあそうなったら話がめちゃくちゃになるしな。 ニコルはさすがに元ヒーローだけあってものすごい話に影響力はあったなーというか。 というかニコルがいないとそもそもクルーゼへの気持ちを自覚するシーンがパーなんだよな。クルーゼにしても特尉にしても。 まあ賢くて強くて優しくて良家のおぼっさまだもんな……そりゃ存在はでかいよな……あの隊で賢くて強いって貴重だしな…………。
ニコルさえいなきゃ、とはブリッツ愛が強くそれに乗るパイロットである彼も大事な私は思いませんし誰も思わないと思うけど、ニコル自身はそう思うかもしれない……。 まあでもニコルが特尉に一目惚れしてなくても物語違う方に転びそうだし、まあいいか、と。
年齢を考えるとニコルと特尉の方が近いんだけど……15歳→16歳と19歳だし。クルーゼは24歳ですから。3歳差と5歳差でニコルの方が近いのに、特尉の目にはどうしても子供に映っちゃったのが敗因かな……。10年後なら良かったかもだけどティーンの時じゃな……というか。17歳のイザークも子供扱い、出会ってすぐ18歳になるディアッカでようやく「まあ同じだな」的な感じに感じていたので。 彼女はそれを、自分が先任士官だから、と思っていたけどたぶん年齢が関係しているよなー儒教圏の人だしなーと。
実際は戦闘戦闘また戦闘ばっかり書いていたのに、些細な人間関係が割と話に影響しちゃうんだなーと驚いてます。 まあザフトとプラントはアレだからややクルーゼの動きで影響されるけど、他の国は当然現場の一兵士が何かに影響するなんてことはなかったですが……これザフトの話だからな…………。
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