2003年06月18日(水)
闘え!起動戦士アサミンジャー 「夢現」の巻
現実を喪失した者の傷口に塩をぬる如き行為


毎度。
昨日が昨日で、あんな日記しか書けず、
本日は本日・・・・ちったぁまともになっているかと思いきや、
朝からザンザン大雨が降っていて、それでも、「めざましテレビ」に間に合うように
起床する自分が恨めしい。
昨日は、「大奥」を見ながら寝てたら、そのまま、本当に爆睡状態になっちゃったらしく、
「顔」「マルサ!!」の録画をコロリと忘れた( ̄∇ ̄;)


先週。
東海地方では、中日ドラゴンズのナイター中継をやっていてので、「大奥」はお休み。
で、今週、ちゃんと第2話をやってくれるもんだと思ったら、大間違い。
何と、穴埋めなしに、いきなり第3話が始まったので、視聴者のあたくしは腰を抜かした。

なめてんの? 東海テレビ・・・・凸( ̄ヘ ̄)

いきなり、上様との契りの真っ最中に癪の発作で倒れるイグアナちゃん(御代様)・・・・
何だか、自分を見ているようで嫌だったわ・・・・。





昨日。オーアエにオーディションに受かったことを報告した。
とりあえず、ミュージカルとはいえ、芝居ができる事になったのよ、と、
調子悪かったんだけど、そこだけは明るく伝えたつもり。
が、コレを機に、口論寸前のところにまで話が発展してしまった。


「まだ夢を捨てきれんっつうわけか。あなたにとっての幸せは、結婚でも何でもなく
やっぱり、芝居なんだねぇ・・・・どうしたもんだか(苦笑)。」


「夢・・・・!? 冗談じゃないわよ!!」

「何が・・・・?」

「あたしにとっての芝居ってのはね、夢でも何でもなくて、すぐそこで起きている
現実で、日常生活だったのよ。・・・・カタギの人はコレだから嫌なのよね。
モノカキだって役者だって、そう大して変わりゃしないのに
役者の方だけ、色眼鏡で見ちゃってさ・・・・。」


「何だ? モノカキも役者も同じっていうのか?」

「当たり前よ。空想の世界を創りあげている作業に変わりはないし、どっちにせよ、
正常な気質じゃ無理でしょ?? それは先生(オーアエ)だってよくわかってることじゃない?」


「まぁ、考えてみりゃ、同じなのかもなぁ。で、あなたは満足なわけ?
大垣の市民ミュージカルなんかで。」


「・・・・満足なわけないじゃない。」

「だよなぁ?」

「もっとデカいハコで、デカい規模の興行をバシッと打ちたいわよ。
でも、3年も板の上に立ってないと、どうしようもなく怖いのよ。
だから、今回のはどんな小さな役でも、リハビリとして身体を曝すつもり。」


「へぇ〜。そういうことかぁ。
先生(大学)が亡くなったことでぷっつりと切れてしまっていたわけじゃないんだな。」


「先生(大学)が亡くなってからも、芝居は続けたわよ。
・・・・でもさぁ、どうしてカタギの人って、すぐに『芝居=芸能界』っていうふうに見るんだろう?
モノカキの場合はさぁ、デビューが遅くても何とかなるとでも思ってんのかしらね?
だとしたら、すごく腹が立つ。あたしは、夢を追いかけているわけでも何でもなくて、
現実にそこにあったものを、ただ取り戻したいだけなのよ。」


「それが、今度のミュージカルってわけね。・・・・でも、あなたさぁ、死んだ先生(大学)に
怒りとか感じなかったの?」


「怒り? どうして?」

「『あんなふうに死にやがって』とか『巻き込みやがって』とか・・・・」

「怒りは・・・・ない。」

「何も感じなかったわけじゃないだろう?」

「うん・・・・正直、怖かったかな? あと、後悔。」

「怖い・・・・? どうして?」

「入り込みすぎたのよ・・・・何だか奇妙な領域に。で、先生(大学)は死んだ。
だから、それが怖かった。お葬式も皆みたいに第三者的な立場を貫き通して
参列できなかったもの。」


「跡取りとはいえ不用意に『子供を産んでくれ』なんて言い残して死んだんだぜ?
普通、怒りが込上げてきそうなものだろう?」


「だって、先生(大学)もアレは本気で言ったんじゃないと思う。
奥様ももう子供を産むにはお年を召してらしたし、家元とはいえ、藤間流なんて
名取なんかはわんさかいるわけだから、誰に継がせてもいいわけだし。」


「いや、アレは絶対に本気だと思うぜ? あんなにド派手な死に方したんだろ?
人がわんさかいるような京王線の駅のプラットホームから、一気に轢断死・・・・
正気とか狂気とかじゃないね、コレは。」


「勝手に作らないで。京浜東北線よ。」

「あ、そっか(笑)。しかし、幸せな死に方をしたもんだよな・・・・。
一気に逝けるもんなぁ・・・・。」


「躁のMAXって怖いんだけど、当人にとってみたらすごく幸せなのかもね。
あたしも、それはそう思うよ・・・・。」


「じゃあ、後悔っていうのは何? 自分が先生(大学)を助けてあげるべきだったとか、そういうの?」

「違う。・・・・先生(大学)にはね、もっと色んなことを教えてもらうはずだったのよ。
その歯車が、先生(大学)が亡くなることでいっぺんに狂い始めた。
自分の『選択』に対する後悔よ。・・・・あたし、今、絶対に死にたくないし。」


「なるほどねぇ。自己防衛ゆえの発作かぁ・・・・。
先生(大学)のことをもっと綺麗に切り離すことができればなぁ。」


「確かにね・・・・それは先生(オーアエ)の言う通りだと思う。
でもさぁ、先生(大学)の存在はハッキリ言ってもうどうでもいいんだけど、
先生(大学)に叩き込まれた技術はねぇ・・・・どう頑張っても、身体から切り離すことなんて出来ないのよ。」


「あぁ、そうかぁ!! そういう意味での後悔ね。」

「もしも切り離してしまったら、あたしは完全なカタギとして生きなきゃならなくなるわ。
役者も、モノカキも、日常には入ってこなくなる。
でもそれって、本末転倒のような気がするんだ。
先生(大学)に出会う前からずっと続けてきて、やっとここまで来れたんだもん。
方法論の一つとして、大学で学んだことをおいそれと身体から切り離すのは、やっぱり出来ない。」


「あなたはやっぱり山賊の娘だったんだよ。もっと、山賊になったほうがいい。
(前のカルテを見て)そうなんだよなぁ・・・・元々そういう気質なんだから、抜けるわけがないんだ。
だからあなたが抱えている発作は、やっぱり・・・・死に対する恐怖なんだよ。」


「・・・・うん。あたしね、何でか知らないけど、
『生』に対する執着心みたいなものは誰にも負けずに強くてさぁ(笑)。
今だって、本当に絶対死にたくないもん!」


「あははははは♪ それは私もだ♪(爆)
ああ〜!!死にたくねぇよぉ〜〜!!(爆)」


「( ̄∇ ̄;)・・・・うん、想像つかない。
先生(オーアエ)が死にたい、死にたいって言ってるとこなんか(爆)。」







とまぁ、こんな感じで診察は済んでいった。
前回同様、駄々をこねて、血圧も計ってもらい、頗る健康と太鼓判まで押してもらい、
小さなわがままを幾つもお願いして、診察室から出てきた。


たまぁ〜にだけど、本当にしんどくて、辛くて、日記とかにも「死んでしまいたい」
衝動的に書くあたくしだけど、本心は違う。
今、死んでしまうことが、怖くて怖くて仕方がないのだ。
やり残したことはいっぱいあるし、身辺整理もついていない。
女に生まれたからには、その権利や義務をとことん全うしたいし、
もっとハイパークラスの幸せや不幸だって、この先に待っているかもしれないのだ。
それを経験せずに死んでしまうことが、惜しくて、そして怖い。
だから、殺されることがない限り、あたくしは天寿を全うするつもりでいる。


「死にたい」と、衝動的に思ってしまったり、他人様の目に触れるところに書いてしまったりするのは、
「生きたい」「生き続けたい」「生き残りたい」の最終的な心の叫びで、
本当に死んでしまったら、何も生産できないことをあたくしは知ってしまっているので、
できれば、人を押しのけてでも、長生きしたいくらいなのだ(苦笑)。


若くして亡くなった、大学の先生のことを思うと尚更だ。
あの先生だって、もう少し長く生きていたら、もっと面白いものを沢山生産できたかもしれないのに。
それが脳みそに蔓延って、あたくしは本当の意味で「死」に対する恐怖が拭い去れないでいるのだ。


モノを作っている人は、大概、そうなんじゃないかなぁと思う。
時間が足りないことに業を煮やしたり、出来上がった作品に対し不満が残ったり、
他人の評価に不安が生じたり、それでもって、精神的に大きくぐらついたり・・・・。


だから、あたくしは、自分の身体に襲いかかってくる、数々の怪現象を、
「生への執着」として受け止めることにした。
死にたくない・・・・
死にたくない・・・・・・・
死にたくない・・・・・・・・・・・・
これが、あたくしを苦しめる根源の一つで、他人から見れば非日常的な場所にいたあたくしが
本当の日常を取り戻すのに、必死になっている証拠なのだ。




それにしても、オーアエのやり方は、毎度毎度、呆れるほどに
患者の精神を疲れさせる( ̄∇ ̄;)
本当に精神科医かよ!?
人の傷口に塩を塗るような真似をして、あたくしが暴走するとでも思ってるのかしら?
あたくしが、昨日「現実を喪失している」ことを、ちゃんと主張しなかったら、
次回からも、あのような攻撃が続くのである(爆)。
とんだお笑い種だ。
あたくしにとって、そりゃ、亡くなった先生は大事な人には違いないけれど、
後生大事に、胸に秘めておくほどに愛しい人ではなく、
あたくしはもっとあの人から、学びたかった・・・・ただそれだけなのである。
それが出来なくなって、迷い、袋小路に追い詰められ、
追い詰められた自分に気付かず、昇華だけを求めて、挙句、こうなった。
先生の死を、そりゃ恨みはするけれど、自殺とあってはもう、その恨みも薄れてきた。
自分で自分を立てるということ・・・・即ち、「自立」しないことには
どうにもならないことを、あたくしはとうの昔に悟っているはずなのに、
そこに辿りつけないでやきもきしていただけだったのだ。
・・・・こんなはずじゃなかった。
ただそれだけのことで・・・・。


しかし、一度狂い始めた「何か」は簡単に軌道修正できない。
大きな、メガトン級の爆弾があたくしの頭に降ってくれば、それを弾みに
何か変わるかもしれないが、ダラダラと続く梅雨の雨のように、
あたくしの微熱も、ダラダラと3年続いた。

かつて、オーアエは、「何も考えずに、3年遊べ♪」 と事も無げにそんなことを言った。
あたくしがまだ27の時だ。
そろそろタイムリミットが近づいている。
あの時、オーアエやあたくしが本当の本当のところを見抜けていたら、
3年といわず、1年足らずでひょっとしたら、この長いトンネルを抜け出せたかもしれない。
しかし、前を悔いても遅いのだ。
傷口に塩を塗られてやっと、この口から、本当のことを吐いたあたくし。
捕虜として拷問を受けている囚人のようだが、信頼関係を築き上げ、
本当の事を言えるようになるまで、この年月がかかったのだ。
仕方がない。


オーアエは前に、「必ず治る」 と言った。
今度の舞台が成功すれば、あたくしもその言葉を信用し、
少しは「本当の事」として受け止められる自分になっているかもしれない。
まだ治る気配はない、今日この頃だが、毎回、同じ事を執念深く言い続けるオーアエには
正直、頭が下がる(笑)。

↑ま、コレも相性とかいうヤツだろうが(爆)

そんなオーアエ・・・・この日も、誰も予想だにしないとんでもない暴挙に出ます。

↑一瞬、呆れて開いた口が塞がらなかった( ̄∇ ̄;)

不意打ちだったので、あたくしも何となく答えてしまったのだけど、
それをあたくしのカルテに書こうとした時点で、こっちもハタと気がつき、

「そういうことは、あたしのじゃなく本人のカルテに書いたら?」

と、止めたのだけど、時、既に遅し( ̄∇ ̄;)<こんなんばっか(爆)

「とはいえ、月日は流れているものなのだなぁ・・・・。」

「しみじみして誤魔化さないで! さっきだって、ニアミスのせいで心拍数がうなぎのぼりよ!!」

「まぁ、そう言うな。あなたにしたって、彼にしたって、
昔とは違い、今は色々あるってことなんだよ。」


「すごい誤魔化され方をされた気がする・・・・(-。-) ぼそっ」

「わはははは♪ 待たせたことは謝るよ。すまん、すまん♪」

「今度から、指定時間より30分くらい遅れてくることにするわ。」

「だから、そのようなことがないように、気をつけるってば。」



どっちが医者でどっちが患者なのか、わからなくなってきたアサミンジャーなのであった。

あさみ


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