| 2002年01月12日(土) |
オルファクトグラム読んだ |
井上夢人の『オルファクトグラム』のハ−ドカバ−本が古本屋で叩き売られていたので買う。 久々にこの人の本読んだなあ。率直にいうと、ミステリとしての点数は低い。けど、これをジュブナイルと捉えるなら十分評価できる。バンド仲間探しをメインにして、徹底してジュブナイルにしちゃえば良かったのにな。 でも特筆すべきは主人公が「視る」ことのできる「匂い」の表現だ。特にくらげ大好きなワタクシとしては、匂いの結晶乱舞の表現はものすごくツボだ。このときふと脳裏に浮かんだのが、このあいだケーブルTVで観た「AKIRA」で、マッドサイエンティストが鉄雄のデータみて「素晴らしい」とか驚くシーン。水琴窟みたいな効果音と共に王冠みたいな光がキラキラくるくる回るんだけど、そのイメージに、去年大阪の「海遊館」で見た色付きくらげの群れがぽよぽよ泳ぎ漂う姿がオーバーラップ。ぽよぽよとキラキラくるくるの世界が広がった。 そんでちょっと妄想したのが、オルファクトグラムのカカシ先生バージョン。写輪眼が見え過ぎて余計な光とかまで見えちゃうようになるの。距離とか遮蔽物とかあまり影響なくいろいろ透視できるから便利なんだけど、そのかわり人とか物のオーラみたいのもくらげと結晶みたいに見える。中忍は暗く濁った緑色のミトコンドリアみたいなのがぷよぷよ漂うとかね。人の通ったあととか分かるし、人の触れたものや場所もわかるし、任務には役立つんだけど、やっぱりどんどん現実風景は判別しにくくなっちゃう…というと何か不幸体質なシリアス系になりそうでイヤだなあ。いや、だからどーしたってとこまでは考えてなくてオチなんてないんだけど、ちょっと妄想。 や、でもこれ読んで改めて匂いって記憶とか記録とかできないシロモノなんだなあと思った。これだけあらゆるものが記録されているデ−タ社会で、イメージが100人100様で定まっていないものってのも珍しい。「焦げ臭い」って匂いも人によって千差万別だよね。食べ物系のコゲから火事場のコゲまで。大変そうだけどちょっと視てみたいな「匂い」。
|