昔、AC/DCというロックバンドにはまっていた時代があります。今また、そのバンドにはまりかけています。
自分の精神的・肉体的な調子の良し悪しが、聴く音楽によって分かるということがあるんだなあと始めて気がつきました。AC/DCはロックの中でもハードな部類に入るハードロックです。そんなハードロックを随分と長い間聴く気になれない状態が続いていました。好きなはずのハードロックが「うるさい。」と感じる日々だったのです。その代わりに、スムーズジャズという「差し障りのない心地良さ」を表現する音楽を聴いていました。
スムーズジャズは大好きな音楽スタイルです。しかし、気持ちをググッと持ち上げてくれるような音楽ではなく、リラックスする音楽ですから、これを聴いてるうちはリラックス状態でいることを意味します。面白いことに、私がスムーズジャズを専門に聞き始めた頃を振りかえってみると、様々なストレス下に置かれはじめた時期と重なるのです。心がリラックスを求めていたのかもしれません。
サラリーマンを辞めて、学生になってからも一年間は同じ状態でした。今考えると、私の脳はいろんな意味で疲労していたのかもしれません。企業という組織に組み込まれて、組織内で人間関係に気を使い、仕事の面ではできる自分を見せたいという気持ちと、本当にこれで良いのだろうか?という気持ちとの葛藤に悩み疲れていたのでしょう。その疲労がこの学生の一年をかけて、少しづつ治癒されてきたのかもしれません。
今、AC/DCを聴いて「格好エエやん!」と思えるようになってきました。心がドキドキワクワクしてくる自分がいます。溜まっていた疲労が抜けてきて、ようやく待ち続けた自分らしさを開放して行ける時期がきたのかな?と暖かい春の到来とともに期待が膨らむのです。
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