Diary?
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……長かった。 しんしんと身体に沁み込んでくるような寒さの中、熱い茶をすすりながら3人は思わず遠くを見る。 まるで、何か強大な見えない力が我々を阻み続けたような道のりだった。 半年以上にもわたってその力に翻弄された、辛い日々ももう終わるのだ。
我々の眼に映るのは鉛色の空、葉を落とし始めた木立、着水する水鳥のV字の軌跡。 ワンカップを手に日がなベンチで過ごす男性。ラブラドール、シーズー犬、柴犬。
卓上にはカセットコンロ、茶菓子、そして茶杯。 我々が欲したのは、ただこれだけだったのだ。 我々は多くを求めたわけではない。 なのにここに辿りつくまでは何故こんなにも長かったのか。
そして何故こんなにも寒いのか。 3人は、遠くを見る眼のまま叫ぶ。
「寒いっ!もうだめだ!撤収!」
我々にはもう二次会について検討する気力さえ残っていなかった。 解散して帰途につきながら、熱い湯を張った風呂のことばかり考えていた。
……そんなわけで、11月14日、善福寺公園にて野外茶会。 雨に降られたり都合が悪くなったりで、半年以上延期に延期を重ねた野外茶会。
0次会は荻窪の精進カレー「ナタラジ」で大豆グルテンのカレー。旨い。 よく考えたらこの店も何年ぶりかで再訪したのだった。
茶会は池のほとりのテーブルにカセットコンロと薬缶をセットして決行。 武夷肉桂、凍頂烏龍、珈琲、千年古茶青プーアール茶を飲む。 茶菓子は月餅、黒どら焼き、栗羊羹、松蔵ポテトのポテコロと芋入りポンデケージョ。 とにかく寒かった。お茶の味の記憶が定かでないくらいに。 でもやっと実現してよかった。
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