 |
 |
■■■
■■
■ 最後のムーミン
数日前のことになってしまうけれども。 トーベ・ヤンソンが亡くなりました。ムーミンの作者の。 この日記の初めのほうにもスナフキンの話が出てるけど、 私はムーミンの話が結構好きなのです。
小学生、不眠症だった頃に読んだ「ムーミン谷の冬」とか 「ムーミン谷の彗星」とか。 昔はほんわかした「楽しいムーミン一家」とか好きだったけど、 今思い返すと…最後の「ムーミン谷の十一月」が感慨深いかも。
何しろこの話、ムーミン一家が出てこないのです。誰も。 でもそれでいて、やっぱりこの物語の主人公は まぎれもなくムーミンたちなのだ、ということがわかる話。
天声人語ではムーミン(原作)は「意外に不気味な話だ」とか 書かれてたみたいですけど、 だからこそあれは絵空事じゃない話になってたと思うのです。
もうムーミンの続きを読むことはできないのかと思うと残念ですけど、 でもよく考えれば、あのムーミンの登場しない話こそが やはり最後のムーミン・ストーリーとしてふさわしかったのかもしれません。 私たちはいつまでもあの桟橋で、ムーミンたちの帰りを待ち続け…。
そしていつか、桟橋の向こうにムーミンたちを乗せた船が見える日を夢見て。
2001年07月04日(水)
|
|
 |