緋色クオリティ。

伸ばすものは理由と名付けた宵闇。
紛れて行けばいずれこの身は動きを止める。

囁き続けた言葉達も尽く色を失う。

染む色と嵩む法理とを秤に載せたまま息を吐く。
欠けたいつかの音色を探るための歩幅を知る。

降り注ぎ続ける枯れた思惟を掃う。

遠ざかる行為に疑問を抱くことのない居ない存在。
擦り剥いた記憶は痛むことで悪意を忘れさせはしない。
暮れた距離を見据えて広い不毛を抱く。

ひび割れた痺れと歩くしかないのなら陽を見せずに居る。
灰の裏に残した自らをいつまでも消せないままに。

翳す掌に落ちた光が答ではないと信じてもいないから。

零と壱の綴れ織。
過去 一覧 未来