Love Letters
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2004年06月04日(金) 殺意の引き金となったものは


 昨夜は満月の夜でした。

 マンションの大きな窓に浮かぶ

 檸檬色の月を見ながら、

 あなたとチャットしました。



 事件以来、

 あらゆる専門家がマスメディアに登場して、

 11歳の少女に計画的な殺意があったのかどうか、

 殺意の引き金となったものは何だったのかについて

 議論しています。



 少女の愛読書は、

 『ボイス』と『バトル・ロワイアル』

 だったと言います。



 チャットやホラー小説、

 TVドラマの凄惨なシーン等を

 共犯に仕立て上げようとするマスメディアについて

 あなたが言いました。



 「映画や読書の嗜好によって

  左右されるかな?

  俺には信じられない。」


 「そうかな。

  でも私だったら、

  子供にバイオレンス系の小説を

  買い与えたりはしないけどな。」


 「自分で買ったんでしょ。

  6年生なんだから。

  俺もよく本を読む子供だったけど、

  親は俺の読んでるものには無関心だったけど。」

  
 「そっか。

  自分がそうだからかもしれないけど、

  親は子供がどんなものを読んでいるのか

  把握しているものだと思ってた。」


 「俺も怪談とか大好きだったし。」


 「怪談に出てくるお化けなら

  完全に架空の存在だと子供も意識出来るけど、

  人間同士が残酷な方法で殺し合う内容って

  感受性の強い子供が読むものとして

  どうなのかなって思うけど。」




 私達がチャットで話した内容を

 加害者の少女と

 さほど変わらない年頃の娘に話すと、

 娘はあっさりとこう言いました。




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 どうしてそういうものに夢中になるのかわからない。

 親はその子の残酷な部分に

 気づいていなかったんじゃないかな。

 多分、その親は

 パソコンとか高価なものは買い与えていても、

 その子の心の内には無関心だったんだと思う。」




 未成年の子供達が引き起こす

 このような事件の核心部分について

 私達は憶測でしか語ることが出来ません。



 
 人を殺す…ということは狂気だと思う。



 
 「誰でも一人や二人、殺したい人間がいる。」

 と言う人がいるけれど、

 私には信じられないのです。




 人間はいつかは死ぬのです。

 自殺などしなくても

 自分はいつかは死ぬものだし、

 憎しみを持つ相手だって

 殺さなくともいつかは死ぬ。




 小児ガンや白血病の子供達が多く入院する

 小児病棟で過ごした

 数ヶ月間のことを思い出します。

 生きたくても生きられない子供もいるのです。

 適合するドナーを待ち切れずに

 消えていく命だって

 この世には存在するのに。




 無自覚な生が

 無自覚に他人の命を取り上げるのでしょう。



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小夜子

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