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2002年10月05日(土)
■学会初参加■

 本日、学会1日目。発表内容と、それについて思ったことなどを。


■国際学習者コーパスICLE/LINDSEI 最新の動向

 各国の英語学習者から収集されたデータをまとめたコーパスの紹介。データの被験者が、「大学の上級英語学習者」と定めてはいるが、実際には、大学の3・4年生を対象にしているだけで、明確な基準は作られていない。ここに若干の問題アリ、と述べておられた。これに関連し、「筆者は、上級英語学習者に入ると思いますか」と思わず質問しそうになった。


■英語学習者コーパス分析法の開発から電子掲示板の改良へ

 掲示板にエッセイなどを投稿させ、そのままコーパスデータとして利用しちゃおう、という美味しい話。スペルの間違いの傾向を提示していたが、Wordのスペルチェックを利用した後で投稿したという場合もあるだろうし、全くもって信頼のおける傾向データとは言えないと思ふ。


■"Maybe","Perhaps","Probably" は日本人学習者の書き言葉でどのように使用されているか

 筆者が、3回生の頃からやってきていることで、類義語の差を明確にしようとする研究である。頻度を出し、共起関係(collocation)を見て、各語の特徴を示していた。特に、目新しさは感じず。


■専門英語教育におけるミニコーポラの有効性

 専門分野に関する英語を収集したコーパスを作成し、専門英語での類義語の使い分けなどを明らかにしていこうとする試みについての発表。専門英語特有の語法や文法が存在するという結果が興味深かった。まとめとして、「OCHA for language learning」(Observe, Classify, Hypothesize, Apply)というコーパスの利用法を提示しておられたことが印象的であった。


■シンポジウム「日本における英語コーパス言語学の現状と展望」

 ▼コーパスと語彙
 師匠(?)の発表。要は、「KWIC Concordanceはスゴイ!」ってコトです。

 ▼コーパスと文法
 コーパスを使った文法研究において、タグ付けの作業がもっと必要だ、と訴えておられた。

 ▼コーパスとテクスト
 統計学やら多次元がどうのこうのと、筆者には理解しがたいネタばかり。というか、プレゼンで使われていたPower Bookが気になりまくりで、聴講どころではなかったりして…。

 ▼コーパスと英語史
 コーパスを使うことで、英語史研究が進みまくったということでしょう。

 ▼コーパスと英語辞典
 コーパスデータから明らかになる事実も多く、それが辞書編纂に大きく貢献しているというコトでした。

 ▼コーパスと英語教育
 これまでの演繹的学習に加え、コーパスによる「帰納的学習」が可能となった。まだまだ、利用目的に応じた専用のコーパス開発と、コーパスの利用法について吟味していかねばならないという展望が語られた。





あぁ、くたびれた…。








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