Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2013年12月06日(金) クレジット『Den Ljose Dagen / Asne Valland』




わー、ぼくが生まれた砂川の街はすっかり雪景色。この空のかんじ。澄み切った空気。

ありり、先月は15日しか働いていないが、高橋の手帳を新調して気付くのは今年は21日以上働いた月がないのである。今月は21日働くぞ。


いくつかの夜を、たくさんの夜の記憶を抱えたいくつかの夜を、内浦湾を展望する有珠山や、子どもの頃登った駒ケ岳、ロープーウェイで登った函館山、会津藩の安達太良山、磐梯山、スカイツリー、富士山、由比ガ浜、養老天命反転地、高野山。

明けてゆく空の青を、雲の模様を網膜に映しながら、空気の振動が、ウッドベースの振動につながっているのを感じる。

フィドルの祈り揺れる旋律が北欧産であることを予測している。

樹木の植生や風雪のありようが、長い年月をかけてヴァイオリンやウッドベースの音色と形状へと結実してゆく。だから、楽器は単に楽器ではなく。電気楽器は工業化の変奏に過ぎなく。

スタジオのかすかな床の軋みすらも拾っているようなこの録音は、こないだの1982にも聴いたテン年代以降の「耳をそばだてる」作法による新しい感覚に思える。

いくつかの夜によってその断片が予告されている「ぼくが生きているこの世界」は、

ぼくの寝室だ。

コトッ、コトッ。カサ、カサ。楽器の主旋律ではなく、軋みや指のぶつかる音やスタジオの空気感が、ぼくがこうして横たわっているお布団。

そうして、「灰とダイヤモンド」も「サラウンド」も「ソラニン」も昨日のように聴こえないぼくの新しい今日は、緩やかに澄んでゆく。

2013年のフォーク/トラッドの新譜、北欧系、アニー・ハズラムの澄み切った歌声を想う、新奇を導入しないであくまでフォークに立って歌う傑作だ。

と、断ずる。名探偵コナン。

そんなふうに、クレジット『Den Ljose Dagen / Asne Valland』を検索すると、94年のKirkelig Kulturverksedレーベルの作品!だった。75年生まれAsne Valland Nordi というノルウェーの歌姫。


恵一兄さんのブログで
「大工哲郎しかり、観世寿夫しかり、Savina Yannatou、Lena Willemark、Asne Vallandしかり、あるいはMaggie NicolsやTamiaも。」と記されている中にその名はあった。
うおおお、この列挙。僭越ながら「おれもわかりますっ!」と雄叫ぶのである。





Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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