Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2009年03月03日(火) 藤村実穂子リーダー・アーベント

<058>
紀尾井の室内楽 vol.14
藤村実穂子リーダー・アーベント
〜ドイツ・ロマン派の心をうたう〜

藤村実穂子(メゾ・ソプラノ) ロジャー・ヴィニョールズ(ピアノ)

はー。紀尾井ホールの前から2列目。なんか今日はいい予感がする・・・。寒い雨が降るひなまつり。ホールの天井を高く見上げる。オペラ歌手のリサイタルは初めてだ。参照点はこないだの二期会ロシア歌曲研究会第12回定期演奏会(当コラム<039>)、「われ作曲家キュイとソプラノ平山恭子を発見せり!」と心躍ったコンサート。

スタインウェイが置かれている。藤村実穂子と白人老紳士が登場。厳かな拍手、高まる一瞬。シューベルトの歌曲「泉によせて」が始まる。第一声、ピアノの第一音、で、時間の感覚を失うような空間に意識が支配される。これはすごい・・・。その抑制された表現、と、能の舞台を観ているような、静寂に内在する制御された大きなポテンシャル、に、耳が釘付けになる。シューベルトに耽溺しない闘争のようにも受信し得る。


(以下作文中)


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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