Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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| 2009年03月02日(月) |
大谷能生+瀬川昌久の『日本ジャズの誕生』(青土社)をみんな買え! |

大谷能生+瀬川昌久の『日本ジャズの誕生』(青土社)をみんな買え!
じつにすばらしい。 エアチェック小僧だったおいらも聴いたことはある音源はいくつかあるけど、まさに耳が洗われた。
おいらはひたすらサウンドに漂う時代の感触に動けなくなって聴き入ってただけだった。 たしか4年前の深夜にNHKラジオから流れたビッグ4のジャズ演奏に、車を122号線に急停車してウインカーをたてて大音量に聴いた記憶がある、 けど、 そこんとこ、探求をしないでいた。 おいら日本のジャズがすごいというときは高柳以降、で、阿部薫、菊地雅章、林栄一、川端民生、斎藤徹、今井和雄、千野秀一へと飛ぶ。 (日本はノイズと電子音の先進と考え、その合成表現的なジャズは等閑視せり)
ちがうんだな。 おいらJポップすごい、歌謡曲すごい、服部良一すごい、山田耕筰すごい、と、別立てで感受していたところと、 それらを統合したルーツを探り忘れていたんだ。
いつだって新しいものを創り出す瞬間の演奏、の、飛び出し、噴出、童貞力、には、 あとからアタマで考えて分析した結論とは別のところにあって、 その音が、どのように踊っているか、 それは誰にでもわかる、と、オノセイゲンは秀逸なたとえで語ったけれども、 おれは言っちゃうよ、 ディズニーアニメ『レミーのおいしいレストラン』(Ratatouille)じゃないけども、 音楽はだれでも聴こえるんだ。
いろいろおいらはくくって仕分けしていた。
そんで雅楽だ、浪曲だ、とも、このごろのおいらの耳は渇いていた。
大谷能生という評論家は、わたしたちの耳の新しい時代を告げるようだ。
この本の音源の一部は青土社のサイトで聴くことができる、という、すばらしい措置についても感激している。
聴くことのパラダイムシフトだとも思えるし、音楽って、すげーよ。そう思わせる大谷さんがすごいものだ。
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