知らずに入ったら二郎系だった - 2011年01月07日(金) ラーメン二郎なるところに一度は行きたいとかねてから思っていたのだけど、実は家のすぐ近くに最近新しくできたのが二郎系のラーメン屋だったことを今日知った。 以前は正統派の熊本ラーメンを出すお店が入っていたのだけど、そこが移転してしまってから空き店舗になっていたのは通りすがりに知っていた。 そしてわたしがここに越してくる少し前に、最近流行の「極太つけ麺」とかを前面に打ち出した新しいラーメン屋が入ったのも通りすがりに知っていた。なんというのか、看板のフォントがやたらと荒々しい、筆を半紙に真上からべちゃっ!と押し付けながらがちゃがちゃと書かれたような、あのフォントだ。「ラーメン」と書いてあるのも、書いている人のテンションとしては「ラー!メ!!ンんん!!!」なんだろうなと思わせるような、あのフォント。流行のラーメン屋さんが揃って使う、あのフォントだ。 まあその荒々しいフォントの店にふらりと入ってみた。入ってから店名が「太一商店」というのだと知った。 最初、そうと知らずに注文時に「野菜:多」を選択してしまって、注文が済んでからふと隣の客が食べているラーメンを見たら二郎のラーメンだった。もやしとキャベツが山盛りの。 やばい、と思った。なんでもネットの情報によれば、二郎にはロットマスターなる客がいるという。ロットとは簡単に言うと「麺を一回茹であげるのにかかる時間の単位」のことだが、このロットのリズムを乱さないようにチャキチャキ食べてしまわないと、店員のみならず客からも、店中の顰蹙を買うというではないか。何も知らないずぶの素人であるわたしが野菜大盛りなど頼み、それをちんたら食べていたりしたら、まさにロット乱しになるのではないか。はじめからわかっていたのならそれ相応の準備をしていたはずだが、知らなかったのだ。いわば不意打ちだ。やばい。 念のために言っておくが、実際そんなことをいちいち気にする客などほとんどいないし、わたしも一見さんだからといって気にする必要などまったくないのももちろん知っている。ロットを守るとか崩すとかの概念はごく一部のディープな二郎マニアたちが作り出したもので、普通の客には関係ない。ただ「隣の客がそのロットマスターだったりしたら面白いな」というそれだけで書いた。 果たして注文したラーメンが到着。 ネットで見た写真そのものだ。 上から野菜を食べていたのでは、その間に麺がスープを吸ってしまって膨張し、大変なことになるのでまず麺を先に食べてしまうのがいい、というのも常識らしく、なのでわたしも麺を掘り出して先に食べた。味はなんだろう、しらんけど、ネットの情報から想像していた通りの味だった。まさにこれぞ二郎だ、と思った。食べるの初めてだけど。 でも、時間が経っても麺は別にスープを吸わない。 それどころか、野菜から出てきた水気で、スープがだんだん薄くなっている気がする。 もしかして、これは普通に上から食べてもよかったのか。 むしろそうしたほうがよかったのか。 魚粉や胡椒、唐辛子をばさばさ振りかけながら水気をごまかしつつ食べたが。 正直、もう行かなくていいと思う。 一回経験できたので、それでいい。 ぶっちゃけそこまで「うまい!」とは思わなかった。 いや、まずくはなかったけどね。 普通だった。うん。普通。 このへんのラーメン屋なら「馬力屋」が一番だと思った。 看板は太一商店と同じフォントだけど。 あまりに看板が似ているので最初は系列店かと思っていた。 「金太郎」は有名で確かにおいしいのはおいしいんだけど、なんだろう、中毒性がないというか。 -
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