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 2022年10月07日(金)   二つとない己だけの物語を描いて 

7周年で3回目となる刀剣乱舞のオーケストラ演奏会「宴奏会2022」に行ってきました。
会場によって担当する初期刀が違うのは2018年春の初演(清光は仙台だったので
翌朝、朝一番の新幹線で出勤)や再演(清光は三軒茶屋の昭和女子大学・人見記念講堂)と
同じですが、パンフレットでも極となり、呼称も『初期刀』から『始まりの五振り』に進化。

メディアミックス本丸のリアルイベントが多い中、唯一、自分の本丸を感じられ、
泣ける…という評判通りに初演から泣いていた私ですが、結論から先に書くと、
今回の2022は残念ながら、前回ほどの感情移入はできませんでした。

まず近侍曲。初期刀以外は選ばれた刀だけ演奏される形式は同じなのですが、
前回の長谷部たちが1曲きちんと演奏に録り下ろしの台詞ありだったのに対し、
今回は大半の刀(選出された燭台切や薬研など)はメドレーで、台詞なし。
宴奏会は近侍曲が演奏される男士だけ販売されるグッズがいくつかある
謎ルールが続いているため、販売対象を増やしたかったのでしょうが、
Twitterで文句を並べていた一部審神者の気持ちも多少は分かります。

また、それ以外の演奏曲が前回までは本丸や5面6面と馴染みが深かったのに対し、
今回は特命調査+大侵寇と耳にした時間が長くないイベント中心だったのも
思い入れに差がついた原因だと思います。私は長谷部推しで、自分の初期刀である
清光とすら一度は心が離れた経緯(極になってからの、汗の匂いを嗅ぐ台詞が
受け入れられず、清光は近侍になれなくなった)があり、他の4振りに至っては
長谷部と同じコモン打刀でしかなく、むしろライバル的な立ち位置になります。

特命調査は初回から全部プレイしていますが、今となってはメディアミックスで
他本丸(刀ステ・花丸)の様子を楽しむものに変貌してしまったのだと気づかされました。
そして審神者に大きな亀裂を生んだ大侵寇。私も受け入れるのに二次創作グッズの
助けを借りたり、映画継承が『長谷部が三日月を助けに行くジェネリック』という
考察に救われたりしましたが、存在自体を認めない審神者もそこそこいるのに、
どうしても既成事実化したいんだ…というゲーム運営の意図を感じてしまいます。

唯一、私が他の本丸とは違う、自分たちだけの物語を感じられたのは、
大侵寇防人作戦本番ではなく(ゲームのイベントはグリーンサインになってから
参入でしたし…)その前日譚・青野原でした。青野原で刀装を湯水のごとく
溶かしながら、意地はって長谷部隊長に固定し、大倶利伽羅や復縁した清光など
固定の一軍で100周任務をやり遂げたのを思いのほか、誇りに感じていたのです。

一番心躍ったのは、燭台切の近侍曲で唐突に登場するのでお馴染みのサックスを、
まさかの笙の和服着た奏者さんが高らかに吹いていた場面。これはどの会場でも
共通だったようです(笑) だ、誰?!…まさかあなたが?!と。

一番高い料金の席を買わなかった(これは前過ぎても特に意味はない、
スクリーンなどが見づらいという初回からの教訓)のもあってか、規制退場が
ほぼ一番最後になり、かなり待たされたのもインプレッションを下げてしまいました。
国際フォーラムAホールは結構広い(職場からは近いので助かるんですけど)ので、
運が悪いと結構な待ち時間になってしまうんですよね…仕方ないんですが。

今回から登場したグッズの音符男士が、目が死んだ社畜にしか見えず、
全く購入意欲が湧かなかったのは救いだったのかどうなのか…宴奏会の時点では
彼らが後日の大型アップデートで帽子を脱いで散歩男士としてゲーム本体に
実装されるだなんて、全く予想できないわけですけれども。

2023.9.10 wrote


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