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 2021年11月02日(火)   10月読書録『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』 

またタイトルと記載日の月が一致しない…(呆然)

今回はあまりにも有名な1冊。いつも書店で文庫本が平積みされてる印象あります。
初版は1984年5月。1991年に文庫化され、私が買ったのは2021年4月の文庫版第73刷。
日本人に染み付いたネガティブな性質を記した書籍として知られていますが、
この本が37年以上読み継がれている時点でお手上げ感あります(苦笑)

旧日本軍が節目節目で敗北したのは、一度は成功へ至った環境に過剰適応してしまい、
自己否定的な学習ができず硬直化した結末だとまとめられています。

とはいえ、人間も動物ですから、成功体験を捨てるのは難しいと思うですよ私。
失敗した個体は死滅し、成功=生存したものの特色を繋いできたのが動物ですから。

だからこそ、この本では組織の構成経過―教育による導き(次の世代が
どう振舞うかは、旧世代による教育が決定づけてしまう)や、構成員に
多様性を持たせて硬直化を防ぐ必要があったのでは、と論じられています。

今の会社がダイバーシティに熱心で、その理由として社員に多様性のある
企業の方が収益を上げているからとしているのですが、納得できなかったんですよ。
これが腑に落ちたのが、この本を読んで一番良かったと感じた点でした。

省みる、という動詞は味わい深いですね。

2021.11.3 wrote


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