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 2021年09月22日(水)   7月読書録『リーダーを目指す人の心得』 

7月の記録が何故9月の日付で載っているのか?
それくらい読了まで時間がかかったってことですよ。相性悪い1冊でした。

原題は『It Worked for Me: In Life and Leadership』
黒人初の米軍統合参謀本部議長となり、国務長官も務めたコリン・パウエルの
回顧録でもあり、その歩みから導き出される教訓を同時に綴っています。

Amazonのレビューに、普通ならゴーストライターの名前は出さないのに、
共著者として自分と並べているところが謙虚な彼らしい…とあったり、
巻末の解説でも謙虚と書かれていますが、まごうことなき成功者の人生であり、
自分が成し遂げてきたことを堂々と語っているので、日本的な『謙虚』とは
やや遠く感じられました。これが謙虚の部類に入るのは流石USAです。

今、私は米系企業で働いてますが、BLMに関して啓発イベントを設ける我が社でも、
いわゆるトップメッセージの映像に登場するのは白人男性ばかりです。
一度、白人女性が出てきた時も驚きましたけど、黒人やアジア系、ヒスパニック系は
『社員全体のイメージ画像』でようやく満遍なく出てくるようになった段階。
(BLMはそれでも話題になるだけマシで、アジア系は黒人より下だとは肌で感じます)

そんなUSAであって、配達や工場勤務から人生を歩みだした黒人のパウエル氏が
(コーラ工場でも当初はライン業務につけるのは白人のみで、
黒人の彼は床の掃除しかやらせてもらえなかった話が出てきます)
国務長官にまで出世したのは、確かに彼が凄まじい努力を重ねてきた証です。

『なにごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ』
菅総理の愛読書として帯に添えられた言葉がこれです。もう前総理目前ですが。
これを言葉尻だけ単純に捉えたのがきっと菅総理なんだろうな…と邪推してしまいます。

軍隊という上意絶対の組織で生き抜いてきたパウエル氏の人生をなぞるのは
大半の人間が従軍経験を持たない日本では難しそうです。
他人に厳しく、自分にはもっと厳しく、そんな印象を受けました。


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