Land of Riches


IndexBeforeAfter

 2019年01月13日(日)   PG12 

劇場版HFの2章、会社の福利厚生使って1300円で見てきました。
Fateの映画で特典配布に間に合ったの初めてです。セイバーオルタ。
開始前の予告でマスカレード・ホテルやフォルトゥナの瞳、
シティーハンターは流れたのに、刀剣乱舞なかったのが割と本気で残念。
客層違う(8割ぐらい男性)のは分かってるんですけど…。

昨日の公開、いや先行上映から足腰立たないとか疲れて寝てしまったとか、
ほとんど感想が書けない人ばかりで、どんな映画なのかと身構えて行きました。
チケット押さえる時にレイティングがPG12(1章は特にしていなかった)で、
さすがにHFの山場だけあって、ちょっとぐらいえぐいのかと思ってましたけど、
ちょっとどころではなかったです。一言で感想を述べろと言われたら、
「これPG12でいいんですか?」ですね。PG12って小学生が見るなら
保護者の助言・指導が必要という指定ですが、まさかのがっつり性行為ありでした。
割とはじめの方で桜が明らかに自慰を始めた時点で驚きでしたが、まだ序の口でしたね…。

性交は絵の表現としては男女が裸で布団の中で抱き合って、重なる腕に汗が光り、
かなり艶やかな声がしただけなので、全年齢と言えばそうなんですけど、
本来はエロゲであるSNにボイスがついた時点でSEXは改変されたと思っていたので、
かなりビックリしたというか。しかも一晩だけじゃなくて二晩ですよ。
あと「私、処女じゃないんですよ」発言もありましたね…(遠い目)

インタビューによると、TYPE-MOON側はUBW同様、現代に合わせての
ストーリー改変を提案したようですが、桜大好きなufotable須藤監督が
原作通りのアニメ化を支持し、そうなったそうで。

桜が魔術師の精液を欲する体質である設定は全年齢化に際して吸血に
置き換えられたのですが、こうすると兄である慎二が桜を日常的に
暴行していた動機が薄れてしまうので、どうするのかとは思ってたんですよ。
これもまさかのレイプ(未遂)でした。慎二は魔術師ではない苦悩を
きちんと描いてもらっていて、先日のプロフェッショナルの流儀でも
在り方が大絶賛されていた神谷さんによって、ただの嫌な奴ではなくなってました。

桜の作画は須藤監督がほぼ全部手を入れていると言われてるだけあり、
めちゃくちゃ可愛く、美人で、そしてエロかったです。加えてイリヤも。
3章で原作のどちらのEDを迎えるかも論点になってますけど、
2章と次回予告の桜並木を見る限りはトゥルーエンドが濃厚かと。
作中でなんだかんだとイリヤの好感度も上げてましたし(?)
劇場版で桜が帰らぬ士郎を待ち続けるだけのノーマルエンドはしんどいですよね…。

ufotableの作画の凄さは最初から最後まで徹底してました、
まずOP、特にテーマソングがあるわけでもなく、淡々と冬木の日常を描きます。
この一般人たちが最終的には桜に殺戮されてしまうんですよね…。

戦闘は言わずもがな、特に気合入ってるのはセイバーオルタと対峙する
十二の試練発動のバーサーカー。エクスカリバー・モルガーンって
あんなに破壊力あるんだ、FGOで雑魚的一掃に放っていいものじゃない、って(苦笑)
このレベルと比べたら、活撃(3章は2020年春だそうですが、一体活撃の
劇場版はいつになったら作られるのやら)で三日月が紋型の衝撃波を
放つくらい、どうということもないです。あはは。

あと、Fateルートでバーサーカーを12回も殺したアーチャーを
ufotableの作画で見た過ぎますね。DEEN版はあるポーズのせいで
笑われることも多いのですが、あれだってあれなりにかっこよかったですよ。
でも、こんなの魅せられたらアーチャーだって見せ場欲しいじゃないですか!

いいえ、HF2章のアーチャーめちゃくちゃかっこよかったですよ!
まず登場のほぼ全機会がピンチを救うために颯爽と飛び込んでくる!という。
(学校のガラスを凛を守りながら突き破って飛び込んだり、
アインツベルン城で危うい士郎たちを守ったり)
士郎が正義の味方を止めちゃうから、その対比で余計に鮮やかなんでしょうか。
二刀流から弓へのスムーズな切り替えとか、とてもかっこよくて。
それでも他のサーヴァントの戦闘と比べるとビジュアル的に見劣りするのが、
あまりにもきっちりとした原作再現でアーチャー推しとしては切ないくらい。


HFの士郎は正義の味方になるというあの日の誓いを裏切ってしまうので、
アーチャーにとってはもはや殺したい相手ではなくなってしまいます。
だから色々助けてくれるんでしょう。何も残らないぞ、とは言いながら。
印象的だったのは、イリヤに対する優しさ。イリヤの手を取ったなら、も
言ってくれましたし、何より助けたシーンで士郎は投げ飛ばすのに、
イリヤはゆっくりと下ろしてあげるんですよ! 恐らくアーチャーが
生前たどったのはFateルート似ながらイリヤ死亡(Fateルートでは
イリヤは生存する)だと思われるのですが、だからこそ優しく接して…うう。

そして訪れてしまう別離。黒い影から凛を庇って貫かれたアーチャーは、
髪が下りた状態になり、達者でな…と呟きながら気を失った凛の頬を甲で撫でます。
髪にキス自体は画面の外で、ってことですかね。あまりに優しい撫で方で、
ぐっと来てしまいました。HFの赤主従はバディ感あって好きです。
劇場版はサーヴァントが退場する時、原作が許す範囲でそれぞれが見せ場を
もらってるような気がするのが良いですね。キャスターはちょっと可哀想ですが。

PG12になった最大の要因と思われる、唐突なファンタジーシーン。
くーくーおなかがなりました。梶浦さんが桜の心境を描き切った
I beg youのジャケットのファンタジー要素はどこから来たのかと思ってましたが、
まさか食人のイメージ描写だったとは。人の魂を喰らう婉曲表現として、
ぬいぐるみを桜がつつくと飴玉になる、という絵になってるんですね。
これが逃避でしかないのは、ギルガメッシュの登場によって明らかになります。

帰宅してから、HF映画化が発表された当時のPVで流れた雨シーンも
見直しましたけど、きっちり濃密に描き直されてましたね。
魔術師の二人目の娘として生まれたばかりに、過酷すぎる宿命を背負い、
唯一の拠り所を失うのに耐えられず崩壊し、罪を重ねていく少女。
街を守るためには彼女を殺すしかないと気づき、実行に移しながらも
殺せず、逆に過去の自分が立てた誓いを殺害してしまった少年。

少女のために全てを投げうつ、王道のラブストーリーではあるのですが、
Fateは他ヒロインがむしろヒーロー的な凛々しさを備えているだけに、
桜の女性特有の粘着的な湿っぽさはどうも苦手で、あまりに仕込まれた
情報量が多いことからもう1回は見ようかなとは思いましたが、
そう何回も通いたくなるものではありませんでした。

数少ない癒しは藤ねえでしょうか。出番は一か所、寝込む桜を見舞うのですが、
そこで正義の味方(切嗣)にも大事な人(アイリ)がいて、ずっと助けようと
何度も出掛けていたという話をして、桜と、盗み聞きしていたイリヤの
両方を救ってしまうという。さすがは実は最強ヒロインだけあるな?!

今日途中で退場してた人1人いましたけど、私もアーチャーの退場と同時に
離席していいならもうちょっと回数増やせるのに…と思いました。以上。


やぶ |MailWeblog