Land of Riches


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 2018年11月23日(金)   望月 

双子座満月、藤原道長が「この世をば」と詠んでから1000年だそうです。
(本人はマメに日記をつけていたけど、本人の日記ではなくて、
 宴に呼ばれてこの歌に呆れ返った貴族が書き残したので現代にまで伝わっている)
今の形の日本刀は1000年前には無かったのではないかと言われていますが、はてさて。

今日は朝から映画とうらぶのムビチケを買いに出陣。ニチアサのトレンドを見ても
絶対に35,000点限定のタジャドルコンボライドウォッチは待機列がヤバいと
想像できたので、あえて仮面ライダーの上映予定がない都心まで出て行って買いました。
お陰で前には3人しかいなかったし、それもとうらぶではなく本日ロードショーの
ファンタビのグッズを買う女の人でした。劇場を変えて長谷部は2枚買いました。
大量に縦置きされているので、下辺がやや摩擦で印刷が擦れているのですが(苦笑)

せっかく都心まで出たので、上野の科博に寄って蘇言機の本物を見てきました。
錫箔をえぐって音声を保存する輸入ものでした(普段はレプリカが常設展にある)
当時これを見て、新聞社の社長が、こんなものが世に出たら失業する…とか
録音したらしいです。照明の事故が多くて照明亡国論があったり、
新しいものを素直に受け入れられないのも今昔変わらないのだなと感じました。

他に「1900年代序盤はアメリカの3割は電気自動車だった(蓄電技術の発達で
今むしろ先祖返りしている)」とか「太陽暦が導入される前の日本人は
時間にルーズで大隈重信が嘆きを書き残している」とか「ケロリン桶は
関東と関西では深さが違う(後者の方が浅い)」とか無駄な知識をたくさん得ました。

回路を繋ぐ配線だらけのスパコンも印象的でした。カセットテープが
記憶媒体だったり、BASICだったり、PC9-801あたりのはかろうじて
記憶の奥にあるので、実家で現役の黒電話やポケベルでの数字暗号文が
もはや博物館に展示される事実に愕然としてしまいます。技術の進歩は速い!

とは言え、常設展で地球誕生から生物の進化…あたりを見ていると、
技術の進歩が速くなったのは本当に最近、150年足らずの出来事だとも感じたり。
地球の歴史全体からしたら、瞬き1回分もなさそうです。

鳥類の標本(企画展の、標本作りにスポットを当てた展示も面白かったです。
3Dプリンタが現出しても、やはり職人技に頼る部分も大きいのだと。
植物標本は欧州最古のものがAD1500年代のものなので、500年は少なくとも
保存できるわけだとか)を見ると、蘭癖大名の流れを汲んで鳥類学者を
連続して出した黒田家が、戦災で長谷部たちを守るのを優先して、
貴重な標本を全部燃やしてしまったのを思い出したりしてました。
科博自体も、関東大震災で焼けてしまったからと、有志がインカのミイラを持ち込み、
それが現代の科学技術でようやく年代を特定出来たりしているようです。

前に進むことと、後ろを振り返ること、歴史も、人生も、両方を備えているんでしょう。

帰りに本屋でふくらはぎに触れられていると思ったら、かわいい男の子が
「ママ―」と足に抱きついていたというちょっとした事件がありました。
お母さん、私が自分と似てないせいで少し落ち込んでいたような。
髪の色も服の色も、もちろん顔も違うのに、子どもの認識は想像がつきません。


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