anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2004年03月15日(月) ホワイトデー。
東京からのお土産を
Yosshyが取りに来た

いつもの場所に黒い車
最近買い換えたばかりの黒い車
縁起の悪いナンバーで
ふたりで大笑いしたっけ

いつもは助手席に乗り込むけれど
今夜は運転席に回った
コンコンと窓を叩いて
道路に座り込む

『はい。お土産』
そう言ってチョコレートを手渡す
すると彼は後部座席のほうから
青い包みを取り出した

『ホワイトデーのプレゼント』

え、私、今年はあげてないよ?
戸惑う私に彼は言う
『いつも世話になってるから。安物だけど』
お世話してもらっているのは私
今は私 過去は違っていても

付き合っているときは
あげても返ってこなかったけれど
こうやって自発的に何かしてくれる
それはきっと今の彼女の教育がいいから?

だとしたら
私はなんだったのだろう
そうも思うけれど

でもありがとう
美味しく頂きます

冬寿からのホワイトデーは
まだ何もないけれど。


で、その、いい話(?)のオチ。
中身は、エスプレッソマシュマロ、というものでしたが。
おい、Yosshy…見るも無残に溶けてますよ。ありえない。
冷蔵庫で冷やしてから食べなくちゃ…。
感情の温度で溶けているならまだしも、どうして冬の車の中で。
彼も着実に変わっているんだな(天然なところは抜けないけれど)。

『飯でも食いに行くか?』そう誘われたけれど。
『ごめん、彼氏がメッセ繋いで待ってるから』と断った。
少し拗ねたような、無理したような顔を作られたから
『今度ゆっくり飲みに行こう。愚痴、聞いてね』
そう言って、次の約束をした。
聞いてね、話、いろいろ。いっぱい。
君にこうやって愚痴を言えるのも、今のうち、だけかもしれないんだから。
理由は、冬寿だけが知ってる、はず。知っているよね?

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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