橋本裕の日記
DiaryINDEX|past|will
今月の15日から、Aさんがセブに英語留学している。一昨日の夜にセブからメールが届いたので、私も「リラックスして、英語もセブの海も楽しんでください」とメールを返しておいた。Aさんとは出発直前にも、電話で話しており、そのときも、リラックスするようにアドバイスした。
Aさんは私より数歳年上で、海外旅行も数知れないほど体験している。だから私がアドバイスすることはないのだが、セブに関しては私が先輩なので、つい先輩面をしていろいろ言いたくなる。食事をしていても、妻を相手に、「Aさん、大丈夫かな。食事が口に合わなくて、お腹を壊しているのではないかな」と、余計な心配までしている。
去年の9月に2週間セブに行って、私はたいへん充実したひととを過ごした。その話がAさんに伝わって、すぐにセブ行きを決めたようだ。「英語はまったく初心者なので、心配です」と言うので、「それは大丈夫です。親切にマンツーマンで教えてくれるし、日本語がぺらぺらのフイリピン人の先生もいますから」と答えた。
一昨日のメールによると、オリエンテーリングの選別試験の結果は「1を免れて2でした」とあったので、「それはおめでとうございました」と返事をしておいた。ちなみに私は「3」だったが、日本人の場合、五段階評定で「1」の人がかなり多い。英語がほとんど話せないわけだ。
昨日、喫茶店で「週間ポスト」を読んでいたら、たまたま大前研一さんの連載エッセイ「ビジネス新大陸の歩き方」が眼にとまった。大前さんは35歳を過ぎてからドイツ語の勉強をはじめたそうだ。
週一回個人レッスンを受けたが、なかなか上達しなかった。そこで、一計を案じて、先生を別荘に招き、3日間ドイツ語しか話さない生活をしたのだという。そうしたら、それをさかいにかなりドイツ語が話せるようになった。こうした自分の体験をもとに、大前さんは語学学習では「集中的に勉強することが必要」だという。私も同じようなことを2週間セブに留学して体験しているのでよくわかった。
大前さんは英語の効果的な学習法についてもいろいろと書いている。彼によると語学の学習は「聞く、話す」ということが基本で、これができて「書く、読む」に進むのが自然だという。私たち日本人が日本語を身につけるのもそうだし、英語のネイティブたちもそうしている。大前さんの文章を引用しておこう。
<英語の雑誌を読んで、わからないところがあったら調べる、という勉強法はおすすめできない。なぜなら、それは「読む」ということを重視した昔ながらのやり方であり、そういう勉強をした人で英語がうまい人はみたことがないからだ。
コミュニケーションの第一歩としては、とりあえず通じればいい。そう割り切って前に進み、回数をこなしていくことが、35歳を過ぎても、英語が上達する早道なのである>
私のセブでの実感は、「中学生レベル」の英単語と文法をマスターしていれば、たいていのことは話せるし、話が通じるということだった。大切なことは、英語の知識の量ではなくて、その知識を「いかに活用するか」ということではないかと思っている。
そしてこれは、英語に限らず、日本語についてもいえるし、すべてのことについて言える。いくら財産を持っていても、それを活用することを知らなければ、宝の持ち腐れである。私たちはもう少し自分の能力やキャリアを信じて、自分を前向きに活用する生き方を学んではどうだろうか。そうすれば人生がもっと楽しくなるだろう。
|