橋本裕の日記
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| 2004年10月17日(日) |
アメリカ帝国主義の悲劇 |
チャルマーズ・ジョンソンの「アメリカ帝国の悲劇」(文芸春秋)という本を読み始めた。著者はアメリカの国際政治学者で、CIA国家評議会の顧問を務めたこともある、日本・中国の政治・経済研究の権威である。本の構成はこうなっている。
プロローグ アメリカ帝国のベールを剥ぐ 第一章 新旧の帝国主義 第二章 アメリカ帝国主義の根源 第三章 新たなるローマに向かって 第四章 アメリカ帝国主義の各組織 第五章 代理戦争と私設傭兵たち 第六章 基地の帝国 第七章 戦利品 第八章 イラク戦争 第九章 グローバル化にいったいなにが起きたのか? 第十章 アメリカ帝国主義の悲劇
<アメリカ人は、2001年9月11日の世界貿易センタービルと国防総省に対するテロ攻撃のせいで世界は変わったといいたがる。より正確にいうなれば、テロ攻撃は一部の指導者たちの嗜好に危険な変化をもたらしたのである。
彼らはわれわれの共和国を本物の帝国、新しいローマ帝国だと考え始めた。史上もっとも偉大な巨大国家で、もはや国際法や同盟国の懸念に縛られず、軍事力の使用にいかなる制約も受けないのだと。
昔の帝国と同じように、われわれの帝国にも地方総督がいる。この場合、それは治外法権を認める「軍地位協定」をホスト国に守らせて、アメリカ兵が地元住民に対して犯した罪の責任をとらなくてもすむように目を光らせる軍の高官である>(本文より)
<本書は、軍国主義国アメリカの成り立ちと、全世界を包囲するその恐るべき現状を、詳細なデーターをもとにありありと描き出した好著である。われわれ日本人にとっては、同盟国の真の姿を知り、現在の同盟関係を問い直すために、ぜひ目を通しておくべき一冊といえるだろう>(訳者の村上和久さんの「あとがき」より)
レーガン以後のアメリカはいかに世界から収奪するかを考えはじめた。これは帝国主義そのものである。つまりアメリカ国家が「はげたか」になったわけだ。そして、アフガンやイラクに目が向いているが、実はその一番のターゲットは日本である。
バブル崩壊以後、この失われた十数年間に、日本の資産がどんどん米国債に化けている。これはタヌキの化かして作った木の葉の偽札をどんどん買い溜めているようなものだ。国民の財産である大切なお金を、もっと有効に使えば、日本はすばらしい国造りができただろうに、それをさせなかったのが、アメリカであり、アメリカのこの帝国主義戦略に乗せられている日本の官僚や政治家だ。
まずはこのことに気付き、アメリカという猛禽からいかに身を守るかを考えなければるまい。そのための必読書の一つが、2004年に発売された「アメリカ帝国の悲劇」である。この本を読むと、世界を収奪するなかで、自らも崩壊しつつあるアメリカ帝国主義の恐るべき実態がよくわかる。
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