橋本裕の日記
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もう10年間も乗っている愛車のカリーナが突然動かなくなって、車屋に見て貰うと、コンプレッサーのベアリングがつぶれたせいだという。そのため、この2日間、妻の愛車を借りて職場に通勤している。
いつも英会話のテープを聴いて運転しているが、この二日間はラジオを聞きながら通勤した。妻の車のラジオが民報にセットしてあったので、そのままそれを聴いた。気分を変えるのも悪くはない。
たまたまブルネイ皇太子の結婚式の話題が紹介されていた。この国には石油や天然ガスが豊富にあり、その大半は日本に輸出されているようだ。そのおかげで、ブルネイの王様は世界でも有数の資産家だという。
そしてこの国には税金がない。国民も一家に車を何台も所有するほど豊かに暮らしている。住宅も国から支給され、しばらく家賃を払ってそこに住み続けると、自分のものになるらしい。教育や医療も無償で、勤労者の7割が公務員だというから、それこそゆりかごから墓場まで国が面倒を見てくれるわけだ。
イスラムの国で、王様は同時に宗教の最高権威者でもある。その上、総理大臣も国防大臣も自分が兼務し、残りの大臣もほとんど王族が占めている。イラクのフセイン大統領顔負けの独裁者だが、だれも王様を批判しない。それどころか王様は人気の的で、映画スター並に国民から慕われ、行く先々で握手を求められたり、体に触られたりするのだという。何ともお伽噺に出てくるようなほのぼのとした国である。
これが最初の話題だったが、その他にも、政治、経済、スポーツから生活全般、いろいろな話題が取り上げられ、民報のラジオを聴くことはほとんどないのでちょっと新鮮だった。しかし、こうしたものを毎日聴いていたいとは思わなかった。聞いているうちに、少しずつ退屈になって、まあ、もういいやという気分になってきた。
たとえば、外貨準備高が世界でダントツだという紹介があった。平成16年8月末における我が国の外貨準備は、827,954百万ドルとなり、平成16年7月末と比べ、8,751百万ドル増加したという。なぜこんなに増えたのか。それについて、銀行の研究機関につとめる専門家がでてきてわかりやすく解説してくれる。
「円高にならないように、円を売ります。それで外貨(ドル)がたまるのです。外国に出た円の一部で、日本の株が買われるので、日本の株価がこれでいくらかささえられます。しかし、円を売るために、政府は円を調達しなければなりません。だから、国の借金もふえます。だから、マイナスの面もあります」
こうしたものは眺める視点でずいぶん解釈も違ってくる。国際的な視点に立てば、円高はドル安ということになる。なぜドル安になるかといえば、アメリカがドル札を印刷して世界にばらまいているからだ。これを日本政府は必死で買い支えている。その結果、外貨準備高や国の借金がが異常にふくらんでいる。
また、外国に出た円が日本に環流して日本の株価を買い支えているというのも、その実態をみる必要があるだろう。外国の投資家のなかには随分いかがわしい手合いが多いからだ。日本の企業がどんどん外資の手に落ちていくのを、ただ株価がもちなおしてよかったと単純に評価することはとてもできない。
こうした世界経済の構図は、国の中だけで考えていては見えてこない。時間に制限のある解説者はそこまで触れることはできないので、どうしても通り一遍の解説にならざるをえないのかも知れない。しかし、それ以上に、マスメディアにはこうした視点から問題点を掘り下げようという気迫がほとんど感じられない。
それどころか、人々にまったく違ったストーリーを信じ込ませようとしてしているようにさえ思われる。そうした意図を薄々感じるようになったのは5,6年ほど前からだ。その頃から、私の関心はテレビやラジオから次第に遠のいた。そのかわりに、マスメディアとはなるべく違った視点で、こうして毎日日記を書くようになった。
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