橋本裕の日記
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| 2003年11月05日(水) |
日本の大学は後進国なみ |
世界の指導者が参加するダボス会議の主催者、世界経済フォーラム(WEF、本部・ジュネーブ)が先月30日、今年の世界競争力報告を発表した。それによると、対象102カ国中、フィンランドがアメリカを抜いて1位に返り咲き、北欧諸国が上位を占めた。
日本は政府補助金の使い方では90位、財政で81位、政治家への信頼度も51位、銀行の健全性になると、何と最下位の102位である。しかし、企業レベルの技術力で2位、企業の研究開発費で3位など、民間主導で高い評価を得ていて、総合的な競争力では何とか11位につけている。民間に対して公的部門の立ち後れが目立っている。
とくに問題なのが、大学の国際競争力で、「ゴーマンレポート」によると、米国は、第1位のプリンストン大学を始め59校が、フランスは16校がベスト100に入っているが、日本の大学では東大も含めて1校もない。スイスの「国際経営開発研究所」(IMD)が発表したランキングでは、日本の大学の国際競争力は主要先進国49国中49位と最下位だった。こと大学に関する限り、日本は先進国とはいえない。
どうしてこうなったのか。それは公的教育に投資する資金が日本は極端に少ないからだ。科学技術予算は数年前まで1000億円にも満たなかった。一方ではだれも使わない港湾が毎年3000億円もかけて造成され、空港の滑走路のための埋め立てが1兆5000億円かけて進んでいる。高速道路には湯水のようにお金を割いても大学にはお金が回らない。こうしたことが何十年も続いた結果が、この惨状である。
日本の個人金融資産はこの10年間で400兆円も増えて、現在は1400兆円とダントツの世界一である。だが日本興業銀行リポートによると、この増加分の88%が国債など公的な債務引き受けに回っているという。国は国民の資産を使ってダムや道路を造り、訳の分からないODAやドルの買い支えばかりをしている。いつになったら、この粗悪な政治が是正されるのだろうか。政治のこのおそるべき後進性から脱却するためには、国民一人一人がこうした現状についてもっと理解を深め、声を上げていく必要がある。
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