橋本裕の日記
DiaryINDEXpastwill


2002年06月03日(月) 結婚まで(2)

 先週に続き、自伝第5部「結婚まで」(2)を書こう。前回までの分までをあわせてご覧になりたい方は、このページの上の表示をクリックしてください。今回の分と合わせて載せてあります。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.新しい生活

 就職が決まって、最初にしたのは引っ越しだった。引っ越し先は西春町のアパートである。勤務先が三河の山の中だから、まるで見当違いの引っ越しになった。こんなことになったのは、私が非常勤講師をしていた高校が犬山線沿線の西春にあったからである。

 そこの校長から、「君をうちの高校で採用したいので、近くにアパートをさがしなさい」と言われたのを真に受けて、すでに敷金や礼金、4月分の家賃が払ってあった。とりあえず、交通には不便だが、そこに入るしかなかった。

 大学院時代の友人の市ノ瀬さんと渋谷さんが引っ越しを手伝ってくれた。引っ越しの後、近所の料理屋に二人を招待して、そこでささやかな宴会をした。料理を運んできた少女に、「先生」と声を掛けられた。料理屋の娘だったが、私が非常勤講師として1年間教えた生徒だった。

 近くに住むことになったというと、「日曜日に勉強教えてもらいにいこうかな」と言う。ちょっと可愛い娘だったので、「いいよ」と答えておいたが、結局、その後、来なかった。そのかわり、他の女性がしばしばやってきた。大学院時代から交際していたS子だが、彼女のことについては、おいおい書いていこう。

 アパート暮らしははじめてである。初任給が手取りで16万円ほどもらえそうなので、これまで5万円の奨学金と4万円ほどの非常勤講師の収入しかなかった私には少しゆとりができた。もっとも、アパート代がこれまでの下宿代の2倍以上するので、そんなに楽な暮らしというわけではない。

 それでも、この先の収入をあてこみ、ローンを組んで、ベッドやソファ、ステレオなどを買った。部屋の間取りは2Kでバス・トイレ付きである。こんなに広いところに一人で住むのははじめてで、これまでの貧乏暮らしが嘘のようだった。ベッドで寝ることも、少年時代からの夢だっただけに、なんだか嬉しくて,最初の夜はなかなな眠れなかったのを覚えている。

<今日の一句> 寝ころべば 草のみどりに 風薫る  裕


橋本裕 |MAILHomePage

My追加